若い頃の私が崇めたジャズ・ビアニストのバド・パウエルは天才過ぎて、全盛期の演奏は張り詰めた緊張感で聴き疲れするのでオススメ出来ませんが。
バラードの名演を中心に、誰にでもオススメ出来る心地よい演奏を紹介させていただきます。
私のお気に入りパウエル最高傑作アルバム「ジャズ・ジャイアント」からは唯一、アイル・キープ・ラヴィン・ユーを紹介させていただきます。そのアルバムの本領バラードは「イエスタデイズ」なのですが、美しくも不気味な生々しさの演奏なので、その紹介はまたの機会に。
ブルー・ノートの幻想的な演奏「ニューヨークの秋」も入れたいとこですが、前回、紹介させていただいたので、ここでは割愛させていただきます。
Embraceable you(エムブレイサブル・ユー)
Bud Powell Trio - Embraceable You (Rare Live Take) (youtube.com)
アルバム「ジャズ・アット・マッセイ・ホール・アンド・モア」のライヴ演奏。
味わい深く、美しくも格調高く。心地良い。
Moonlight in Vermont(バーモントの月)
美しい夜空の月が目に浮かぶ名演。
Dear Old Stockholm(懐かしのストックホルム)
Dear Old Stockholm (youtube.com)
パウエル晩年の名演。「バド・バウエル・イン・パリ」収録曲。
溌剌とした全盛期の超絶技巧とは対照的に、ピアノを叩く指がもつれている感があれど。
この深い哀愁と情感は、晩年のパウエルならでは。
Conception(コンセプション)
パウエルが好不調の波を繰り返していた頃の、比較的好調な演奏。
深い哀愁と幻惑。
I Should Care(アイ・シュッド・ケア)
パウエル初リーダー作、ルーストレーベルの「バド・パウエルの芸術」収録演奏。
パウエル若干23歳。そして全盛期。天才の境地、深い精神性と究極の耽美。
I Should Care(アイ・シュッド・ケア)
Bud Powell Trio - I Should Care (youtube.com)
ヴァーヴレーベルのアルバム「Blues in the Closet」収録曲。
パウエル円熟期の名演。パウエル派ピアニストにしてパウエル研究家のバリー・ハリスはこの演奏を「誰も到達し得ない境地」
と述べている。
I'll Keep Loving You(アイル・キープ・ラヴィン・ユー)
パウエル全盛期の最高傑作アルバム「ジャズ・ジャイアント」から唯一、紹介。
ジャズ評論家の後藤雅洋氏曰く「究極のロマンシズム」
では、お休みなさい。