教育の経済学という本がある。
教育というものを様々な視点から科学し、
効果的な教育の方法を探っている。
興味深い指摘が数多くあり、
目からウロコだったことが多くあった。
そのうちのひとつに「ほめ方」がある。
同じテストで80点を取った子どもを
2グループに分け、
一方の子どもには
「良い成績だね。頭がいいね!」とほめ、
もう一方の子どもには
「良い成績だね、頑張ったね!」とほめたそうだ。
すると次のテストでは
「頭がいい」とほめられた
子どもたちの成績は下がり、
「がんばった」とほめられた
子ども達の成績は上がったということだ。
このことから、
人は才能を褒められると
それに慢心して努力しなくなるが、
努力を認めてもらうと
さらに努力しようという気持ちが
芽生えるのだろうと結論付けている。
少し気になる点を言わせてもらうと、
努力を評価すると効果的であることに
異論はないけれども
いつも70点の子が80点を取って
「頑張った。」と言ってもらえば
さらに努力しようと思うだろう。
しかし、いつも90点の子が80点で。
「がんばった。」と言ってもらって
果たして効果的なのだろうか?
「結果は残念かもしれないが
どんな時もあるから、
今度はもっとがんばろう。」と
言ってもらった方が
もっと頑張る気になれると思うのだが
どうなのだろう。
そうなってくると褒める側の
「努力の見極め」が重要なのかもしれない。
と疑問点は残しつつも
「才能より努力を誉める。」
大切なことだと思った。