エアコンの節電効果を実測した最新データ
ダイキンは2024年4月24日に、エアコンの節電に関する実態調査と実験結果を公表しました。
実験は神奈川県横浜市の6階建て鉄筋コンクリート造の2階リビング(約20畳)で行われ、使用機種はダイキン「うるさら7」AN40VRP‑Wです。
エアコンを日中の8時から19時までの11時間連続稼働させ、風量・風向・温度設定、室外機の状態を変えて消費電力量を測定した結果が詳細に示されています。
測定は全て同一条件下で行われ、電気代は31円/kWh(令和4年7月改定)で算出されたとのことです。
検証が明らかにしたベストな設定とその節約額
まず風量設定を「弱」から「自動」に変えると、1日あたりの消費電力量は3.85 kWhから2.79 kWhへと約30%減少しました。
この差は月額で約990円の電気代削減につながると試算されています。
次に風向設定を「ななめ下」から「水平」に変更すると、同じく3.76 kWhから2.77 kWhへと約30%の省エネが実現し、月額で約930円の節約が可能です。
真夏の昼間(13時〜15時)に設定温度を1℃下げる代わりに風量を「強」にすると、消費電力量は1.13 kWhから0.52 kWhへ半分以下に減少しました。
このケースでは月額で約19円の削減が見込まれ、温度を下げるよりも風量を上げる方が効率的であることが分かります。
さらに、室外機に濡れタオルをかけた状態では消費電力量が2.77 kWhから3.87 kWhへ増加し、逆に約1,020円の月額節約が失われました。
以上の結果から、ダイキンは「風量自動」「風向水平」「風量強(温度は下げない)」「室外機に濡れタオルをかけない」ことを推奨しています。
実態調査が示す誤解と正しい節電意識
同社が全国527名(20歳〜59歳)を対象に実施した実態調査では、回答者の59.2%がエアコンの節電方法について誤解していることが分かりました。
最も多く誤解されているのは「風量はできるだけ『弱』で使う」という認識で、全体の26.5%がこの方法を正しいと考えていました。
次いで「室外機全体をカバー等で覆い直射日光を当てない」(22.9%)や「使用しないときにこまめにスイッチを切る」(19.0%)という回答が続きます。
「風向を下向きに設定し床上付近を集中的に冷やす」も12.2%の人が誤って実践していると報告されています。
しかし実験結果は、風量を「弱」にするよりも「自動」に、風向を「下向き」にするよりも「水平」に設定した方が電力消費を大幅に抑えられることを示しています。
エアコンの圧縮機が消費電力の約8割を占めるため、運転モードの微調整が全体のエネルギー効率に直結すると言えるでしょう。
ダイキンは、外気温が35℃のときの冷房能力と電力消費を基準に、外気温が23℃になると電力消費が約87%に低下するデータも提示しています。
このように、室外機周辺を適切に冷やすことや、風通しを妨げない形状の日除けを設置することが節電に寄与するとされています。
正しい設定と環境配慮を組み合わせれば、夏季の電気代が月額20,000円から30,000円程度になるケースでも、数千円単位の削減が期待できるでしょう。