【楽天ブックスならいつでも送料無料】ドカベン ドリームトーナメント編(14) [ 水島新司 ] |
今回は スターズ vs 阪神タイガース 戦の7回から9回の攻防ということで試合の終盤の内容になっています。(もっとも、間違いなく延長戦になると思われますが)
ここまで藤村甲子園投手の存在感が非常に大きい形で進んできましたが、ついにリリーフが出てきました。
「野球狂の詩」の中心的なキャラクターの一人であった、火浦選手です。
自分は火浦選手が結構好きなので、待ちに待った登板でした。
また、今回の火浦選手のピッチングの描写はとても良かったと思います。
というのも、実はこれまで火浦選手は球界を代表するような名投手として描かれてきたのですが、具体的にどこがいいのかあまり明確にされてこなかったと思います。球が速いとか、変化球が切れるとか、コントロールがいいとか、投手としての特徴があまり明記されてこなかったと思います。
やはり「野球狂の詩」が非常に古い作品であり、しかも野球漫画ではありますが実際には人間のドラマをプロ野球選手たちを題材にして書かれてるような作品だったため、あまり技術的な意味での野球を描いていなかった(少なくとも水原選手が登場するまでは)からだと思います。
今回明確に説明された火浦投手の特徴とは、第一に抜群のコントロールの良さでした。
ストライクゾーンぎりぎりの、低めのインコースに切れのあるストレートを投げられると、どんな打者でもまず長打は望めないと言われていますが、火浦投手は確実にそこに正確に全力でストレートを投げられる、非常にいい投手であることがわかりました。
ストレートのMAXがどのくらいなのかはまだ描かれていませんが、たぶん全盛期で150キロくらい、今は引退後の復活ということで年齢も重ねておりますので、140キロ強くらいではないかと想像しておりますが、何しろ精神的な強さではおそらく水島先生のキャラクターの中でも1、2を争う強さの持ち主で、かつ投球の組み立てを技術的な観点から考える能力も高いので、140キロの球でも150キロにも160キロにも見せる投球ができる投手だと思います。
また、もう一つよかったのが、岩鬼選手が火浦投手と対戦した際、岩鬼選手は火浦投手の目が、あの武蔵坊選手の目と同じであると感じて、おそらく初めてみるような、全身全霊を集中させた本気中の本気の岩鬼選手の打席が見られたということです。
火浦投手と武蔵坊選手の目が同じ・・実にいいポイントですね。
ひょっとしたら、水島先生は、武蔵坊選手を初めて描いた時から(もう30年以上も前ですが・・)、火浦選手と同じ魂を与えたのかも知れませんね。
スターズの投手の方ですが、ここまでどうにかこうにか投げてきた小林投手もとうとう降板しました。
ストレートのMAXは135キロ程度、決め球のナックルでさえも打たれるようになってしまい、正直あれで18番は背負ってほしくないな、と思っていましたが、結局そのまま降板してしまったという状況です。
自分は小林投手にはもっと大きく期待していたので、実はMAX160キロくらいの超剛速球を持っていて、見方位にさえもそれを見せていなくて、土壇場でそれを投げるといった展開もあるのではないかと思っていましたが結局そういうこともなく、7回以降をトリオ・ザ・ブルペンの3人(自分としてはあまり思い入れがない)に任せてマウンドを降りたのでした。
確かにスターズの投手陣としては、トリオ・ザ・ブルペンの3人が中継ぎから抑えを担当することでプロセスが確立しているのですが、今回は水島先生の野球漫画の集大成であり、また一回戦ではブルートレイン学園出身の隼投手、赤城山高校出身の木下投手といった、本来のドカベンキャラクターが繋ぎましたので、今回もそのように、いわき東出身の緒方投手や賀間選手(現在野手として登録されていますが)でつないでほしかったところです。
また、試合の方はスターズにとっては非常に苦しい状況になっています。
9回裏で1点差で負けており、ワンアウトランナー1塁で山田選手の打席、火浦選手と対戦するのはこれが初めてになるはずなので、かなり不利なように思われます。
もちろん、100%間違いなくこの9回で同点に追いつくか、もしかしたら逆転サヨナラで試合が決まってしまうかもしれませんが、今の段階ではもう後がない状態でこの14巻が終わってしまいましたので、気になっています。
早く15巻を読みたいところです。