車体周りが一応整ったので、

いよいよエンジンの整備します。

 

今回はロッカーアームの隙間調整

通称:タペット調整です。

ヘッドカバー上の6本のメッキボルトを取って、

これは社外製のカバーですね、

ベベルギヤカバーのネジ2本を外します。

 

キツくて折れそうなくらい固いネジ、

(ステンレス製のネジをアルミ地の雌ネジ穴に締め込むと

 金属のイオン効果で、アルミ地が腐食して弛まなくなります。)

緩めて戻して騙し騙しやって、やっと取れた!!

焦って急に回すと折れ込みます。

 

少し上に持ち上げてカバーを外します。

カバー下にネジに付いて耐熱の小ワッシャーが有ります。

ネジがやっと取れたと安心して外した瞬間、

落してしまい紛失しまうことが・・・要注意です。

 

カバーはタダの飾りで、取るとこんな感じ、

ここのプラスチックピンは無くすと厄介です、紛失注意!

 

イグニッションコイルが在るとカバーが取りにくいので

コイツも外しておきます。

プラグホールのフチフタみたいのも取っといた方が楽です。

ワタシはコレ取らずにカバーを外して、

のちにここで苦戦しました。

 

カバーの前の方にこじる所がありますが、

カバー地を痛めやすそう~

シール剤で張り付いているので剥がすのに苦戦します、

傷を付けないように少しづつ拡げて浮かせ、

プラグホール方向(斜め前に)引きながらカバーをずらして

やっとカバーが取り外せました。

カバー後ろ側のノックピン、

エンジン内に落ちないように、要注意です。

 

タペット調整のためにクランク軸を回します。

左クランクケースの点検キャップ2個を外す。

(忘れてた、)※ コイツは、温まってる時に外すべし

キャップのアタマをゴムハンマーで叩いてから

コインクリップ回し(専用工具)とモンキーレンチで回す。

ヘマするとマイナス穴にコジリ傷が残ります。

19mmだったかな?17mmだったかな?

ソケットレンチでクランク軸を廻して

内部ローターの圧縮上死点マークを合わせると

片側気筒のタペット隙間が測定できます。

ワタシ サムは細かいシックネスゲージを持たないので

ありったけのシックネスゲージをバラして並べて

2枚合わせで弁隙間を測定、

(オイル塗って滑りを良くしてやります。)

この写真では、0.19mmとなります。

(※ 測定誤差を減らす意味で、併せは2枚までですね、)

片側気筒測定後、クランクを1回転回し もう片方を測定、

今回、このエンジンでは

こんな感じで基準値を外れた所が5カ所ありました。

24年使って、もうすぐ9万km走ってこの数値、

そんなにヘッドまわりの騒音も無かったし

エンジンが当たりだったのなのか?

カワサキの技術力と各部の材質が凄いのか?

良く出来たエンジンだと思いました。

 

それから、基準値ハズレのタペットシムを

各ロッカーアームをサイド方向に引き寄せ、

マグネット工具でくっつけて外し、

ほかに測定具無いので、

ノギスでシムの厚さを測定、0.05mm単位まで測れる

する

頭の中とサービスマニュアルとで相談し

購入すべき新シムを算出する。

※ このメモの、

 右下(エンジン右排気側)2カ所がオカシイことに

 後ほど気づく、

 この時のサムの頭の中は崩壊していたようだ~

 

後日、新しいシムが入手出来たので作業再開、

シム1枚 税込み825円、安くは無い!

右側排気のシムを替えた所、

(ここは元のシムより0・05mm厚いシムを入れないと

隙間は狭くならないよね、おバカなサム!

それで測定すると

(この時 計算シムが薄いのを気づくのだが、

その計算より やや少なめの隙間値が出た!)

ほかの所も、計算した数値より少な目に出たのだ。

 

そこで悟りました!

24年叩かれたシムは、中央部だけが減って凹んだ状態なのだ、

シムの外側をノギスで測ってもダメ、

中央部をマイクロメーターみたいのでスポット的に

測定しないとダメなんですよ!

(笑)(笑)(笑)サムさん惨敗・・・

そこで、

持っているシムを全部並べて、とっかえひっかえして

交換してはその度にタペット隙間を測定してみました。

 

何度かやってるうちに、なんとか基準値に入ってきた!

といっても、減った(凹んだ)シムを入れたら

シックネスゲージ入れて出た数値も、やや少ない値かも?

でも在庫してたシムは、以前2万kmくらいで交換した

若いシムなのでその誤差は少ないはずかな?と思いながら、

 

いちおう~(また出た!このセリフ)

持ち駒(持ちシム)で測定値が基準内に納まったようです。

半日みっちりやって疲れたし、雨が降りそうだし、

今日はこれでお開きとしました。

(終了時の隙間測定メモ取らず、疲れて忘れてたよ~)

 

これで走ってもらって、経過を観察してもらうこととしました。

カバー周りの古い液体ガスケットの残骸を掃除して

油脂汚れを引き取り

プラグホールの錆を掃除して

シリコンスプレーで拭いた。

ステンレスボルトにスレッドコンパウンドを塗布して

ネジを締め込み~外し~これを数回して馴らしました。

また失敗やらかした! カバ―用の液状ガスケット、

選定ミスでマフラー等に使う高耐熱のヤツ買ってた。

でも、シリコン液なんで使える筈、で使いました。

交換用の純正ヘッドカバー用ゴムガスケット

高耐熱液状ガスケットをエンジン側凹み部中心に塗布

はみ出した液はウエスで拭き取ります。

 

カバー取り外しで、

先にこのプラグホールのフタを外さなかったために

下側のOリングを痛めてしまいました。

このOリング、

発注したら販売終了品で入手成らずでした。

 

困ったね、仕方ない

痛んだOリングを上側にいれて、

液体ガスケットを塗布し取付けました。

これも今後の経過観察ですね!!

 

左クランクケースの点検キャップ2個を取り付け、

 

点火プラグも外してチェック、

異常無し

プラグネジ部がシブかったので

スレッドコンパウンド少々塗布

W650車載のプラグレンチ無いと

プラグホールが深いので苦戦しますねー!

(マスキングテープでプラグがホールに落ちないように、)

 

点火コイルとコード周りを清掃し

シリコンスプレー拭きして組み戻し、

 

エンジンを始動、異常なしの音を確認出来ました。

ホッとする瞬間!!

 

アイドリングも安定して、左右キャブバランスも良さそう

今回のエンジン整備、タペット調整のみで終了としました。

 

なんとか終了に至りましたが、

部品調達も 今後増々ままならなくなりそうだし

旧車のエンジン整備はさらに難しくなりそうですね~