こんにちは、開野魔法商店・店長のアケノです。

 

 河野 太郎氏が旗振り役となる、霊感商法(開運商法)討論会が昨日開催されたということで、アケノも魔法使いとしては他人事ではありませんです。はい。

 

 言ってみれば、アケノも開運商法を生業にしている。のだけど、例えば、「この壺を持てば、一生食うに困らないだけ、遊んで暮らせる現金を手にできる。何億もの金が転がり込む。だから、この壺の値段は100万円でも安い位だ」と言って、原価1万円ほどの壺を売りつけたり。

 

 ただあれです。アケノも似たようなことはしています。

 

「このキーケースを手にすれば、福が舞い込み、幸運が津波のように押し寄せる…かも」と

 

 

 ちなみにこれです。1つ500円です。実を言うと、開運アイテムによって本当に開運するかどうかは、未知数であり、何がどう関与して、皆様が思う「開運」につながるかは定かではありません。

 

 正直、この業界は狂ってます。この業界でうまくやり抜くには、半グレともいかない「ちょいグレ」的な人たちと仲良くして、それと便乗して顧客を共有する必要がありますが、それはすなわち、犯罪行為の一歩手前まで踏み込むことと全く同じでもあります。

 

 例えば、「開運商法」のマストアイテムと言うと、現在はヒマラヤ岩塩です。ヒマラヤ岩塩は、汚染物質を一切含まないピュアなものであり、また、太古からのスピリチュアルパワーを持ったパワーアイテム。みたいに言われているのだけど、あれ、大間違いですので。

 

 今回、霊感商法(開運商法)の検討会を開いたということで、多大なる健康被害を与えかねない、危険な毒塩、ヒマラヤ岩塩の多用についても、科学的見地から検証してもらい、その危険性を明らかにすることで、霊感を主観とする見方を変えてもらっていきたいと思います。

 

 かねてから言うように、魔法や魔術、占いと言った物はあくまでもエンターテイメントであり、その効果・効能・作用についても、何一つ保証できる点はないのですから。

 

 

 

 こないだは、冷製パスタに温製パスタと楽しんでも、まだズッキーニが余ったので、レトルトのキーマカレーを入れての、万願寺唐辛子を足しての、カレーにしました。

 

 

 路地物の野菜は、やはり美味しいです。東京野菜、最強の美味しさです。

 

 開運商法に引っかかる前に、アケノの著書「魔法使いの開野です」こちらを見ていただけると非常に光栄です。と、言うのも、広い意味でいうと、当店ももちろん開運商法に該当します。

 

 しかし、「開運」とは何でしょうか。著書にも書いてあるのだけど、庭の花壇に花を植えるため、穴を掘りたい。そう願う人には、それに似合ったスコップのありかを見つけることはできても、そのスコップを購入し、実際に穴を掘るのはあなたです。

 

 一言で「開運」と言うと、多くの偏差的な見方をするスピリチャル系の人は、「穴を掘りたい」と思った時点で、スコップが目の前に飛び出し、眠っている間に、勝手に穴が掘りあがり、気づけば美しい花が植えられている。

 

 

 客観的に見ると、それってすごい魔法ですよね。でも、そんなことは現実には起こるはずもありませんし、「信じるものは救われる」とも言いますが、それは単なる問題の置き換え、すり替えにすぎず、言葉の使い方を間違えてます。

 

 では、まず考えていきたいのが霊感商法のくくりで「開運商法」の「開運」とは何か。

 

 売るのは、「魔法のスコップ」ではなくて、魔法のスコップを召喚するに必要なマジックアイテムです。そして、売る人はこういいます。「私たちのいうとおりにすれば、一夜であなたの望む庭が出来上がる、魔法のスコップを召喚することができます」」と。まあ、この時点でそのマジックアイテムを買ってしまえば、騙された。と言うことになるのだけど、この場合、それでも買ってしまう人は、自分を信じてマジックアイテムを買ったわけだから、当然「騙された」とは思っていない。

 

 なので、来る日も来る日も、「祈祷料」や「寄付」としてお金を払い続け、魔法のスコップを召喚する儀式を行った。

 

 その間、同じように魔法のスコップを求める信者たちが入信し、来る日も来る日も、寄付金集めに奮闘した。

 

 中にはサクラで「魔法のスコップゲットした」と言う人たちもいるでしょう。そういう人を見ると、がぜん無駄な祈りや寄付や寄贈をしたくもなるものです。

 

 「そんなものありえない」と思う、ごく普通に開運を手にしている人はどうかと言うと、お小遣いで一本のスコップと運命的な出会いをして、それを買い、普通にガーデニングを嗜むわけです。それをきっかけにして、ガーデニングに興味を持ち、様々な経験や知識を重ねて、その過程でガーデニング友達から苗や種を貰い、美しい庭が完成します。

 

 これが手っ取り早い「開運」と言うものです。

 

 開運商法にあやかった人には、多くの散財をして、ガーデニングを嗜もうとしていた庭を手放してしまい、それでも、「魔法のスコップさえあれば」と願い信じ、祈り続けた。

 

 結局、「美しい庭ができる」と言う開運を手にしたのは、魔法に頼らなかったごく当たり前の人で、魔法に頼るがあまり、全てを失ったのは「開運商法」にあやかった方。

 

 でも、これをもっと客観的に見てほしい。

 

 スコップを購入するということは、自己投資ですよね。その自己投資を無駄にせず、庭を整備した。と言うのは労働にあたります。労働を行うことで、ガーデニング仲間との交流を築き、種や苗を分けてもらえる。これは、社会性の構築です。労働や、社会性の構築によって、さまざまな技術ノウハウを得て、美しい庭が完成した。と言うのは、生産活動にあたります。

 

 まとめるとこんな感じ。

 

 発見→自己投資→労働→社交性・社会性の構築→情報共有による技術ノウハウの向上→生産性・生産活動の成功や向上

 

 この一連の流れがスムーズに機能することを、本来であれば「開運」と定義づける必要があります。

 

 では、開運商法の流れを見てみよう。

 

 魔法のスコップを召喚するためのアイテム購入は、満期日が特定されない先物物件に対する投資にあたります。「祈り」は「労働」とは言えないので、言ってみれば「勤労放棄」にあたりますね。「魔法のスコップさえあれば、人生逆転できる」と信じることで、勤労行為とはどんどん離れていき、結果資産を食いつぶされる。と言う結果になります。

 

 まとめるとこんな感じ

 

 「魔法のスコップ召喚アイテム」という、満期日・元本の保証されない先物投資→「労働」を「祈り」に置き換えることで生じる労働放棄→「収入を寄付金に頼る」と言う、非社会性・非社交性集団の構築→非科学的な情報・知識・技術ノウハウの共有→非生産的な組織構築。

 

 この場合、いつになってもスコップを手に入れることはできないですよね。当たり前です。

 

 つまり、霊感商法(開運商法)にのめり込めばのめり込むほど、社会秩序を乱し、生産性を悪化させ、経済損失を産んでしまう。