昔の缶コーヒーと言えば、とっても甘い「ミルクコーヒー」がほとんどだったので、小さい子供でもおいしく飲めたのでした。
しかし当時から、ずっと届くことのない、ハードルの高い缶コーヒーがありました。
それは「ダイドーブレンドコーヒー」でした。

なぜハードルが高かったかと言えば、この缶コーヒーが200ml缶だったからでした。
当時の缶コーヒーは、ほとんどが250ml缶だった中で、この「ダイドーブレンド」だけが200mlということで、なんだか「金持ちしか飲んではいけない缶コーヒー」という印象があったのでした。
そもそも小学生くらいの頃の自分にとって、缶コーヒー1本購入すること自体、非常に贅沢なことでした。
「どうせ缶コーヒーを買うなら、少しでも量が多い方が得だ」という気がして、とてもとても200mlの缶コーヒーには手が出ませんでした。
「いつか大人になったらきっと、200mlのダイドーブレンドコーヒーを買って飲んでやる!」と思い続けてきました。
・・あれから軽く四半世紀以上が経過しました。
しかし結局、いまだに200mlのダイドーブレンドコーヒーを買って飲んだことはありません。
しかもこの缶コーヒー、発売から30年以上もの間ほとんど変わっていないということで、まるで「飲めるものなら飲んでみやがれ!」と言われているかのようです(笑)
果たして、この缶コーヒーを自分で買って飲める日は来るのでしょうか。
これを書いている間に、もう一つの「缶コーヒーストーリー」を思い出しました。
高校時代のことでした。
自分は自転車通学をしていたのですが、通学途中の自動販売機の中に、それはそれは美味しそうな、ココア風味の缶コーヒーが売られていました。
毎日毎日、その自動販売機の前を通るたびに「ああ、なんておいしそうなんだ」と思って走りすぎていました。
そして結局、一度も買って飲んだことはありませんでした。
もちろん、100円というお金が全く自由にならないほど貧しかったわけではありませんでした(笑)
しかし、なんだかその缶コーヒーを買ってはいけないような気がしていました。
「もしもあの美味しそうな缶コーヒーが、実は超まずかったらどうしよう・・これまで通学中の心の支え?だったあのコーヒーの味は、今の段階では知ってはいけないのではないか?」
などと馬鹿なことを思っていました。
いまではもちろん、その自動販売機もそこにはありませんし、その缶コーヒー自体ももう発売されていないでしょう。。。