2026年8月28日深部部分月食の概要と観測情報 | トレンドワードの解説

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部分月食の概要と天体的特徴

月食は太陽・地球・月がほぼ一直線に並び、地球の影が満月に及ぶときに起こります。影は半影、部分(本影)食、皆既食、復円の四段階に分類され、満月のときにのみ観測できます。

2026年8月28日に起こる食は「深い部分月食」に分類され、月面の約96%が本影に入り食分は約0.93です。最大食は日本時間13:12(UTC 04:12)に達し、月の一部が銅赤色に変化する可能性がありますが、全体が赤くなる「ブラッドムーン」にはなりません。

この食はサロス系列138の第29回目で、全82回のうち最も深い部分食です。次回の同系列の食は2044年9月7日に起こる完全皆既月食です。

食の主要な時刻は次のとおりです。半影食開始は8月27日18:04 UTC、部分食開始は19:11 UTC、90%の本影食が最大になる時刻は20:52 UTC、最も深い96%の食分は翌日4:12 UTCに達します。部分食終了は22:33 UTC、半影食終了は23:40 UTCで、全過程は約5時間36分、本影食の継続時間は約3時間22分です。

本影は月面上を約1 km/s の速度で横切ります。食分が0.9前後の場合は「深い部分食」と呼ばれ、月は濃い銅赤色になることが期待されます。これらの数値はNASAのFive Millennium Canon of Lunar Eclipses、JPL DE440 暦表、そして Fred Espenak の予測に基づいて検証されています。

観測可能地域と条件

北米・南米ではニューヨーク、ロサンゼルス、サンパウロ、ブエノスアイレスなどの主要都市で食の大部分が観測できます。現地時間の最大食は東部標準時(ET)0:12、中央標準時(CT)23:12、山岳部標準時(MT)22:12、太平洋標準時(PT)21:12、アラスカ時間(AKT)20:12、ハワイ時間(HST)18:12で、月高度は30°前後から38°程度です。

ヨーロッパ・アフリカではリスボン、ロンドン、パリ、ベルリン、カサブランカ、ケープタウンなどで低空観測となります。観測条件は場所により「限定的」から「非常に良好」まで変わり、カイロでは最大食時に月が地平線下にあります。

アジア・オセアニアおよび日本国内では、月は地平線下にあり昼間のため肉眼でも望遠鏡でも直接観測できません。日本時間の10:23から16:01の間は月が見えない状態です。代替手段としてライブ配信や天文台のオンライン中継で観測できます。次に日本で観測できる部分月食は2028年7月7日、次の皆既月食は2029年1月1日(日本時間2029年1月2日)です。

観測にあたっては、低空での観測が必要な地域では建物や山のない開けた地平線が重要です。また、大気中の塵や雲、火山灰の量により赤色の濃さが変化します。月食は肉眼で安全に観測でき、特別な保護メガネは不要です。

以下の表は地域別の主要都市、最大食の現地時刻、月高度をまとめたものです。

地域主要都市例最大食(現地時刻)月高度(°)
北米・南米ニューヨーク、ロサンゼルス、サンパウロ、ブエノスアイレスET 0:12、CT 23:12、MT 22:12、PT 21:1230〜38
ヨーロッパ・アフリカロンドン、パリ、ベルリン、カサブランカ、ケープタウン低空観測(場所により変動)10〜20(低空)
アジア・オセアニア日本、オーストラリアなど観測不可(地平線下)

観測装備・撮影方法と今後の日本からの観測機会

月食の観測には専用メガネやフィルターは不要で、肉眼、双眼鏡(7×50 または10×50)、口径80 mm以上の望遠鏡(30〜50倍)が推奨されます。撮影設定は食の進行度に応じて変え、90%食分(最大食)では ISO800〜1600、絞り f/4〜f/5.6、露出 1〜2 秒が目安です。レンズは最低200 mm、理想は300〜600 mm(フルサイズ換算)で、三脚を使用しマニュアル露出とマニュアルフォーカスで撮影します。

スマートフォンで撮影する場合は夜景モードを利用し、手ブレ防止のため固定具や三脚を使用します。光学ズームだけでは十分な拡大が得られないため、外付け望遠レンズや望遠鏡との併用が推奨されます。

日本から次に観測できる月食は以下の通りです。2028年7月7日(日本時間早朝)に部分食、2029年6月26日(日本時間夜間)に部分食が観測可能です。さらに、2028年12月31日(日本時間2029年1月1日)と2029年1月1日(日本時間2029年1月2日)に総月食が起こり、赤く鮮やかな「ブラッドムーン」になる見込みです。これらの食はすべてNASA Eclipse Web Site のデータに基づき、正確な時刻と食分が公表されています。