朱里 Krush3度目の防衛戦 by Hiroshi | 東京・港区(赤坂・六本木エリア)の格闘技ジム【ヨハンボススポーツスクール】(ボスジムジャパン)オフィシャルブログ

朱里 Krush3度目の防衛戦 by Hiroshi

破竹の12連勝、無敗。その圧倒的な強さでKrush王者となり、K-1世界大会に選出。

日本vs中国で日本代表としての闘い
世界トップ3に入ると思われるイ・メイディ選手との闘い、朱里は終始圧倒的な強さをみせ攻め続けたが、最終ラウンドまさかのレフリーからの減点を受け判定により敗れる。

再三に渡るイ・メイディ選手の組つき、かけ逃げに対して朱里は常にアグレッシブに攻撃を仕掛けたにも関わらず、朱里がプッシングで減点を取られたこの疑惑の判定を決して認める訳にはいかない。

K-1ルールに置いてクリンチする行為は認められていない。敵のクリンチに膝の攻撃を効かせ、振りほどこうとプッシュした朱里だが、どんなに敵が効いて下を向こうとも膝は一度と決められている為レフリーに試合を割られ試合を委ねる結果を招いた。「プッシュするのではなく、私のブレイクを待ちなさい」私が試合を作ると言われたのが印象的だ。リアリティに欠けるK-1中国ルールの落とし穴であった。

しかし、ただ頑なに認めないというのは成長するチャンスを逃すことになってしまう。このK-1中国大会を己の糧にする。武道家の精神である。K-1中国大会を教訓に「必ずダウンを奪うこと」ジャッジに試合を委ねては危険なことを学んだ朱里。倒す拳を猛特訓し、修得した。



そして遂にKrush三度目の防衛戦が決定!!
この倒す拳を試す機会をどれ程待ちわびていたことか、この防衛戦の喜びは隠しきれなかった。

一度目の防衛戦は-52キロ契約で他団体王者の谷山選手
二度目の防衛戦は-51キロ契約で女子キック最強と呼び声高かったグレイシャア選手
三度目の防衛戦は-52キロ契約でJ-GIRLSフライ級元王者 トモコSP選手。名前の通った選手とタイトルマッチを行うことができ大変光栄に思う。

キックボクシング世界一を決めるには、強い他団体の王者を倒していくのが一番分かりやすく、また面白い。

キックボクシングの世界ではまだまだ男子の試合が持て囃されるが、トモコSP選手は男女関係なく気持ちの強い尊敬すべきキックボクサーである。

強い選手と凌ぎを削り、総合格闘技UFC王者ロンダ・ラウジー選手のように世間を賑わす女子王者になるのが朱里の野望、夢、目標だ。

Krushタイトルマッチに相応しい試合になると予感がした。

試合前、朱里は恐ろしく重い蹴りと刺さる拳でウォームアップを完了させた。


決戦の舞台へ

Krush絶対王者 朱里 入場!!

トレーニングモンタージュ!!高田、ロッキー!!
プロレスラー特有の色気のある素晴らしい入場だ。

タイトルマッチとはいえ、朱里がナーバスになることはない。まるでダンスにいくかの如くリングに向かう朱里。しかし試合後に朱里は語った。

「私はダンスに向かうのではありません。激しい試合をしにいくのです。しかし、リングに向かうのが楽しくて仕方ないのです。」

顔に傷一つ付けずに朱里はこう言ってのけた。末恐ろしい女である。



試合開始のゴングが鳴る!!

朱里は距離の設定からパンチ、フェイントそして必殺のミドルキック!!

ソウルファイター!トモコSP選手相手に今、自分の持っている全てをぶつける!!

朱里は1ラウンド序盤からスイッチオン。破壊力のある硬く重く痛い拳を次々とトモコSP選手の顔面へ叩き込む、そこからキック!!パンチ!朱里の強靭な肉体が生み出すバランス感覚は秀逸。

パンチの乱れうち。顎を引くトモコSP選手だが顔が羽上がる!!下から上から殴りつける朱里!!そしてクリンチにくるトモコSP選手に膝をお見舞い、避けるトモコ選手にお構い無しに追撃のパンチ!!スタンディングダウンを奪ってみせる。

しかし、トモコSP選手の心が折れることはない。ここからが気持ちと気持ちのぶつかり合い

だが、朱里は怒濤のラッシュ!!またもダウンを奪う。朱里の高いポテンシャルを見せつける

ラウンドを支配していく朱里。破壊力から生まれる圧倒的な圧力をトモコ選手は肌で感じたことだろう。しかし、トモコ選手もここで怯めばあとはない。熱い魂で攻め返してくる。そこを朱里は抜群のタイミングでカウンター!!テンカオ、膝膝、またパンチを炸裂させる。力と技の融合。効いている!!虚をつくバックハンドブローでダウンを追加!!試合はいつ止まってもおかしくない程の闘いとなる。さらに前へ打ってでる朱里。止まることはない!またも虚をつく後ろ蹴り!肝臓を抉る!!そこに破壊力満点のパンチ、キック!!!そして上段後ろ蹴りが顔面を捉える!!最高のバランスで風穴を空ける!!

トモコSP選手は、さがれば朱里の勢いが全てを呑み込むことを知っているが方法がない。その刹那、朱里の狙いすました右ストレートがトモコSP選手の顔面を捉え前のめりに倒れる!!ダウンが宣告される。試合は続行

トモコSP選手は危険な状態が続く

キックからパンチ、パンチからキックと止まらない攻撃はトモコ選手の心身を削っていく。しかしトモコSP選手は負けじと立ち続ける!!熱い魂で打ち返してくる。トモコ選手からは肉を斬らして骨を断つ、そんな覚悟を感じた。

しかし朱里は肉を斬るのではない。骨をも砕く恐ろしい「上段後ろ廻し蹴り」炸裂させた!!遠心力の効いた踵が眼底を捉える恐ろしい技。眼底が折れるレベル

攻める朱里!!トモコ選手は必死に組つきクリンチに行くが遂にホールディングにより減点を受ける。チャンピオンとなりながら、より厳しい環境に身を置き、自分に課した課題。鍛え抜いた強靭な拳、倒しにいく気持ち。トモコ選手はガードを固めるが、そのガードを朱里は破壊しにいく!!!


試合終了のゴング!!!


判定30ー22


王者 朱里

3R制のキックボクシングルールに置いてこれ程の試合を見たことはない。レフリーによっては試合を終わらせている内容だったと、格闘技記者やジャッジが語っていた。

しかし最後まで王者の魂で立ち続けたトモコSP選手に敬意を払いたい。トモコ選手は本当に気持ちの強いファイターだった。




応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。

K-1中国大会の悪夢、明確にダウンを奪わなければ判定でいいように言われてしまう、その悔しさをバネに最高の勝利を手にした朱里。それは己の壁を打ち破った、朱里の向上心が生み出した改心の勝利です。格闘技の本質は心を磨くことに尽きます。より強くなった朱里に心から拍手を贈りたいと思います。

そして朱里が女子格闘技の歴史を造ります。Krushタイトルの連続防衛記録を10、20とするのもいい。世界一と言われる強豪を倒しにいくのもいい。

世界にうって出た時、完全アウェイの場合、この朱里の破壊力に必ず敵はクリンチに来るでしょう。それをレフリーに委ねず、ジャッジに委ねず、試合を作ることが朱里の課題である。


格闘技伝説を造りたい。向上心の塊、朱里の応援これからもよろしくお願い致します。

野望、夢、目標は女子格闘技 完全制覇!!


押忍。