このところの維新の吉村氏。一時、対コロナで「吉村、寝ろ!」と温かい大阪市民からの励ましもあったが、現在の大阪のオミクロン感染爆発については、余裕が生まれたのか、至極お元気な様子である。今、吉村氏の関心事は立憲・菅直人氏のツイッターにあり、それも、かなり長く続いている。

 ついでに言えば26日産経新聞配信。「維新・吉村氏、立民に謝罪要求 菅氏『ヒットラー』」の記事。

立憲の最高顧問である菅氏を“立憲の菅直人元首相”と紹介している。菅氏は民主党政権下で首相を務めた人物であって現在の立憲の元首相ではない。                                               

◎記事はくれぐれも正確に。

産経内部では「あの悪夢のような民主党」が懐かしくて、民主党回帰から抜け出せないのかもしれない。

むしろ、故意であれば話は別である。ヒトラー名言集にある通り、「憎悪は、嫌悪よりも長続きするものだ」という言葉通り、与党が大敗を期したあの悪夢のような4年間( 2009-2012年)を、与党同様忘れることができないのかもしれないが。

 

24,5歳?の頃、ヒトラーの「我が闘争」を手に取った記憶があるが、手に取っただけで途中で放棄してしまった。繰り返し観た映画のアウシュビッツの映像が目に焼き付き、真正面から取り組むような気持になれなかった。今にして思えば、映像の刺激が強すぎて、読みたくない、、、という心境だったように思う。今にしてみれば残念だったと思う。

 

吉村氏は政治家。見識をお持ちの事と思うが、今回の菅直人氏のツイッター投稿への反応はナイーブすぎて、政治家として危ういものを感じる。人それぞれ様々な印象、感情はその人間の経験に根差しており、それをストレートにツイートすることの軽率さはあってもそれについて全否定する権利もないし、まして、立憲全体への問題としてとらえて政治的利用することに嫌悪感はないのだろうか?

 25日の国会答弁。維新の足立康史氏が質疑に立った。答弁の最初から立憲を揶揄する質疑。当然、あのヒトラー事件も。足立氏にとってはこの立憲批判はほんのご挨拶のようなもので、国民の税金流出には敏感なはずの維新が、苦笑の対象であるような質疑に時間を割く矛盾。

 

「我々は敵を絶滅する。根こそぎに、容赦なく、断固として」あるいは、「我々は寛大ではない。他の政党をドイツから排除すべきである」・・・いずれもネット検索で拾った、「アドルフヒトラーの名言まとめ/観衆を鼓舞した演説とは?」での言葉である。もしや、立憲を念頭に置いているのでは?!!

さらに、

・「大衆は、小さなウソよりも大きな嘘の犠牲になりやすいだろう」

・「リーダーシップの技術は、一つの敵に対して人々の注目を集め、その注目を分散させないように注意することにある」

今の政治に通じる言葉が多いのに驚く。

 

極め付きは、「人々が思考しないことは、政府にとっては幸いだ」

このヒトラー問題。維新が騒いでくれたことによって、少しばかり利口になった気がする。