今回のオリンピックでの日本選手達の活躍は本当に素晴らしく、既に数々の特別な記録やドラマを見せてくれていると思います。
病気を乗り越えて2回連続の銅メダルを手にした水泳の星選手や、最後の鉄棒でぎっくり腰になりながらも大逆転の演技を成功させた内村選手など、感動的でかつ偉大な結果を残してくれています。
中でも自分の中で特に喜ばしかったのは、卓球・水谷選手の銅メダルでした。
ご存知の通り、日本人で初めてシングルスでメダルを獲得したという偉業を達成されたのですが、密かに元卓球部だった自分としては、感慨深いものがありました。
もともと卓球という競技は、日本のお家芸でした。
まだ中国式の速攻というプレースタイルが確立していなかった約50年前、日本は世界で最も卓球の強い国だったはずでした。
ところが、中国が一気にその勢力図を塗り替え、もうずいぶん前から卓球と言えば中国、という状況になりました。
いつしか日本の卓球は、中国にはかなわないものになってしまっていました。
そんな影響もあってか、自分が卓球をやっていたころは、卓球という競技は(自分の学校の中だけかも知れませんが)肩身の狭いものになっていました。
やっぱり野球部、テニス部、バスケ部といった部が運動部としては花形で、卓球は残念ながら影の薄い存在でした。
またおそらく、その頃の「卓球」という競技に対する一般的な認識として、スポーツというより手軽な遊び(温泉卓球のイメージが強かったのでしょうか)と思われていたような気がします。
実際には卓球は、激しく体力を消耗するスポーツです。
自分が相手コートに向けて打ってから、それが返ってくるまでの速度は、速攻の場合だと一秒未満の場合もあります。
また、いわゆるスマッシュのスピードは速く、トッププロのスマッシュとなると実に250km/h以上のスピードにもなるそうです。
したがって、フルセットを全力で打ち込んでいるとスタミナが持たなくなってしまうため、取れそうにないセットはあえて力を抜いて体力を温存するといった戦法をとらないと、トップクラスで実力が均衡している試合では勝てないそうです。
しかしながら、温泉卓球のイメージがそのまま競技のレベルだと思われるという誤解が蔓延していた理由は、おそらくその競技自体に対する注目度が低かったため、その実際の試合などを見に来てくれる人がすくかなったからではないかと思われます。
しかし今、状況は著しく変わったのではないでしょうか。
あの、水谷選手の試合を見て、温泉卓球の延長だと思う人はいないのではないかと思います。
福原愛選手、石川佳純選手をはじめとした女子選手の活躍は言うまでもなく特筆に値する素晴らしさなのですが、やはり男子の水谷選手の試合を見ると、球のスピードや動きの速さ、守備範囲など、素人目にもレベルが違っていると感じるかと思います。
水谷選手が準決勝で中国の選手に勝てなかったのは残念でしたが、全く通用しないという内容ではなかったと思います。
3位決定戦ではほとんど危なげなく4-1で勝利し、本当に世界のトップに入っていける男子卓球の選手が日本から出てきたことを証明してくれたと思います。
こういうことを一つのきっかけに、また日本から世界のトップを志し、そして食い込んでいく選手が続いて、日本の卓球界がより盛り上がっていくといいですね。