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おんどとりとHEMSで測ってみよう!

地元HMで建てたおうちのいろんなことを測ってみます。

今日は、前回に引き続き、米国の電気料金制度について調べてみたいと思います。

その前に、米国のカリフォルニア州で起きた2000年頃の電力危機について、ちょっと書いてみたいと思います。
この年、カリフォルニア州では停電が頻発しました。
なんで、こんなことが起きたかというと、電力自由化を進めた結果、「需要が多く、供給が少ないほど、その価値は高くなる」という一般の商品では当たり前のことが、電力という特殊な商品にも適用されてしまったからです。
一見すると、問題ないような気がしますよね?
でも、よく考えると問題はありありです。

なんせ、電力というのは貯めておくことができません。
最近は風力用の蓄電池や、一般家庭用の蓄電池などが徐々に一般的になりつつありますが、所詮は狭い範囲での安定用や非常用で、電力不足の解消といった大きな目的には使えません。
つまり、火力発電所でトラブルが発生したような場合、「蓄電池に貯めておいた電力を使うから大丈夫!」なんてことは、あ・り・え・ま・せ・ん!!
従って、そのようなトラブルが発生した場合、即座に電力不足が発生してしまいます(発生しないように日本の各電力会社は予備電源を持ってるわけです)。

さて、当時のカリフォルニアでは、各発電会社には停電させてはならないという義務はありませんでした(だって自由化ですから)。
その一方で、各小売会社には停電させてはならないという義務がありました(消費者保護という建前ですね)。電力は、市場で需要と供給に従い、時には非常に高い値段で取引されました。小売会社は、どんなに取引価格が高騰しても買取を続けなくてはいけませんでした。

そして、この状況は、モラルハザードを引き起こしました。
詳しいことは知りませんが、電力不足状態になったほうが単価が上がるので、発電会社にとっては有利です。さまざまな理由をつけてグレーな操作が行われたであろうことは想像に難くありません。例えば、ちょっとしたトラブルを理由に発電所を止めてしまうとか・・・

その結果、停電が頻発したのです。((>д<))

これが、他の商品だったら、在庫という形で貯めておけますし、消費者が他の手段を選ぶ、あるいは購入を先に延ばすという選択もあるので、こんなことにはなりません。その辺が電力が特殊だといわれるゆえんです。
貯めておけないという意味では、通信業界とちょっと似ていますが、通信帯域が圧迫した場合につながりにくくなることが、電力で言うと停電に相当するわけで、そのダメージは比較になりません。ヽ(`Д´)ノ

と、前置きが長くなりましたが、今回は、この電力危機が起きたカリフォルニア州の電気料金を調べてみましょう。

カリフォルニア州にはたくさんの電力小売会社があります.が、一般家庭向けの小売は自由化されていません。
カリフォルニア州のエネルギー委員会のページを見ると、地域によって小売会社が決まっていることが分かります。
この中から、今回はSCE(Southern California Edison)という会社を調べてみることにします。
Edisonはもちろん、あの発明王エジソンのことです。

では、ホームページから、家庭用の案内ページ、電力料金コースのページへと進んでみましょう。
このページでは4通りの料金コースが示されています。

料金体系が最もシンプルな、「Schedule D」というプランから見ていきましょう。

日本の電力各社の料金でもおなじみの普通の従量料金制ですね。

一番安い段階で1kWhあたり15セントです。我らが東北電力ですと、18円24銭ですので、あまり変わらないですね。あ、基本料金は東北電力だと1000円くらいですけどね。SCEでは93centsと、こちらはさすがに安いですね。


さて、ここで、ちょっと良くわからないのが、どれだけ使ったらTier1からTier2に移行するのか?という点です。東北電力だと120kWhまでと明確に書かれています。
しかし、SCEの料金表には、何も書かれていません。
これは、カリフォルニア州のUtility Committeeによって地域ごとのTier1電力量が決められているからです。生活に必要な(贅沢ではない)電力量分は安く使えるように、という、非常に市民目線な制度です。
本当に意外な部分で、米国の公共に対する懐の深さを思い知らされます。
で、どうなっているかというと、こんな感じです。

数字は、1日あたりのkWhで、Baselineと呼ばれています。
例えば、数字が5の地域では、30日だと、5×30 = 150kWhの電力をTier1の料金で使えるわけです。
海に近い地域は数字が小さくなっています。温暖で、季節や一日での気温の差が小さいからでしょうか。
このBaselineを上回るとTier2の料金になり、Baselineの130%を上回るとTier3の料金になり、Baselineの200%を上回るとTier4の料金になる。という体系になっています。
これはカリフォルニア州の電力会社全体に共通する体系のようです。


