11.4 4度目のパリ

 

マドレーヌ寺院と街歩き

10:20 仏CDG着、4度目で日曜日、前回はロワッシーバスを利用したが、今回は電車でパリ市街へ移動した。RER(郊外電車)は、パリ北駅まで30分、料金は48F。バスと同じくらいの値段だったが、慣れれば便利だ。11:45 パリ北駅(Gare du Nord)着、駅はモンマルトルの東側にあり、いつものホテルまでタクシーで10分、料金は60Fだった。タクシーは高いなあ。

12時にホテル着、荷物を預けて早速街歩き。アベス駅から地下鉄、マドレーヌ(Madeleine)で降りると、マドレーヌ寺院(L'église de la Madeleine)の横手に出た。ギリシャ神殿のような柱が美しい。傍に来ると大きい、柱が太い。出入り自由、内部は華やかだけど厳粛な雰囲気、無料で見学できた。なのに脇にある地下トイレは有料だった。マドレーヌ寺院から南へロワイヤル通り(Rue Royale)を少し行くと、サントノレ通り(Rue Saint-Honoré)との交差点、サントノレ通りを東へ歩いて、1kmほどでオペラ通りまで来た。これを突っ切ってまた1kmほど、途中パレロワイヤル(Palais-Royal)とか横目で見ながら、ぷらぷら歩いていくと、ポンピドーセンター(Le Centre Pompidou)があった。周囲の建物とは全く異質の工事現場みたいな建物で、非常階段のようなむき出しの階段が目立つ。パリの街並みはどこを見ても美しいが、こういう奇抜な建物もあって面白い。

 

 横側の有料トイレ

 

 マドレーヌ寺院入口

 

 マドレーヌ寺院(ロワイヤル通り)

 

ピカソ美術館

ピカソ美術館(Musée National Picasso-Paris)は、トリニ通り(Rue de Thorigny)という小路にあった。分かりにくい。赤い垂れ幕が目に入り、縦向きに「Picasso」と読めたので、辿り着けた。外壁の鉄の扉が開いていて、中の広場に大勢の人が並んでいた。百人いるかと思うような長い列で、壁の内側に沿って広場をぐるりと回って、鉄の扉の前が最後尾らしい。だから、扉をくぐったら、そのまま並ぶ形になった。10分ほど少しずつ進んで、14時半にやっと入れた。当時の入館料は40Fだった。

2時間ほどピカソ鑑賞、凄いね、よく分からない絵が多いけど、有名な青っぽい「自画像」もあった。服も背景も黒と青の単色なんだけど、顔の肌色に付けられた青い陰影が憂鬱な感じで、虚ろなぎょろ目の視線が少し外れているせいか、モナリザのような見返せないほどの気分にはならなかったが、これがピカソの青春時代の作品か、と思うと恐い。「庭の裸婦」なんて、表題は魅惑的だけど、ピンクの丸い塊にしか見えない、なんで抽象化するとこうなるの?

後日サンフランシスコに出張したときに、ピカソの特別展で「ゲルニカ」も見たが、モノトーンの幾何学的な、壁一杯の大きな絵で、よく分からないなりに圧倒された。ピカソはよく分からない絵が多いけど、さすがパリ、収蔵数はずいぶん多くて、ピカソの一生に沿って、様々な絵があった。ところで、ピカソの本名は、「じゅげむ・・・ちょうすけ」みたいに、とても長いそうですね。

 

 ピカソ美術館

 

 ピカソ美術館の入口

 

ヴォージュ広場

16時半にピカソ美術館を出て、500mほど歩くとヴォージュ広場(Place des Vosges)に来た。ここはパリ最古の公園だとか?周囲を建物で囲まれた、100m四方くらいの広場で、木立が並び、真ん中にルイ13世(Louis XIII)の騎馬像がある。周囲の建物沿いは、回廊になっていて、土産物店やカフェや雑貨店が並び、楽器を演奏したり、歌を歌ってる人もいて、あちこち人だかりがしていた。

広場のベンチに腰掛けてしばらく、辺りを眺めていた。広場は回廊と違ってそれほど人が行き来してなくて、ときどき目の前を歩いて行く人がいる程度。ベンチがたくさん並んでいて、ちらほらと、一人とか二人並んで人が腰掛けているけど、回廊の騒がしさはあまり気にならなくて、観光客も少ないし、ゆったり時間が流れていく感じ。これまで割と派手な所しか見てない目には、かえって普通の生活空間を見るようで、本来のパリの穏やかさと包容力を感じた。

 

 ヴォージュ広場

 

夕闇のモンマルトル

18時頃、バスティーユ(Bastille)から地下鉄でアベス駅まで戻り、夕暮れのモンマルトルの丘を散歩、何度も歩き回ってだいたい方向が分かるようになっていたが、突然出くわす急勾配の階段や、石畳の道の傍らの苔がついた擁壁や、蔦に覆われた石壁の建物や、石と草だけの自然の色だけど実に多彩な色合いに囲まれて、ただ歩くだけなのがとても新鮮で楽しい。気が付けば、辺りは夕闇に包まれて、建物の切れ目から、美しい夕空が見えた。

 

 モンマルトルの夕空

 

 パリ市街図

 

オルリーヴァル

ホテル(Timhotel Monmartre)は3度目だが、今回は一階の入口のすぐ脇の部屋だったけど、翌朝、窓からサクレクール寺院が今までよりもっと下まで見えて、窓から朝日に照らされたサクレクール寺院を眺めながら、部屋にコーヒー持ち込んで朝食、これは素敵でした。

7時にチェックアウトし、タクシーでパリ北駅へ、RERでアントニー(Antony)駅まで行き、オルリーヴァル(Orlyval)に乗り換えて、オルリー空港(Aéroport de Paris-Orly)へ。電車の料金は57Fだった。RERは15kmほどを14駅も各駅停車で、数分ごとに止まるのでまどろっこしいが、オルリーヴァルは半分の距離だけど、アントニーからオルリー空港までノンストップで10分程度、しかも無人の自動運転だとか、これは快適でした。9時にAFに搭乗手続きして、9時半過ぎに搭乗、なんと5分後には動き出した。

 

 CDG & Orly地図