こんにちはこんばんは
おはようございます
先月『ブローギング』特集を行ってから早くも1ヶ月がたってしまいました。
本当はコチラの知識編も直ぐにUPする予定でおりましたが、マグナーニ、4US(フォーアス)と怒涛の新作ラッシュに手が回りませんでした(スイマセン
今回は『ブローギング』の知識編としまして、主に『ブローギング』 及び、お客様からお問い合わせの多い『フォーマル』 について解説を行いたいと思います。
まずは『ブローギング』から。
前回の商品紹介編でも『ブローギング(ブローグ)』とはで軽くふれましたが、簡単に言ってしまうと 『飾り(パーツ)』 を要した靴のことです
飾り(パーツ)はそれぞれ
・メダリオン
・パーフォレーション
・ウイングチップ
・パンチドキャップトゥ
・ピンキング
等があり、飾りを施したオックスフォード靴の事を『ブローギング(ブローグ)』言います
それではブローギングのデザインや特徴について、一つ一つ余すところなく案内させて頂きたいと思います
※オックスフォード靴とは
足の踝より下の丈の紐靴で、簡単に言ってしまうと紐付きの短靴のことです
日本では内羽根、外羽根の両方を差しますが、
欧米では内羽根の紐付き短靴だけを指します
オックスフォードの由来は
17世紀ごろ、英・オックスフォード大学の大学生が、当時流行であったブーツに反対して、短い靴を履き始めた事が由来になっているみたいです
違う話が長くなりましたね
トゥ・キャップ(つま先の切り返し)に穴飾りを施した物の名称です。
穴飾りのパターンもそれぞれで、の画像は「羊」を模したメダリオンになりますが、中には
・「蝶」
・「百合」
・「ホーン(角)」
・「ダイヤモンド」
や、オーダーなどでは「アルファベット」で作るメーカーも存在します。
紳士靴の定番デザインの一つです
お次は【パーフォレーション】
装飾効果を狙って、アッパーに開ける小さな穴飾りのことです。
実は穴飾りだけで印象に違いを付ける事ができるので靴に合わせて大きさを変えたりする事もあります。
パーフォレーションはほとんどの場合『『親子穴』で飾ることが定番になっていますが、 の写真は珍しい例で、『単穴』の靴も少ないながらも存在してます
※親子穴とはの写真のように、丸い大きな穴と小さな穴を組み合わせた飾りの名称です。
お次は【ウィングチップ】
靴の甲の飾革(チップ)のデザインの1つで、小穴やステッチワーク、切り替えで鳥の翼のような形を型どった飾りのことです。
トラッドの代表的デザインの1つです。
このモデルはウィングチップにメダリオンを施しています。
お次は【パンチドキャップトゥ】
靴の甲の飾革(チップ)のデザインの1つで、大小の『親子穴』等の飾りを使用したストレートチップです。
通常のストレートチップに比べ少しカジュアルな印象になります!
お次は【ピンキング】
布などの端をのこぎりの歯のようにギザギザに切ることです。
靴でもアッパーの装飾のために、このテクニックを使用することが多く、業界ではギザ仕上げとも言います。
それでは次にブローグ靴の名称をご紹介いたします。
たぶん靴好きの方でしたら存知かもしれませんが
ブローグ靴は穴飾りの配置によって名称が異なります、
ここでは代表的な3種類をご紹介します。
①フルブローグ
②セミブローグ
③クォーターブローグ
それでは写真付きでご紹介します
まずは【フルブローグ】
フルブローグモデルは上記でご説明した『飾り』が目白押しです
フルブローグとは・・・
ウィングチップ+メダリオン+パーフォレーションの装飾靴を指します。
カントリー色が強く装飾が多いことから黒のものでもフォーマル(公式な場)使いはNGデス。
重厚な面構えで英国紳士はもとよりアイビーボーイも好んで履きこなしていました。
ビジネスシーンや休日のリラックス靴としても使える万能靴!
