上場と財務状況
ユニツリー・ロボティクスは2026年8月19日に上海証券取引所STAR市場(証券コード688836)へ上場しました。発行株式は4,044万株で、1株150.8元の価格で販売され、調達額は約61億人民元(約9億400万ドル)です。IPO規模は約61億元(約1440億円)と報告されています。
上場初日の最高値は1,100元で629%上昇し、終値は845元で460%上昇しました。時価総額は一時約660億ドル、最終的に約3420億元となりました。発行株式の約10%が市場で流通し、ロックアップ期間は12か月、24か月、36か月の3段階で設定され、最初の12か月は2027年8月に満了します。主な投資家にはTencent、Alibaba、DeepSeek、国家社会保障基金が含まれます。
会長兼CEO兼CTOで創業者の王興興は、IPO後の純資産が160億米ドル(約2兆5280億円)と報告されています。保有株式の価値は24億米ドル(約3,792億円)で、直接保有比率は約21.44%(8671万株)です。合計保有比率は約30%で、個人資産は120億米ドル超、時価総額は1000億元超と評価されています。
製品と技術
人型ロボットの平均販売価格は16万6,400元(約382万7,200円)です。主力機種はG1、H2、R1、スーパーマン搭載ロボットで、主に研究・教育機関向けに提供されています。これらの機種は市場シェアの約20%を占め、2025年の出荷台数は5,500台を超えました。2025年の売上は約17億元と報告されています。
2026年に発表された新型変形ロボット「GD01」の販売価格は65万米ドル(約1億2,700万円)です。四足歩行ロボットの代表機種はGo2、B2、A2で、価格は機種により異なります。小型モデルR1の価格は39,999元(約70万円)で、上位機G1の価格は約250万円です。
高速ロボット「スーパーマン」は助走なしで2メートルまで跳躍し、最高速度は12.66 m/sです。販売価格は約1億円で、主に高度な実演や研究用途に利用されています。同ロボットは2025年の売上に含まれ、全体の売上構成の一部を占めています。
市場・リスク・将来展望
BofAの調査によれば、ロボット市場は2025年に約2万台、2030年に約120万台に拡大し、規模は約5.8兆円(約5,846億米ドル)と予測されています。Morgan Stanleyは2030年の中国市場規模を44.6万台、150億ドルと見積もり、2050年には世界で10億台稼働し、年間5兆ドルの収益が期待されるとしています。ユニツリーは世界シェア約20%を保持し、2025年のヒューマノイドロボット出荷でトップに位置しています。競合として宇樹科技はヒューマノイドロボット売上で世界最大と評価され、IPO時評価額は90億米ドルです。
2025年通期の売上高は16.99億元(約390億円)で前年比300%増、純利益は2.78億元(約63.9億円)で前年比200%増と報告されています。2026年上半期の売上は前年同期比48.54%増でしたが、調整後利益は19.34%減少し、約2.44億元となっています。2025年の海外売上比率は13.30%で、米国市場が含まれます。全体の海外売上は40%以上を占めると報告されています。
2026年7月28日に米国FCCは外国製人型・四足ロボット・パワーインバータの認証原則付与を停止し、既存の認証済み機体は当面販売が継続可能です。未認証の新モデルは米国販売が阻止され、条件付き承認が必要とされています。2025年9月に公表されたセキュリティ脆弱性「UniPwn」はBLE設定経由でroot取得が可能であり、2026年5月時点でパッチは提供されていません。
米国防総省はユニツリーを中国軍産業基盤への貢献者リストに掲載し、米国議会は規制を国家安全保障目的で支持しています。中国政府は米国の規制に対し報復警告を行い、対抗措置を示唆しています。同社はGD01、スーパーマン、次世代ヒューマノイドロボットの開発・市場投入計画を継続し、将来的な成長を目指しています。