静岡県知事選での上川氏の”力強~い”応援演説は、会場の女性向けの演説だったという。
「この方(知事候補)を私たち女性が生まずして(当選させないで)何が女性でしょうか。生みの苦しみは、今日男性もいらっしゃいますが、本当にすごい(生みの苦しみを知っている女性は男性より頼りがいがある)」と述べたという(19日、TBSNEWSDIG配信記事参照、カッコ内は補足)。
本来ならイエ~ィとなるはずで、いわゆる上川流(かなり古臭いが)演説として女性を鼓舞するための応援歌だったのかもしれない。
しかし、この言葉に同調して拍手までしてしまう女性たち。
時は進軍ラッパと共に兵隊さんを送り出す時代でもなく()、女性票がメインとなる選挙でもない。選挙は選挙であって、女性に向けてことさら母性本能を鼓舞する必要などない。
このある意味、時代錯誤ともとれる発言は自民党由来のものなのか?先日の上川氏に対する麻生大臣の女性蔑視発言にも通じている。あの時は上川氏の器の大きさかとメディアは持ち上げていたが、もともと上川氏にとっては問題発言ではなかったともいえる。
一方、
国民の反応はまちまちで、メディアの切り取りだという意見や、女性に限定し「子を産み育てる力強さ」を女性の強さとして持ち上げることに違和感を持つ女性もいる。
感じ方は、もちろん人それぞれであっていいが、政治家、特に外務大臣であれば言葉は世界に向けての重要なツールにもなりうる。
国会での上川外務大臣答弁を聴いていると、ほとんど目線は下向き、官僚答弁を読み上げるだけの上川氏を見ていると不安になることが多い。
今、国民にとって重要なのは、
男性か女性かを問うことより、政治家として信頼がおけるかどうかが一番重要なことではないかと思う。