昨年末より始まったUSRRCシリーズで使うモーター、
USAピットマンのバータイプはマブチより歴史が古い。
また、古いだけでなく設計思想も違う。
ローターやカーボンブラシが剝き出しで、マグネット
ひとつの縦型バーモーターは、鉄道模型で使われていた
レイアウト。
他の電関ベース、カツミやケムトロン、天賞堂など同軸
(₌横型レイアウトの)モーターほど力強くはない。
60年代当時はストロンベッカーや、マルサン製(1/32)
のキットカーも同じ縦型モーターだった。
小さいホームコースで遊ぶ分には面白かったが、街中の
営業サーキットで非力な縦型バーモーターを走らせよう
とは到底思えなかった。
だがピットマンブランドはネームバリューがあった。
ピットマンは創成期、即ちFT-16出てからも、
結構使う方がいて評判は良かった。
唯、値段も高くFT-36相手では後塵を拝したので、
あまり使われる事はなくなった。
それでも、ワイルドでクラシカルな外観は目の保養に
悪くないし、マグネットが頭、即ち前方にあるので、
リヤオーバーウェイトの典型的スロットカーと違う
操縦性は独特な楽しみがある。
さて、前回どうにも調子の出なかった私のピットマンだが、
良く見ると 若干の回路迷走?あったのかも知れない。
もしかしたら二極にまたがっていたか?
単極内バランスに影響していたか? ..は分からないが、
マグワイヤーにソルダーのスパッタを見つけたからだ。
それにしても、60年代アメリカンな品質。
マブチは270Sから半田付を止めてワイヤーストリップ
後にコミュテータ突端に圧着させていた。
REシリーズも同様で、270S以前より半田をやめていた。
国外で生産する時の品質保持管理も考えたのだろう。
まぁ、いずれにしても、つげ義春「ねじ式」ではないが、
ここはシリツしなければ..
何とか、取れた..ように見えるが
これ以上、メスを入れるのはキケン(~~)
まぁ仮にショートしてても、ここは同極なのでバランスが
良くないだけの症状しかないハズ (;^^)
バラしたついでに、コミュテータもキレイにしよう..
研磨したつもりだが、キズは完璧には消えないものだ。
今回、もうひとつイジったのがブラシ押えスプリング。
純正がいいに決まっているが、ひとつ失くしてしまい
あわてて東急ハンズに―。
ノーマルは外径2.75㍉だが、こちらで買えるのは
2.5㍉か3.0㍉のいずれか。
当然だが、インチ規格の米国製と同じものはない。
仕方ないので両方買ってみたが、ダメだった。
先ず、2.5㍉では穴がきつくブラシ押えのTバーが
入らない。
3.0㍉のはケースとチョット干渉するものの収まる。
でも弱すぎ..。
そこで 力技。引っぱりのばし、全長カットしたり*1
二重にしてみたり*2。
(よく 勘違いしてる方がおられるが、スプリングは
線径が同じなら巻数が少ない方がカタいのだ。)
電流流してみると、さして回転が上がらないので、
試しに指でブラシを軽く押すと、いい音をして
回転が上がる。
*1 :つまり、未だスプリングが弱いのだ。
又、両極を押えたらダメだが、片側だけ押さえると
良くなるのは;
*2 : 二重にしたスプリングがブラシ押え取付部
のリベットと干渉し、接触圧が均一でないのだ。
結果、HANSで入手したモノ(0.29と0.26)は
無駄になったが、通販で外径φ3.0で線径が
太いモノ(↓0.35㍉)を入手できた。
ふた巻カットしたら丁度良いレートみたいで
勿論、カットした先端は青矢印のように整えた。
(バイクのスプリングカットした時は大変だった。
バーナーで炙ったりハンドグラインダーで整え、
それを思うとスケールホビーは楽チンだ。)