「相続税の基礎控除額」の意味 | 渡辺資産税税理士事務所~「やさしい仮説と選択」~

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誰しも日々いろいろな選択をして生活していると思います。例えば長袖を着ようか半袖を着ようかということも、そのうちの一つです。ここでは節税や資産活用を中心に「この場合何を選ぶか」を書いていきます。

「税制が変わるとどんな人に相続税が発生するの?」

こんな質問を受けることが多くなりました。


2015年の1月から相続税が増税される、と言われています。

増税ってどういうことでしょう

この増税で一番注目されているのは

基礎控除額が下がるという点です。

今回の増税を理解するのには

基礎控除額という言葉の意味がわからないと前に進めません。


まず、相続税の計算はどうするのかというと

1.亡くなった人のすべての財産を金額に換算して合計する。(土地を金額にす換算するなど)

2.亡くなった人に借り入れがあれば合計する

3.亡くなった人の基礎控除額を計算する

4.(1-2-3)に相続税率を掛ける=相続税額

ザックリいうとこのように計算されます。


相続税の計算をするときには財産から「基礎控除額」を差し引きます。

差し引くことができるのはお得ですよね

そのお得なことが少なくなる・・・・財産金額が大きくなる

財産が大きくなると相続税額が高くなる

だから相続税の増税になるのです。


現在の基礎控除額は

①相続人の数にかかわらず5,000万円

②相続人一人に対して1,000万円

となっています。

それが来年からは

①が3,000万円

②が600万円になります。

もしも2人の相続人がいたら

現在は5,000万円+1,000万円×2人=7,000万円

来年からは3,000万円+600万円×2人=4,200万円

なんと4割も減ってしまいます。


基礎控除額を超えたら、相続税が発生します。

だから、今まで相続税がなかった人でも相続税がかかる人が増えます。

基礎控除額が下がるということの意味がお分かりいただけたでしょうか。


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東京税理士会麻布支部所属

税理士 渡辺 由紀子