私が手術をした2010年当時は、エベロリムスの臨床試験中でした。
アフィニトール(一般名:エベロリムス)日本で最初の膵神経内分泌腫瘍の治療薬 | がんサポート 株式会社QLife (gansupport.jp)
説明に
この臨床試験には、日本からも40人の患者さんが参加しています。日本人の効果だけを解析した結果では、がんが進行せずに安定した状態である期間がより延長されています。
具体的には、「アフィニトール+支持療法」のグループ(19.5カ月)が、「プラセボ+支持療法」のグループ(2.8カ月)より、16.7カ月も無増悪 生存期間が長いという結果でした。
とある様に、国際臨床試験に日本から参加するというのは稀なことだとの真島さんの説明を受けたこともありました。
ルタテラ後
2024年3月しまうまねっとでの講演で小林先生は「切除不能のNETの治療は多岐にわたる」と、軟部肉腫の1抗がん剤(4種)・2分子標的薬(1種)と比してと、NETでは6つを上げられました。
1 ソマトスタチンアナログ製剤(2種)
2 抗がん剤(1種)
3 分子標的薬(2種)
4 放射線内用療法
5 肝動脈塞栓
6 ラジオ派焼灼
2012年当時から交流のあるロングサバイバーは、4の内用療法ルタテラに至るまで、上記以外に原発および肝切除手術を含めて多くの治療を受けていました。そして、「ようやくルタテラ」の感があります。現在治療中の方もいます。
一方、ここ数年で原発を含めて切除不能とされてきた患者さんでは、ルタテラに至るまでの期間が短く、ルタテラ後の治療が気になることです。
それぞれの患者さんの治療が、今後の治療選択のもとになるのでしょう。
ガイドライン更新に期待大です!
68GAドタテート検査可能後
ただいま治験中の
研究名称/日本の神経内分泌腫瘍(NEN)患者及び健康成人を対象に[68Ga]Ga-DOTA-TATEを用いた診断能を評価する前向き,非盲検,多施設共同,単群,第III相試験
平易な研究名称/日本のNEN患者及び健康成人を対象に[68Ga]Ga-DOTA-TATEを評価する単群第III相試験
では、良い結果がでることでしょう。 承認後に保険で使えるようになっても、ルタテラ可能施設より、検査施設は少なさそうです。経験のある今回治験に参加している施設は、確実でしょうね。
それでは、承認される期間(2年弱先?)を待たずに自費でも京大のGAドタトックを受けるべき人は?
今まで、京大での治験中に受けられた経過観察中のNET患者さん、詳細な検査が出来たらよかったのに受けそこなった患者さんについては知っていました。ずいぶん前のことでした。
その後、小サイズ(10ミリ以下)のpNET患者さんで、鑑別のために自費で受けた関東の方がいました。光っていたそうで、悔いなく過ごすために、手術をされました。
今回、治験を受けることをお勧めし、可能になった関西の患者さんは原発が不明でした。小林先生のご講演で、GAドタトックで、不明だった原発がわかった方がいると聞きお勧めしたのでした。
ですから、原発不明のNET患者さんには、自費でも受ける価値があるということです。
追記 自費の金額
2024年6月1日からの価格が上がっています
166,540 円