ピラティスの方をキャンセルし 町内会のお日待ちに出ていた。知らないメンバーがいて どうも一つ前後の違いの 同級生らしい人たちのようだった。山川 家のことで 子供の頃から手一杯だったことが明らかになり 近所の人にどういう人がいるのか 全く識らずに育っているのを知り びっくりした。記憶のなかにも 生活のなかにも ご近所さんの同い年が存在しているのを知らないくらい 家の中が 異常な忙しさだったのだ。うちの家は いつも 単独行動をしていたのか 誰も家に来なかったのもあり 上の二人の問題がとても大きかったのかな。母は 山川が物心ついたときには 既に 病弱な人だったから 父は とても重い荷物を背負いながら 銀行で頑張っていたのだろう。ご近所さんとの会話がなかったのは 上の二人と 背負ってしまった病状の母の存在で 家がいつも 苦しい生活を敷いられていたのだ。身体が細く モデル体型の母は 全く誰にも頼らない 気丈さを持ち得ており とても慎重に過ごしていた節が見えている。山川には 家庭の重要なことは 一切伝えてこず 明るく着丈に振る舞っていたからか 近所ではとても明るい奥様として 有名だったのだ。山川の不思議は 家と外での 母の性格のギャップだった。外面がいいと 山川は常に思っていたが かなり無理をしながら 自分の正常を 母親は保ち続けていたことを識った。自分の好きなこともできず 関係のない2人が家にいて そんな混沌とした時代が 山川の生まれる前にはあったのだろう。不可思議な関係の上がいて いつも恐ろしく震えながら 山川は過ごしていることもあった。両親は何を思っていたかを何も言わなかったし 山川も 探ることはなかった。ひと言突っ込むのはなぜか不安になったから 家のことの疑問を親にぶつけることは無かった。謎の2人の存在に振り回され続けていたこの家の価値を 山川は屑のように思っていたのだ。お日待ちでは 初めて ご近所さんの年齢がとても近いことを知り 何も知らずにいることを 幼馴染の同級生がびっくりしていた。うちはなぜか完全に浮いている家だったのだ。身体が弱いのにもかかわらず 母親は 同じ世代の奥様にいじられていたことを山川は良しとしなく 町内会に かかわりたくないと 以前断った。あくどい人たちのなかで 母親は 何を思っていたのかは 知る由もない。今は 分かりあえるご近所さんがいることを知り 生きやすくなったことを識らされる。山川が何が好きかということも 周りはやっと知り始めたようだった。宇宙に興味があり アウトドア派ということも分かったようで それもまたいとおかし。両親が亡くなり 公正証書の問題とサイバーストーカーから逃れている今 山川 初めて 周りを普通に冷静に見られるようになっていた。時代の変化を感じ取り この場所に 自分がいることを うれしく思う。理解者がいるということが 心のなかで こんなにも充足感に満たされることとは 考えもしなかった。
山川令瑚