昨年は、4月末に右肩の手術をしたこともありトシを実感する一年だった。

11月には大学時代の同窓生 タカシの遺骨を拝み、また別の知人から片足切断する仕儀、生きているのが嫌になったとの連絡を頂いた。

その知人は、私が半年ばかり某社マーケティング責任者をしていた頃、恵比寿で広告会社をやられていた飯田氏。(ネットに名前が出てるので敢て名前を記す

株式会社 協英広告、動画をおすすめ、セールスビデオ - YouTube

一緒に仕事したのは僅かな間だったが仕事で助けられただけでなく嗜好も合い、彼のアイディアで一緒に♨ツーリングなどもし、私は転職後も氏の事務所に度々お邪魔もしていた。

約30年前の私と2代目のVX800、プロのカメラマンでもあった飯田氏に写して頂いたもの。

 

その後、氏が体調を崩され事務所を畳まれて疎遠となっていたが、それでもスロットカーに興味があるから一度連れてってくれと言われ、新横浜バンプロジェクトでビンテージカーレースのある時にお誘いしたことがあった。

その当日、奥方が具合悪いからサーキットまでは行けないが顔を見て挨拶したかったと、待合わせた高田馬場駅まで来てくれた。唯、それがお会いした最後のわずかなひと時になってしまった。

それは、昨年末送った年賀状の返信がないと思っていたところに、ご息女から12月に亡くなられた事を知らされたからだ。

わざわざ馬場まで来てくれた、その後もお誘いする機会もあったはずなのに、又、片足切断された時も見舞に行けたはずなのに、まさかお亡くなりになるとは..今の私は、唯々自身のレイジーを悔やむことしかできない。

 

― 閑話休題 ―

 

先週末2/11、電関モーター使用のストックカー”REDLINE7000”も無事2回目を迎えた。

気の合ったタカシとも、尊敬するイイダさんとも、もう会えない今、私は、私の人付合いの薄さ、転職、コロナ禍で疎遠になってしまった知人を”REDLINE7000”を口実に引っぱり出そうと言う思いを正当化させていた。

まして、マニア道の先輩YS氏から バンプロジェクトが新横浜から退去、コースは町田に移すと聞いていたので、次回は正にメモリアルなものだと感じていた。

そんな時、頭に浮かんだのが某外資メーカー大宮支社勤務時代の同僚、SB氏。

昔、大宮にあった ”ハタボウル”。 ある時ふらっと入ってみたら実車のミュージアムが併設されていたばかりでなく、若いコンシェルジュの背後に、なんと!立派なフルサイズ1/24スロットカーコースを見つけた。

その名は ”OLD LOCO RACING CIRCUIT & SHOP

後日、私はカバンにクリアカーとコントローラーを詰込んで出社し、夕刻 彼を誘ったのだ。

当時の彼は、かなりスパルタンに改造した実車シルビアを日光サーキット等に持込んでドリフトさせていただけあって、AYKの逆電ブレーキボタン付コントローラーにも すぐに慣れ私の相手をしてくれた。

こんなにもすぐスロットカーを上手く操れるものかと驚いたほどだった。

嬉しい事に、そんな彼が今回バンプロジェクトに来てくれた。

見学に一家四人を横浜に連れて行った帰りだと言う。優しい彼は、わざわざ私のレースイベントに合わせて、遠路埼玉から神奈川までの家族サービスを考えたのだろう。

”REDLINE7000”レースの参加はできなかったが、丁度、併催レースとのインターバル休憩時間に彼とご子息に操縦体験をしてもらった。

何にしても十数年ぶり、会えてよかった。

 

今回の ”REDLINE7000”、リザルトはメインのストックカーも併催のRevell-SP600も両方2位をいただいた。メインレースでは前回ブログの最終バージョンを入手されたUS氏の後塵を拝した訳だが、逆にこれで一緒に制作した2台が性能や競争力に違いがない事の証明にもなったのかと思う。

以前のブログにも記したが、やはりカツミモーターは品質が良いようで、メタル穴にキツキツのシャフトも馴染んでくると良く廻る。そう、シャフトひとつとってもケムトロンは元々ガタが多めでキズがあったり曲がっていたり、コミュテータ短絡しかけ、ソルダー剥がれかかり、と概して粗い。特にUS氏から支給されたものはコワしちゃいけないので注意してレストアした。

まあ、過去に自分の手持をダメにした教訓を支給モーターのレストアに活かす事ができた、と言えばポジティブだろう。

KTMカツミ vs ケムトロン:レッドライン7000 (ameblo.jp)

一方、Revell-SP600は、前回と全く同じシャーシ・モーターで、ウェートを減らした。ストレートはトップ集団に全く敵わないままだったが、コレクターとブラシをAYKに、リヤタイヤをハイグリップに、またセッティング、重量配分を変え、さらにコントローラーも専用のAYKを用意した事で、コーナーへの突っ込みは最高。

アナログコントローラとはいえ、全開状態からマイクロSWにより一瞬でフルブレーキ掛けられるのだから当然と言われてしまうかも知れないが、誰にもヒケをとることがなくなったし、集中力を使い果たしたがノーミスで全ヒート走れた。

前回はトップから10周遅れだったのが今回はトップが前回ほど無理しなかったせいか同一周回数!に持込めた..日本GPで生沢選手にラップ遅れにされなかった高橋選手の気分を味わえた、なんて言うとメデタイ奴、と思われそうだが嬉しいものだ。

それにしても、重量260g前後にもなるアメリカンストックカーの走りは独特だ。

あるひとつのコーナーで US氏のプリムスとコンコンコンと3回接触したがお互い無事だったし、ブレーキングポイントを遅らせ少々奥に突っ込みすぎても、ガイドシューが抜けずに持ちこたえる。

唯、その後が低速コーナーならまだしも、次がストレートの立上りの場合は、テールが元に戻るまでのタイムラグ、または蛇行によりタイム的には大損。

バンク入口で姿勢を乱してロスした場合なども次のストレートスピードはガクッと落ちてしまう。

つまり理想的にはテールを流さず、直線的に立ち上がる方が速いのだ。大昔のオートテクニック誌(e.g.'73-06月号)にも等々力リバーサイドの佐藤康郎氏が同様の事を述べられている。

タイムや速さだけならブラックマジックなどスポンジタイヤになってしまうが、 ドリフトを楽しみ長期間性能を維持するシリコンタイヤは”REDLINE7000”に適切だと思う。

 

さて、今日はバレンタインデー。

もうこのトシで何をもらうことも無く、MikoのJAZZソングでも聞こうかと思っていたら、

夕刻、ドアチャイムが..

隣家のお嬢様からマフィンをいただいた。 

近所の料理教室に通い始め、初めて作ったとの由、ありがたきかな。

PS. 新横浜バンプロジェクトでの我々のレースは終わったが、四月には移転される由。

  詳しくはHPご参照されたし ⇒ Home of Copy BANPROJECT Official-Site [Slotcar Here!]

 

↓ 去年、頂いたプレゼント。

今年の洗練されたマフィンに、ヒトの成長を喜ぶべきなのだろうが、

このビジュアル、この味わいこそ、何物にも代えがたい。

ある少女の、ある時期にしか創れない貴重なもの、いい思い出だ