あることについて考えに考えて、悩みに悩んで、ひとつの結論を出したとします。
「よし、これで行こう」
そう思い、実際に行動に移す直前にふと気が変わり、「ああやっぱりあっちにしよう」ということでせっかく導き出した結論を破棄して別の結論を採用すると、大抵の場合失敗するものではないでしょうか。
例えば、新しいPCを購入するとします。
何週間も考えて考えて、パンフレットなどを各社そろえて比較してみたり、価格差を算出してみたり、口コミ情報を探してみたり、人に相談してみたり、いろいろなことをして「う~ん、悩むところだけれどもA社のPCに決めた!これにしよう!」と結論をだして、どこか大手販売店などへ買いに行ったとします。
するのその販売店でたまたまセールをやっていて、買うと決めていたA社のものではなく、悩んだけれども買うという結論に至らなかったB社のモデルが、なにかゲームソフトなどが一本無料でついてくるという特典付きで売られていたとします。
この時、「あっ、セールをやっているならB社のにしてしまえ!」とその場で急遽結論を変更してB社のものにしてしまうと、高い確率で失敗するように思います。
なぜか。
それは当然です。
A社のPCを購入するという結論には、数週間も考え抜いたというバックグラウンドがあります。対してB社のPCを購入するという結論は、その場で衝動的に決めた薄い結論です。
もしもその日はどちらも購入しないで、帰ってからB社のマシンを購入する可能性について数週間再検討して、どうしてもB社の方に変更したいというのであればそれもいいでしょう。
しかし、その場の衝動で、せっかく悩みぬいて出した結論を捨ててしまうとまず失敗します。
もちろん、A社のマシンを買うのもB社のマシンを買うのもたいして差はない、決定的な性能差などは特にない、でももうタイムリミットだからサイコロを転がすような気持ちでA社を選んでお店に行った、というような状況であれば、セールによる特典の分B社の方が土壇場で一歩リードした、というように考えて、それまで熟考してきたデータを生かしたままB社のマシンを選択した、ということならいいと思います。
問題なのは、それまで熟考してきたバックグラウンドを直前で破棄することです。
などと偉そうなことを言っておきながら、自分はよく、上記のような過ちを犯します。
考えて考えて、ひとつの結論を導き出しておきながら、直前になってまるで寝返りのように正反対の結論をとるのです。
こういうミスを犯しやすい、自分のようなタイプの人間に共通すると思われる問題は、「人生の大きなゴールを設定していない」ということです。
つまり、行き当たりばったり的に生きているため、その結論に重みがないのです。
常に大きなゴールを見ながら生きている人は、物事を決断する際にも常にその大きなゴールに結びく最善の決断をするので、簡単に決断が揺るぐことはありません。
そう考えると結局、人生において重要なのは、自分が生きる上でのゴールは何なのかを、別に途中で変更しても問題ないので、持ち続けることなのだと思います。