「ローラ！」を12回：西城秀樹さんの病
西城秀樹さんのヒット曲の中では「傷だらけのローラ」が好きです。
曲中「ローラ！」という叫びが12回謳われていますが，呼びかけ，オマエ，懇願・・・色々なニュアンスの呼びかけが堪らないのです。
デビューが1972年ですので2年後に発表された歌ですね。
私は就職3年目の忙しい時期でした。
西城秀樹さんは最初そんなに関心がなかったのですが，私の妹が熱烈なファンであったことから感化されてしまいました。以来，スナックでコッソリ一人で歌っていました。
最近では3か月前，部落の長老会が催した一泊二日の新潟県弥彦神社参拝バス旅行。
神社近くの岩室温泉ホテルの宴会で歌いました。長老会の懇親会の旅行はこの数年コロナ騒ぎで出来なかったのです。それに長老会のメンバー交代で新顔の自己紹介を狙ったものでした。私は新顔の一人だったので，「傷だらけのローラ」を歌いました。昔のアイドル和製ロック歌手の曲を75歳のジジイが歌った，そのアンバランスが受けて，その後の宴会はマイクの取り合い状態になりました。
帰りのバスの中でも，余勢をかって最後まで歌会が続きました。
結果，翌日から参加者はコロナにかかって寝込んでしまいました。
しかし，70才半ば以上の年齢でも，互いに意識は若いのですね。アイドル達の歌謡曲を覚えて歌ったのには，驚きました。
この曲は，かつての部下たちが開いてくれた私の送別会でも歌いました。
現役時代，私は設計部門の責任者でした。当時バブルがはじけて国は緊縮財政となり，公共事業の入札等の不正，企業倫理が問われる中，建設コンサルタント業界は，倒産や廃業会社が相次ぎ，受注が年々減少する厳しい時代の中にありました。勤務していた会社は，
地質部門は一流？でしたが，設計部門はお世辞にも一流とは呼べませんでした。そういう業界評価の中で，二流会社が受注できるのは小規模の広い分野の仕事となり，スタッフには専門外の業務を頼むことになりました。当然萎縮して設計ミスが生じやすくなります。
だから，営業的に受注増は望めないので外注を減らし，利益を確保しながらミス防止を部下たちに課しました。一流の仕事は無理でも，ミスを絶対せず信頼される仕事をし，来るべき時代にそなえよう。せめてそういう超二流の会社を目指そう。ミス防止は私が責任を以てバックアップをするので安心して取り組んでほしい，と。発注者からあらぬミスの責任を押し付けられた時は部下の名誉を守るため，部下の目の前で発注者と渡り合ったこともありました。
（その活躍の場は私の退職直後に発生しました。悲惨な東日本大震災です。災害対策の設計のために毎晩徹夜の状態になりました）。
私は厳しい上司だったと思います。
その送別会の席で，部下たちにせがまれ，これが最後と歌ったのが，「傷だらけのローラ」でした。
その歌はその場で不適切な歌だったのでしょうか？
私のイメージと余りのギャップに，彼らは畳の部屋で涙を流して笑い転げました。
そういう私の「傷だらけのローラ」ですが，私が広島在住のときの散歩コース，広島駅の北側近くの町で育った西城秀樹さんを知るにつけ，増々親しみを感じていたのです。
ところが先年，彼は二度の脳梗塞を発症し，心不全で帰らぬ人となりました。
その発症前の生活は，若い自分の健康への自信過剰，暴飲暴食，煙草も一日4箱，高血圧，健康診断で変な結果が出ても無視していたそうです。その多忙さは当時のアイドルスターはほとんどど同じ状態だったそうですが・・。
最近，私のかかりつけ医が，今迄の高血圧の薬に，高脂血症，高コレステロールを下げる薬をだすようになりました。そして，糖尿病になりかかっているというのです。
脳梗塞は，高血圧，糖尿病，脂質異常，一つでもある人がなりやすいというのです。自分は健康だと思っていても突然掛かるのが脳梗塞で，一旦脳梗塞になると動脈硬化が進み，血栓ができやすい。10歳年をとるごとに発症率は2倍になるという。
私は現役時代は西城秀樹さんのような生活をしていました。そして，体重もメタボ状態，高血圧，高脂血症。JICAボランティア時代にこそ体重が10㎏以上減りましたが，JICA以後は食事のリバウンドも重なりまた同じような不健康な生活に戻りました。そして，カウンセリングの忠告も軽視し，対策を施しませんでした。
最近医者の薬の出し方をみると，脳梗塞を防ぐことを念頭に置いているようにも考えられます。もう残りのない年齢では脳梗塞に罹れば人生アウトなのは確実なのです。しかし，一縷ののぞみはあります。JICA時代，訓練所や外地の生活で体重を10㎏以上下げたら，血圧，血糖値，高脂血症，コレステロールが正常値に戻ったことがあります(運動だけでは駄目でした）。
だから，今，体重を減らすことに努力しています。
結局，現在食事療法で5～6㎏減らしました。
その結果がどう出るか，来週の健康診断が楽しみです。
おわり