1足は持っていたいデザインですね
お次は【セミブローグ】
セミブローグとは・・・
パンチドキャップトゥ(もしくはストレートチップ)+メダリオン+パーフォレーション
の装飾靴を指します。
フルブローグの重厚感がちょっと・・・
という方は、断然セミブローグがオススメです
フルブローグに比べると都会的に、クォーターブローグと比べるカントリーよりな、
絶妙なバランスで着こなしに幅がでるデザインです
最後は【クォーターブローグ】
クォーターブローグとは・・・
パンチドキャップトゥ(もしくはストレートチップ)+パーフォレーション
の装飾靴を指します。
ストレートチップより装飾が欲しい!でも、フルブローグほどの装飾はなぁ・・・
とういう方にピッタリなデザインが『クォーターブローグ』です
ジャンルからするとカジュアルな靴になりますが、飾りもさりげなく、
主張が少ないことから正統なスーツスタイルに合わせても見栄えしますよ
最後に『フォーマル』について少しだけ解説いたします。
純粋なフォーマルとは礼装用の靴のことになります。
男性だと燕尾服やタキシードに合わせる靴で、黒の総エナメルのパンプスやプレーン・トゥのオックスフォード靴のことです。
しかし現在の日本では燕尾服やタキシード等を着る機会はほとんど無く、結婚式か公式なパーティーぐらいでしか活躍の場はないと思います。
ですので、ここで紹介する『フォーマル』とは一般的に冠婚葬祭など使用されるデザインを紹介していきます。
まず『フォーマル』度は『色』 『羽根』 『装飾』で決まります。
『色』ですが。の写真の様に左の靴から右の靴にかけて、『フォーマル』
『カジュアル』になります。
言われるまでもないと思いますが、黒が一番『フォーマル』度が高く、色が薄くなるほど『カジュアル』度が増していきます。
次は『羽根』ですが。
内羽根タイプが『フォーマル』度が高く、外羽根タイプになると『カジュアル』度が増します。
が内羽根タイプ。
が外羽根タイプ。
羽根とは・・・
紐を通す為のハトメが付けられている部分のことです。
内羽根タイプは基本的にドレス用だが、デザインや素材や装飾によってカジュアルで使用できるものも多く出ています。
外羽根タイプはカジュアル度が高く、カントリーシューズやスニーカーに使用されることが多いです。
内羽根タイプと同様にデザインや素材や装飾によって、ドレスとして使用できるものあります。
それでは最後に『装飾』です。
左から右にかけて『フォーマル』『カジュアル』になります。
※写真のフルブローグは外羽根タイプです。
内羽根タイプの黒が店舗にありませんでしたの、外羽根タイプで撮影しました
飾りは『クォーターブローグ』 『セミブローグ』 『フルブローグ』の順で
『カジュアル』度が増していきます。
あくまで『カジュアル』寄りなだけで、実際のビジネスシーンでフルブローグモデルが履けないといった事はありませんのでガンガン履いてくださいね
長々と大変失礼いたしました
最後に私スギヤマの変態靴をご紹介致します。
この靴なんですが、元々BUTTEROの短靴なんですが
あまりにも本底がボロボロになっており、捨てようか迷っていた所、銀座本店B2フロアにあるリペアショップのサトウさんが、『こんなの入りました』と持ってきたのが
このソールです。
良く見ると なんですよ。
ロックですよね
てなことで・・・やっちゃいました
BUTTEROに張ってしまいました
なかなかなロックな仕上がりに
同僚からは賛辞の嵐でした
これはぁぁぁぁとお思いの方は是非銀座本店B2Fリペアショップまでお越し下さい
※靴によっては張れないものもございますので、ご了承下さい。
以上、超~長文にお付き合い頂きましてありがとうございました。
突然ですが、じつはこのたびスギヤマは異動の為に銀座本店を離れる事になりました。
みなさま、短い間ですがお世話になりましたm(_ _ )m
今後とも、WASHINGTON銀座本店B2Fメンズフロアのblogを宜しくお願い致します