老後生活は「持ち家がいいか賃貸がいいか」の考え方ですが・・。

 

老後生活は "持ち家がいいか賃貸がいいか"・・・結論は?


快適な住まいは持ち家がいいのか、
賃貸がいいのか悩ましいところですね。


そして
それぞれのメリット、デメリットはあります。
 

  
2045年には日本人の平均寿命が100歳になるという
超高齢化・・・の時代になります。


しかも
 一人暮らしの女性にターゲットを絞って、
都心のマンションを販売している会社があります。


その会社では説明会を時々行っており、
いつも「老後を考えた」若い女性の熱気に包まれています。

 

顧客の多くは30代後半の働く女性だ。


結婚もせずに一人で暮らしていく可能性が高いから、
今のうちから一生住めるマンションを買っておこう・・・というわけです。

 

30代後半であれば住宅ローンの返済も十分に可能ですし、
今後、もしも結婚し、購入したマンションに住まなくなるケースがあっても、
購入時の6割くらいの値段で売れれば御の字だと考えているようですよ。

 


一方、独身男性の場合、
女性に比べるとこんなふうに将来の生活を見据えて
住宅のことを考えているケースは少ないように思います。

 

よく聞かれる
子どもを持たない共働き夫婦・・・の場合も、
老後の住まいについて考えないままになってしまうケースは少なくありません。

 

ある40代後半の男性は、
28歳で結婚して以来、通勤に便利なマンションで賃貸生活を送ってきました。

 

共稼ぎで子どもがいなかったために、
その環境を変える必要も生じなかったのです。

 

ところが
50歳を目前にして、老後の住まいについて
漠然とした不安に襲われるようになりました。

 

いまさらローンを組むことはとても無理なので、
このまま賃貸で生活していくための資金計画を
妻と練らなければならないと思っているところです。
.

 


そこで
 持ち家・・・と
 賃貸 ・・・どちらが得か・・・です。

  
持ち家か・・・、
賃貸か・・・このテーマについては長く語られてきています。

 

専門家それぞれにスタンスが異なり、
明確な結論は出ていません。


以前
高度経済成長期には モデルケースがあったが・・・

 
過去を振り返ると、高度経済成長期までは、
モデルケースが存在していました。


男性なら、
よい大学を出て大企業に入り、
30歳くらいまでには結婚する。


女性は
専業主婦となり、子どもは2人の4人家族が理想です。

そして
多くの男性にとって、マイホームは、
庭付き一戸建てを持つことは共通の夢でした。

  
だが
時代とともにマンション派も増えていったものの、
それでもマイホーム神話は長く健在で、
マイホームを買ってこそ一人前・・・と思われてきました。


ところが、バブル経済が崩壊し様相は一変しました。


一生、賃貸で暮らすほうが利口なのではないか・・・という
価値観が表舞台に出てくるようになったのです。

 


確かに、
・少子化・・・
・高齢化・・・が進み、日本の人口が減少しているのに対し、
       住宅の供給は増加する一方です。


部屋余りの時代が来ていることは間違いなさそうです。

  

そうなると、
使わなくなったら売るか貸すかすればいい・・・と思っていても、
想定していたような価格や家賃で相手が見つかるかはわかりません。


一方、
借りる側に立ってみれば、物件が余っている状況です。

 


持ち家派は定年までに住宅ローンを
完済させるプランにすること。

 

ただし、
いくら部屋を借りるのが簡単になったとしても、
月々の家賃を支払わなければならないことに変わりはありません。

  

人生100年時代を迎え、寿命が延びるにつれ、
家賃の支払期間も当然、長くなります。


つまり、
生活費にかかる住居費の総負担は非常に大きくなります。

  

例えば、
65歳で定年を迎え、90歳まで生きるとしたら・・・


仮に家賃が月に8万円として単純計算すると、
「8×12×25」で2400万円の支払いが生じます。

 

さらに寿命が10年延び、
100歳まで生きたら3360万円になります。


定年後までに用意するお金に、
この金額を加えていかねばなりません。
.

 

一方、
マイホームを購入して定年までに住宅ローンの支払いを完済すれば、
住居費は基本的にかかりません。


固定資産税や修繕費、マンションであれば管理費などは
用意しておかなければなりませんが、
老後の生活における毎月の金銭的負担はかなり軽減されます。


だから
心理的負担も少なくて済むでしょう。

  

ただしこれは、
住宅ローンを定年までに完済しておくことが前提です。

 

定年後にもずっしりと住宅ローンが残っている場合、
毎月の金銭的負担という意味では、
マイホームでも賃貸でもさほど違いがありません。


住宅ローンを組んでいる人は、
住宅ローンの負担を年金生活に持ち込まないようにしたいのであれば、
支払いプランをいまのうちから見直しておく必要があります。

  

お金の問題以外にも、持ち家であれば
ペットも自由に飼えるし、リフォームもできるけれど、
賃貸はそうはいきません。


一方で、
ゴミ屋敷など周囲の環境に問題が生じた時、
賃貸なら引っ越せば解消しますが、
持ち家では売るにも貸すにもそれなりの手間がかかります。


想定していたような価格や家賃で
相手が見つかるかはわかりません。

  


結論として
どちらにも、違った意味でのメリットもあれば、
不自由さやリスクもあります。

 


・持いいか、
・賃貸がいいか・・・という議論には、
それをどう考えるかという人生観が問われていて
ケースバイケースで変わってくるでしょう。