背景と原因
2023年から2026年にかけて、日本全域で猛暑が続きました。 同期間の降雨量は30年に一度の低水準となり、7月は平年の30%、梅雨は66%にまで減少しました。 これにより水資源への圧力が顕在化しました。
2026年2月の降雪量は観測史上最少であり、流域における少雪・少雨がダムの水位低下の根本原因と指摘されています。 少雪・少雨が続くことで、春季の雪解け水が減少しています。 これが渇水の主要因となっています。
ダムの水位が大幅に低下した結果、湖底が露出し、旧橋や旧庁舎の屋根が姿を現しました。 露出したインフラは新たな景観として報告されています。 これらの変化は渇水の顕在化として注目されています。
主要ダムの現状
御母衣ダム(富山県白川村)は2023年8月19日に約40メートル水位が低下し、湖面が乾き地肌がむき出しになりました。 直近10年平均と比較して約40メートルの低下が確認され、原因は流域の少雪少雨と春の計画的放水です。 現在の水位は1日約1メートルの速度で低下し、7月31日で17メートル、8月14日頃に貯水量がゼロに近いと予測されています。 下流放水が困難になる最低水位まで残り約4メートルの余裕が残されています。
境川ダム(桂湖、富山県・岐阜県境)は貯水率が32.1%に低下しました。 雨が少ないことが水位低下を顕著にし、湖面の露出が進行しています。 夏季のカヌー体験は約1か月前倒しで中止され、レクリエーション利用が制限されました。
早明浦ダム(高知県)は2023年8月19日から取水制限を開始し、2026年8月19日にも同様の制限が実施されました。 徳島県への供給量は約18%、香川県への供給量は50%削減され、2か月で貯水率は約30%低下しました。 同期間に大分県佐伯市宇目の北川ダムは2025年2月26日時点で貯水率0.4%に達し、2025年12月から発電が停止し売電収入が停止しました。
影響と課題
渇水は農業に直接影響し、ブロッコリーの葉が黄色く変色し成長が遅延しました。 収穫は約1か月遅れ、例年比で3~4割の減少が見込まれています。 農家は地下水汲み上げや灌漑によって対策を実施しています。
露出した旧橋や旧庁舎は観光スポットとして注目される一方、安全管理が課題となっています。 桂湖でのカヌー体験は渇水の影響で約1か月前倒しで打ち切られました。 観光客の安全確保と遺構の保全が求められています。
富山県は一般の水道水・農業用水への大きな影響はないと発表し、節度ある水利用を呼び掛けました。 河村陽一副所長は少雪少雨が原因であると説明しています。 長期的には積雪量・降雨量の減少が続き、春の雪解け水が減少することで貯水率低下の懸念が指摘されています。 ドローンや衛星によるリアルタイムの水位・貯水率監視が重要視されています。