市場全体の動き
2026年7月17日、ニューヨークの株式市場では広範なハイテク銘柄が急落し、ナスダック総合指数は前日比で1.4%下落しました。取引の最中、一時的に下落幅が2%を超える場面もあり、ダウ工業株30種平均は406.55ドル安で0.8%の下落にとどまりました。半導体関連指数は2025年末と比較して約60%上昇した水準にあるものの、同日には弱気相場入りのサインが点灯し、フィラデルフィア半導体株指数は1.6%下落し、3日連続で下落しました。S&P500指数も前日比で1%下落していますが、全体としてはリスク回避への全面的な転換には至っていないと見られています。
下落の背景:DeepSeekへの警戒感
今回の下落の背景には、中国発の生成人工知能「DeepSeek」に対する警戒感が大きく影響しています。DeepSeekは開発費用が約560万米ドル(約8億円)で、従来の米国の人工知能モデルの10分の1以下という低コストで開発されたとされています。開発期間は約2か月で、人工知能モデルは中国語と英語に強みがありますが、日本の制度や慣習に関する理解はまだ発展途上です。低コストで高性能な人工知能が実現すれば、米国の大手半導体メーカーへの圧力が高まるとの懸念が広がり、エヌビディアの株価は2025年1月27日に17%下落し、さらに最近では約18%下落しました。加えて、米国政府の輸出規制によりエヌビディアの最新H100チップが使用できず、性能の劣るH800チップが代替されていることも、半導体株への不安材料となっています。
テクニカル分析と今後の見通し
テクニカル面では、25日移動平均線と50日移動平均線が同時に下回り、30,000(61.8%リトレースメント)を上限、27,500を下限の目標値とする相場観が示されています。
- 28,200を下回ると27,700(38.2%リトレースメント)へ下落
- 28,880を下回れば調整売りが加速し、過去のサポートであった28,200が次の焦点に
また、90日移動平均線は現在27,500付近に上昇しており、50日移動平均線がレジスタンスに転換すれば相場の弱さが意識されると指摘されています。半導体関連上場投資信託は指数以上に下落し、ハイテク全体が短期的に不安定な動きを続ける可能性があるものの、長期的には一時的な調整にとどまるとの見方が市場参加者の間で共有されています。
[今日の日付: 2026年07月18日]