新型GT-Rが早くも今年の販売目標達成したことを喜ぼう | 気分良く前向きに生きよう & テクニカルを楽しむ

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やっぱりちょっと気になる新型日産GT-Rですが、販売価格は実に最低で950万円程度からという 相変わらずとんでもない価格設定となっています。

そんな高い車、しかもいわゆる「偉い人」が乗るような高級セダンではなく、3800cc、V6ツインターボで570馬力という(ちなみにポルシェ911は3800cc、水平6気筒エンジンで412馬力となっています)、まさに現代のスーパーカーといえるようなスポーツカーを買う人がいるのだろうか?
と疑っていました。

ところが先日の発表によると、なんと受注が約一か月で858台もあり、年間販売計画の800台をあっという間に達成してしまったのだそうで、メーカーの予想よりも需要が高かったことを裏付ける結果となりました。

これは正直、驚くべき結果だと思います。
なぜ、ほぼ1千万円のこの車が、メーカーの予想を上回るスピードで売れたのでしょうか。

第一、この1千万円という価格設定は、妥当だったのでしょうか。。。そのあたりについて、ちょっと深堀りしてみたいと思います。


まず、(先日読んだマーケティングの本によると、)ものの価格を設定する手法には大きく3種類あり、
1)原価指向型 (原価に利益を上乗せした価格設定。ベーシックな設定。)
2)競争指向型 (将来の顧客を獲得するために、競合相手よりも安く価格を設定)
3)需要志向型 (いくらくらいならば買ってくれるのかを中心に考えられた価格設定)

があるそうですが、実は車の場合、3)の需要志向型の価格設定をするのが基本になっているそうです。

それで、車の価格設定の相場としては、対象顧客層の平均年収の半額、といったところが目安とされていると言われています。
つまり、例えば対象顧客層の平均年収が400万くらいであれば、その車の販売価格はだいたい200万円くらいで設定します。

古い例で恐縮ですが、例えば初代ハチロク(レビン・トレノ)の80年代当時の新車価格は約160万円でした。これは購入対象顧客層を10代後半から20代前半の若者に設定しており、その層の平均年収が250万前後、その半額の125万円に対して当時の若者の間のスポーツカー人気を上乗せして、ちょっとだけ頑張れば届く価格帯というところでその値段が設定されていたようです。
部品代や製造コストから設定された価格ではありませんでした。

ちなみに年収の約半額という価格設定の根拠は、ローンを組めるかどうか、ローンを無理なく返済できるかどうかという観点から考えられています。
車のローンとして無理なく返済できる金額の目安は、だいたい給料の10分の1くらいと言われており、そして返済期間は車の場合5年という間隔がひとつの目安となっておりますので、給料の10分の1の5年分ということで、年収の半額という金額がでてきます。

なお、給料の支給総額の10分の1は決して軽い金額ではありません。
支給総額の10分の1は、実際の手取りで考えるともう5%~15%くらいは上乗せする感じになりますので、実際には手取りの8分の1前後は支払うと考える必要があるかと思います。


もちろん、これはあくまで目安であり、あらかじめ貯金がある人や、車以外の出費が少ない(例えば自宅通いをしていて家賃を払う必要のない若者など)はもう少し高めの車に手が届くでしょうし、車にかけるお金を多めに設定してよりグレードの高い車を選択する、ということもあると思います。


さて、話を戻して新型のGT-Rですが、販売価格950万円からということは、上記の方法だけで考えると、そのターゲット層は実に年収2千万円クラス?、ということになってしまいます。

では年収2千万円以上の人がどれだけいるか、ということですが、平成26年度の国税庁の調査データによると、国民の0.7%です。
人数にして、せいぜい20万人くらいです。
(ちなみに年収1千万以上の割合は、4%程度です)

さらに、その20万人の中で、車を購入する可能性のある人だけに絞り込んでいくと、かなり減ってくると思われます。
年収2千万・・・もはやタクシーを自家用車にしている人も珍しくない層ですからね。。(そういえば昔、志村けんさんが、何かの雑誌の中で自家用車はタクシーだと書かれていました)

もう一つ、年収2千万クラスの層の人々を想像した場合、彼ら彼女らの購買意欲を注ぐ車として、GT-Rのような車がもっとも刺さるとは、素人目にも考えにくいです。

そうして考えていくと、「年収の半額が1千万くらいの層を、GT-Rの購入ターゲット層として設定した」というベーシックな価格設定の法則を適用したわけでは、おそらくないだろうと考えられます。

考えらるのは、単純に自家用車としてこの車を購入するわけではない人たちがターゲットである、ということでしょうね。

例えば一つには、レースで使用する車のベースカーとして使う、という用途があるかと思います。市販車改造クラス、いわゆるツーリングカーレース系のレースでは、GT-Rは人気車だと思います。
何台くらい売れると見込めるかわかりませんが、おそらく国内だけで100台くらいはレース用途の購入があると見込んでいるのではないでしょうか。

それから、マニア層ですね。
たとえどんなに厳しいローンを組んででも、車以外はどんなに貧乏でも、何が何でもGT-Rを買いたい、という人はいると思います。
そういう層に対する売り上げをどのくらい見込んだかわかりませんが、GT-Rのような特別な車を作るうえで、こういう層の心をつかむことは重要なはずです。

・・おそらく日産さんでは、そういった特殊層をターゲットとしてこの車を作り、そして販売目標を年間800台と設定したのだと思いますが、予想以上にターゲット層の人々の心に刺さったか、もしくは予想外の層からの発注が想像以上にあった、ということになるかと思います。


GT-Rに限らず、車が売れることは日本経済においては非常に重要なことだと思いますので、こういうニュースはとても明るいいい話だと思います。