明日から‟本格的”な国会が始まる。

3日に第210回臨時国会が召集され、久しぶりの岸田首相の所信表明。

 

所信表明演説の骨子として、(国葬や旧統一教会の問題への批判に丁寧に向き合う、電気料金負担増の緩和、訪日外国人客の年間消費額5兆円超、年功的な賃金体系の見直し、学び直しの為に公的支援を5年間で1兆円規模で投じる、原発再稼働の見直し、防衛力の5年以内の抜本的強化、予算規模と財源の確保)などが挙げられている。(4日、朝日新聞要約)

 

これらを点と線で結んでいくとますます何をしたいのか分からなくなる。

実際、国葬問題にしても国葬に至る過程の不備については言うまでもなく、むしろ経費はいくらかかったのか?に関心が向く。旧統一教会の問題も、国民の批判があるから丁寧に向き合うのでは無くて、自民党議員と宗教団体の関わりにおいて一番何を問題視しなければならないのか?これらの問題意識が各自、国会議員共有されているのか?このことで何を学び何を改善しなければならないのかを語ってほしい。

 

一つひとつ見ていくと、この政権がかなり詰んでいる状態だと分かる。安全保障の問題は今日、北朝鮮からミサイルが飛んできたことで、テレビのメディアはすぐ反撃能力に話が飛んで、さもそれが安全保障の問題意識を持っているかのような話になる。この国の短絡的な思考は本当に危うい。所信表明の中でも取り上げられているが、5年以内の抜本的強化に必要な内容の検討と、そのための予算規模の把握や財源の確保を一体的に進めると書かれているが、それ以前のまったく手つかずにされているもの、外交を含むアプローチがぬけ落ちている。岸田政権としてその為にあれこれ考えている風にも見えない。

 ちなみに、5年という年数は台湾有事を予想していた安倍総理の考えから来ているのだろうか?火器対火器という思考は、強そうな武器に憧れる、典型的な戦争を知らない人間の短絡思考ではないかと思う。

経済力も人口も下降の一途をたどる日本・・・頭は生きている時にこそ使えというが、何を考えているのか分からないことが岸田政権の強みなのかもしれない。