理由は、Core2QuadというCPUは「付け焼刃のような4コアCPU」だからです。
以下の図をご覧ください。
これが2コアのCore2Duoの大雑把な構造です。

そしてこれが4コアのCore2Quadの場合です。

見比べていただくと一目瞭然だと思いますが、Core2Quadとは要するにCore2Duoを2つ連結したような構造のCPUです。
この構造における最大の問題は、共通キャッシュメモリが分離してしまっていることです。
これだと、2つのキャッシュメモリ間の同期をとらなくてはならないため、無駄な処理が生じてしまいます。
もちろん、全く関係ないアプリケーションが全く違うデータを、それぞれ左右のキャッシュメモリに持ってアクセスしている状態では、問題はありません。
ところが、同じメモリ領域のデータが両方のキャッシュメモリに入っている状態で、どちらか一方のキャッシュメモリ上のデータが書き換えられた場合には、当然その情報をもう一方のキャッシュメモリにも反映させなければつじつまが合わなくなってしまいます。しかもその反映させるまでの間、コアの方は待ち状態にならざるを得ません。
また、当然ではありますが、CPUが消費する電力は、2コアのCore2Duoに比べて基本的に倍近くになることになります。
そういうわけで、自分はどうもこのCore2QuadというCPUは好きにはなれませんでした。
一方、現在のインテルさんの主力CPUである、Core i7 および Core i5 は、ものすごく大雑把に表現すると以下のような構造になっています。(実際にはより素晴らしい構造になっています)

これならば、共通キャッシュメモリをすべてのコアの間で分離されることなく共有されているため、Core2Quadのような問題はありません。
これらのCPUならば、初めから4コアで動作させることを前提に設計されている、いわゆるネイティブクアッドコアCPUであるため、当然先のCore2Quadのような継ぎはぎ感がありません。
なので、たとえ少しぐらい値崩れして安くなっても、Core2Quadには手を出すべきではない、買うなら絶対にCore i7かCore i5だと思ってきました。
しかし先日、会社でしばらくCore2Quadを搭載したマシンを使わせてもらえることになりました。(しばらくしたら返すのですが)
正直なところ、そのマシンにはあまり期待していませんでした。理由は上記の通りです。
しかし、数日に渡って使ってみると、同クロックのCore2Duoマシンよりも快適に感じます。
もちろん、CPU以外の部分が全く同じというわけではないので、正確な比較はできませんし、また「気のせい」ということもPCの場合結構あるので、正確なことはわかりませんが、とにかくいい感じです。
タスクマネージャーで見る限り、4つのコアは全部きっちり仕事をしているようですし、発熱も気になる感じではありません。
原因として考えられるのは、Windows7が(おそらくVistaもそうだと思いますが)、Core2Quadのようなタイプの4コアCPUの場合でも最適に動作するようなタスク配分をしているからではないかと思います。
また、今後Windows7の「仮想WindowsXPモード」を使ったり、バーチャルPCなどのアプリケーションを使うと、より独立した大型のタスクが走るはずなので、キャッシュメモリ間の同期をする回数が減り、Core2QuadのようなCPUにとって有利な形になるかも知れません。
Core2Quad、明日買ってこようかな・・・(って、それはいくらなんでも衝動買い。。)