日本も地域によって、電力消費量はかなり違うと思われますので、こういったシステムを取り入れてもらいたいと思いますね。やはり日本海側の内陸部なんてのは、夏は暑くて冬は寒い、朝は寒くて昼は暑いですからね。いや、引っ越せば、ってのはナシで。(^▽^;)


他にも、日本と同様に時間帯別メニューもあります。最近の米国では時間帯別をお勧めするのが流行のようです。

こちらが、その料金表です。
先ほど説明した「Schedule D」と同様に、Baseline分の割引が受けられることが書かれています。
このほかに、料金プランはあと2種類あります。
一つはたくさん電気を使う家庭向け、もう一つはあまり電気を使わない家庭向けのようです。
ここまで説明した料金プランについては、SCEのこちらのページに書いてありましたので、興味のある方はご覧ください。


なんか、前回見てみたテキサス州と比べると、電気料金もそんなに安いというわけでもないですし、料金体系も日本に似ていますね。

さて、続いて、日本ではまだ始まっていない、デマンド・レスポンスのメニューを見てみましょう。
デマンド・レスポンスというのは、例えば、暑さのために電力消費がぐんぐん伸びて発電が間に合わなくなるような場合に、電力消費者に時間限定の節電をお願いして、その代わりにお金などを支払うという仕組みのことです。


では、SCEのページから、Rebates,Incentives,Saving TIPsというページを見てみましょう。
Rebatesは、例えばエアコンや冷蔵庫を電力会社の推奨品に買い換えたときのキャッシュバックのことです。
Saving TIPsは、節電のアイデアのことですね。
そして、Incentivesが、デマンド・レスポンスの「時間限定の節電の代わりのお金」で、要するに報奨金のことです。


デマンド・レスポンスには2種類のプランがあります。
一つが、Summer Discount Planです。

これは、エアコンの制御権を電力会社に渡してしまう代わりに、1シーズンで最高$200の報奨金をもらえるというものです。
デマンドレスポンスが発動するたびにエアコンを完全にオフにしてしまうコースから、限られた日数だけエアコンを半分の時間オフにするコースまで、あらかじめ決めておきます。
もらえる金額の算定基準は良くわかりませんでしたが、機器の容量で決まるのではないかと思われます。
このプランを選択すると、機器に電力会社のリモコンをつけることになります。日本だとエアコンの台数分だけつけなければなりませんから大変なことになりそうですが、米国ではセントラル空調が一般的なので、1台つければ十分ということのようです。


デマンド・レスポンスには、もう一つのプランがあります。
Save Power Days というプランです。

これは、先ほどのSummer Discount Planと異なり、デマンドレスポンス発動の際に協力するかどうか、どの程度協力するかを自分でその日に決めることができます。

デマンドレスポンス発動の日の前日にこんなメールが来て、お知らせしてくれます。


前日に情報をもらえれば、いろんな選択ができるのでいいですね。
例えば、前から行こうと思っていった買い物をこの日のこの時間帯にすることにして、その間、家の電化製品を全部オフにしてしまうとか、始まる前までにエアコンをがんがん使って、部屋をあらかじめ冷やしておくとか、人によっていろんな作戦を考えることができます。


気になる報奨金の金額ですが・・・

1kWh節約するたびに、0.75ドルもらえます。
電気料金がおおむねkWhあたり0.2ドル程度ですから、4倍ほどの報奨金がもらえるわけです。
これなら、浮いた電気料金と報奨金を合わせて、家に居れなくて家事ができなかった分を外食で・・・何てこともできそうです。(でも米国のレストラン高いから無理かなー(^_^;) )
これは、やる気のある人はがんばりそうです。
というか、がんばってもらわないとデマンド・レスポンスの意味がありません。
これくらいが妥当だと思います。
だって、電力のピンチを救うという重大な任務を背負うわけですから! ( ̄∩ ̄


以上、今日はカリフォルニア州の電力料金について調べてみました。
電気料金の体系も水準も、日本人の感覚としては、普通、ですが、デマンド・レスポンスが特徴的です。
日本でもこんなふうに報奨金をもらえる時代になるんでしょうか。
うちだったらどうしようかな、って、レオ本人は働いている時間帯のお話でしょうから、レオの家族しだいですね。(^_^;)



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