1、昭和十六年度犬界に於ける最大の印象

臨戰體制下の昭和十六年度は、使役犬一團化の問題、畜犬飼料の問題等犬界にとつて根本的に重要な事柄が論議された事は何と云つても大きな印象を殘したと云へる。
 

2、昭和十七年の貴犬舎の計劃

太平洋の暗雲は皇軍の赫々たる武勲によつて一掃された。然し未だ永遠の平和が確立される迄には程遠い事である。大陸に活躍する我等の軍犬は何程存在しても多過ぎはしない。今や如何なる面に於ても萎微退嬰は大禁物である。體型性能の優秀犬を作出する事に努力する。
 

3、犬界の新體制的發展の具體的方法手段等

指導的立場にある権威者の强力一致が必要と思ふ。

 

鎌倉 日本エアデール協会 柳川彦太郎  『前年度の犬界印象その他』より