素踊りの会を観に国立劇場へ | 日本舞踊 正派若柳流 若柳吉應ブログ

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若柳吉央より若柳吉應に改名致しました。



昨日は国立劇場小劇場へ、素踊りの会を観に行ってきました。
京都のお家元 若柳壽延師、若柳吉蔵師、私達正派若柳流の若柳宗樹会長が3人で長唄「富士の雪」を踊られました。
若柳流は私が産まれるよりも遥か昔に、それぞれの流儀に分かれてしまいました。現在三人の若柳流の代表が、綿々と若柳流に伝わる曲を一緒に踊るのを観れて良かったです。

私がまだ子供の頃は、分かれてはいた若柳流が一緒に公演する寿童祭があり、常磐津「靭猿」で猿曳を故 若柳鵬翁師、女大名を故 若柳吉三次師、奴橘平を若柳宗樹師、そして猿を私がやらせて頂きました。
当時の先生方はもう怖くて怖くて、まさに調教される様に稽古を付けられた事と、花道の出で盛大な拍手を頂いた事をいまだに記憶しています。
私が30才位の時、たまたま壽延先生と同じお舞台に立たせて頂いた折に、突然先生から「あの時、猿役の君にお菓子あげたの覚えてるよ」と言って頂きました。
何と言っていいか分からず、「えっ…そ、その節はありがとうございました」と訳の分からない返事をしてしまいました(笑)