一九六六(昭和四十一)年にあった「袴田事件」についての映画上映会が二十六日、横浜市中区の横浜弁護士会館であった。静岡地裁の再審開始決定を受けて四十八年ぶりに釈放された元死刑囚袴田巌さん(78)の姉秀子さん(81)が来場し「無罪となるまで頑張っていく」と話した。
静岡県清水市(現静岡市清水区)で一家四人を殺害したなどとして、死刑が確定した袴田さん。今年三月に地裁から再審開始と刑執行・拘置の停止の決定を受けて釈放され、現在は浜松市内の秀子さん宅で暮らしている。秀子さんは最近の袴田さんの様子を紹介しながら「決定は本当にうれしかった。まだ無罪放免ではないが、釈放されたことに安心している」と述べた。
再審弁護団
の戸舘圭之弁護士は「当時、警察
は、犯人は袴田さんしかいないという決めつけで自白を強要した。地裁決定は捜査機関の証拠の捏造(ねつぞう)の可能性
まで指摘した画期的なもの。強引な取り調べはいまでも起こり得る」と事件
を振り返った。
上映されたのは、二〇一〇年に公開
された映画「BOX 袴田事件 命とは」。厳しい取り調べを受ける袴田さんや、無罪の心証
を持ちながら死刑の判決文を書いた静岡地裁判事の苦悩を描いた作品で、約六十人が訪れた。
