5/19に、東京の歌舞伎座に行ってきました。
ここに来るのは・・・・・約1年ぶり。
前回は母と伯母と一緒だったし、翌日には妹も合流したりして
女ばかりの東京見物が楽しかったりしたんですが
・・・・あれから1年。
あっという間だったけれど、結構濃密な一年だったので。
ちょっと感慨深かったです。
※今回は1人で行ったので会場の写真のみ。
感慨深いといえば。
今回の團菊祭はかつて「平成三之助」と呼ばれた
松緑(辰之助)、海老蔵(新之助)、菊之助が
夜の部の各演目の主役を張っています。
私は松緑さんと同い年で、海老蔵・菊之助さんは2歳下で、ほぼ同世代です。
彼らがまだ若手で18~20歳前後の頃・・・
私も大学生で、近代・現代日本文学専攻を学んでおり、
授業の一環として、初めて自分のお金で歌舞伎を見に行きました。
1996年10月。
名古屋の御園座。
ちょうど菊之助さんの襲名披露・顔見世でした。
学生割引で3階席は3,000円。
勉強にはもってこいの場所でありました。
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余談ですが
この時初めて「大向こうさん」の存在を知りました。
※芝居中に役者に向けて屋号や待ってました!など、声を掛ける方々のこと
芝居中に客席から大声で舞台に向けて声を出すなんて知らなかったので
隣に大向こうさんがいて、すごくカルチャーショックを受けたのを覚えています。
すぐに状況を理解しましたが。
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こちらはしがない女子大生。
踊りも舞台の良しあしも分かる年代ではございません。
ただ。
同世代の若者が、この伝統芸能の舞台で頑張っている姿は
少なからず、私に影響を残しました。
単純にスゴイな、と思いました。
あれから、約20年の年月が流れ。
若手も若手だった三之助たちは、着実に実力と人気をつけ
今や歌舞伎界を牽引するまでに育っているのだな、と。
世代交代の時期を目の当たりにし、
また違った意味で、頑張っている姿は
学生だった時よりさらに自分を奮い立たせました。
正直なことをいってしまえば。
齢70を超えてもなお主役を張るベテラン役者さんや
おじ様、と彼らが慕う50代の役者さんたちと比べると
踊りの上手さや色気、役者魂、すごみ、厚み・・・・・が
まだ届かない(ように感じる)部分もあります。
芸道というのは生涯、日々精進なのでしょう。
それでも。
彼らの経験は着実に血となり肉となり、
さらに、もう一つ下の世代(子どもの世代)まで
着実に引き継がれているのです。
それに比べて、自分はなんとも情けない人生のような・・・・
※仕方のないことですが
そんなこんなで舞台もなかなか素晴らしかったけれど
キャスティングが感慨深い團菊祭でありました。
海老蔵さんが頑張って歌舞伎界を盛り上げていることで
今回は若い方も少しは増えた気がします
お父様も安心して見守って下さっているのではないでしょうか??
歌舞伎座の地階で販売しているあんパン。
舞台が終わって出てきたらすっかり真っ暗でした。