組織概要と指定暴力団系統
山口組は特定抗争指定暴力団に指定されています。六代目山口組も同様に指定暴力団に列入されています。神戸山口組系統の古川組は神戸山口組に属する組織です。
古川組の組長は2020年11月に司興業幹部らに銃撃され、重傷を負いました。銃撃は同月に起きた司興業住宅への実弾射入事件の2週間前に行われました。警察はこの銃撃を報復と見ています。
山口組系統以外にも多数の指定暴力団が列入されています。以下の表に代表的な組織を示します。
| 指定暴力団系統 | 代表的組織例 |
|---|---|
| 山口組系 | 山口組、神戸山口組・古川組 |
| その他系統 | 稲川会、住吉会、五代目工藤會、旭琉會、会津小鉄会、五代目共政会、七代目合田一家、四代目小桜一家、五代目浅野組、二代目親和会、道仁会、双愛会、三代目俠道会、太州会、九代目酒梅組、極東会、二代目東組、松葉会、三代目福博会、浪川会、関東関根組 |
主要人物と司興業の系譜・事業
司忍は1962年に山口組鈴木組に入組し、1966年に弘田組の若頭に抜擢されました。1969年の抗争で首謀者とされ、懲役13年の刑を受けました。1997年以降は銃刀法違反で指名手配され、複数回逮捕・起訴・保釈され、保釈金は各回1億円です。2005年に五代目山口組若頭に就任し、同年に六代目山口組組長に昇格しました。在任中は府中刑務所に服役組長として収監されました。
森健司は司興業の三代目組長で、六代目山口組の若中に位置付けられています。川﨑誠治は司興業の本部長であり、四代目組長として六代目山口組の直参を務めています。司興業は1967年に司忍が創設し、初代司忍、二代目寺田武司、三代目森健司が歴任しました。2025年6月に総裁制を導入し、森健司が総裁、川﨑誠治が四代目組長として六代目山口組の直参となっています。
司興業関連の法人は複数存在します。株式会社司興業(兵庫県宝塚市)は1985年8月に設立され、総合建設業を営んでいます。司興業株式会社(千葉県鎌ケ谷市)は1998年に設立され、水道整備中心の管工事を行っています。株式会社司興業(神奈川県横浜市)は2015年10月5日に法人番号を取得し、不動産業を営んでいます。
近年の犯罪事例と法的措置
神里優貴容疑者は古川組の組員で46歳です。銃刀法違反・建造物損壊の疑いで逮捕されました。2020年11月に尼崎市の司興業関係住宅へ拳銃で実弾3発を発射し、外壁とドアを損壊しました。警察は携帯電話データから指示役と特定し、古川組組長への報復と見ています。
倉本組系と井上邦雄組長の対立は2023年6月20日未明に実弾射入事件として顕在化しました。倉本組系組員が井上邦雄別宅へ実弾射入したことが確認されています。兵庫県警は組織間の対立が背景にあると見て捜査を進めており、中山浩容疑者は倉本組系組長として銃刀法違反で逮捕されています。
黒宮敦・黒宮善久容疑者は2024年1月に奈良県斑鳥町のアパートで拳銃7丁・実弾73発を隠匿し、銃刀法違反(加重所持)と火薬取締法違反で逮捕されました。同時に覚醒剤・大麻・注射器が押収され、暴力団対立抗争への備えとして「武器庫」使用が疑われています。司興業四代目総裁(76歳)は2025年5月21日に動物愛護法違反容疑で逮捕され、2026年7月に重過失傷害で起訴されましたが、その他の違反は不起訴となっています。2021年の特殊詐欺訴訟では被害者3名から約2,600万円の損害賠償請求があり、2024年6月に約3,200万円で和解しました。米国財務省は2012年に司忍を国外の著しい犯罪組織として指定し、資産凍結と米国民との取引禁止を実施しています。2022年5月には司忍と四代目倉本組組長に対し、2017年の発砲事件に関与した服役中組員への報償を禁じる命令が出されています。