葉月 三十一
八月が終わろうとしている。
明日から九月、当分この様な暑さが続くだろう。
秋、と言うには未だほど遠いが、秋といえば「味覚の秋」「旬」という言葉が思い出される。
先日、福島県に近い山形県に行った折、米沢市の駅前で‘さくらんぼ’を販売していた。
みずみずしい新鮮な赤い‘さくらんぼ’に心を奪われてしまった。残念ながら旅の途中で購入する事は諦めた。帰路、福島駅で、夏のさかり‘桃’を一箱、土産に買って帰った。
日本独特の「季節感」「旬の味覚」と言った言葉が、どんどん薄れていくように思えるなか、国産の「旬」夏の果物‘桃’を、食べる事が出来たのは幸せであった。