7世代も残り少ないので、オニシズクモについて纏めておく。
【オニシズクモの特徴】
メガゲンガー、メガミミロップ、メガルカリオに強い。
オニシズクモの対面有利かつ、これらのポケモンを軸にした構築は高火力の水技で一貫をとりやすい傾向にある。
また、ねばねばネットを採用することで足を奪うことが出来る。
ゲッコウガに対しても同様に役割を持ちつつねばねばネットで足を奪える。
カプ・コケコやアーゴヨンに対しては対面不利をとるためねばねばネットを撒くタイミングを見出すのが難しい。
ねばねばネットは刺さらない相手も多いため、基本的にはメガゲンガー、メガミミロップ、メガルカリオ、ゲッコウガに刺す技として考えていい。
メガラグラージのメインウェポンを半減しつつ、雨補正の掛かった高火力の水技で相手に負担をかけられるため雨選出には強め。
ただ、あくまで雨選出に強いだけで雨パの補完として採用されるメガボーマンダやナットレイには強くない。
地面半減の水タイプかつ、炎半減の虫タイプであり、これらの相手に役割が持てる。
メガメタグロスやメガリザードン等とも撃ち合え、メガ枠との撃ち合い性能は総じて高め。
一方で、高火力の水技で戦うポケモンのため水技を半減出来る耐久ポケモンが絡むサイクルに選出しづい。
トップメタであるミミッキュやメガボーマンダに弱い。
耐久ポケモンやメガボーマンダが採用された構築に対しては選出しづらく、カプ・レヒレが増えた影響でゲッコウガから役割破壊を受けやすいのでシーズン16時点では環境的に逆風である。
【型の解説】
鉢巻オニシズクモ
●構成
オニシズクモ@拘り鉢巻
意地っ張り
H252 A252 B4
175 - 134 - 113 - * - 152 - 62
アクアブレイク/滝登り/吸血/寝言
A-
アクアブレイクで153-131メガリザードンxが高乱数で落ちる(13/16)
H-B
A200メガリザードンxの逆鱗や、A172メガクチートのじゃれつくを中高乱数で耐える(11/16)
H-D
C222メガゲンガーのヘドロ爆弾×2を高乱数で耐える(~176)
C147カプ・コケコの10万ボルト(EF)を高乱数で耐える(15/16)
●解説
オニシズクモといえばこれ。超高火力の水技で相手を崩す。
水タイプ版眼鏡テテフの考えると性能のイメージがつきやすい。(素早さ以外数値もだいたい同じ)
比較的対面性能は高めだが、ミミッキュやキノガッサ等の対面性能が高いポケモンとのタイマンには弱い。
他のオニシズクモの型と違いカプ・レヒレをごり押し出来る。
●参考
【S11使用構築】Believing Heart【最高最終2117(27位)】
眼鏡オニシズクモ
●構成
オニシズクモ@拘り眼鏡
控え目
H188 C236 B84
167 - * - 123 - 110 - 152 - 62
波乗り/熱湯/冷凍ビーム/寝言
C-
波乗りで153-106メガリザードンが確定で落ちる
H-B
A200メガリザードンの逆鱗を高乱数で耐える(15/16)
A172メガクチートのじゃれつくを高乱数で耐える(15/16)
A233メガバシャーモの飛び膝蹴り×2を確定で耐える
A197メガルカリオのインファイト×2を高乱数で耐える(〜172)
A156ミミッキュのゴーストz→影うちを確定で耐える
H-D
C222メガゲンガーのシャドーボール→ヘドロ爆弾を高乱数で耐える(〜167)
C155ゲッコウガのめざめるパワー電気×2を高乱数で耐える(〜168)
C172メガボーマンダのハイパーボイスを確定で耐える
●解説
眼鏡冷凍ビームで後出しボーマンダを返り討ちに出来て、ナットレイ等の後出しには高火力の水技+3割火傷で負担をかけられる。
このように鉢巻オニシズクモと比較して対面+後続の並びに一貫した負担をかけやすいのが眼鏡オニシズクモの利点である。
一方で、波乗りではカプ・テテフやメガリザードンyを一撃で倒せず、対面性能が落ちる。
●参考
【S10使用構築 最高2044】Goomy式蜘蛛グロスコケコ【ポケモンUSM】
【最高2077/最終1866】光陰流水クモミミゲン【S11シングル】
水zオニシズクモ
●構成
オニシズクモ@水z
控え目
H188 C236 B84
167 - * - 123 - 110 - 152 - 62
波乗り/熱湯/寝言
C-
水z(波乗り)で171-131メガメタグロスが高乱数で落ちる(13/16)
波乗り×2で135-81キノガッサが確定で落ちる
※耐久は上述の眼鏡オニシズクモ同様
●解説
眼鏡オニシズクモの対面性能の低さを水zで補ったもの。
物理水zとの違いは対メガメタグロス性能にある。
上記の技構成にすることで催眠ゲンガー、カバルドン、キノガッサに刺さる。
●参考
耐久振り混乱実オニシズクモ
●構成
オニシズクモ@たべのこし
腕白
H252 A68 B164 D20 S4
175 - 99 - 146 - * - 155 - 63
アクアブレイク/ねばねばネット/毒々、リフレクター、飛び掛かる等
A-
アクアブレイクで153-131メガリザードンxが高乱数2発で落ちる
H-B(混乱実込み)
A189バシャーモの電気z(雷パンチ)を確定で耐える
A189バシャーモの雷パンチ×3を耐える
H-D(〃)
C222メガゲンガーのヘドロ爆弾×3を耐える
C147カプ・コケコの10万ボルト(EF)を確定で耐える
C205+1ウルガモスのノーマルz(破壊光線)を高乱数で耐える(15/16)
●構成
ネット撒きに特化した配分。
耐久に割くことでメガゲンガーやゲッコウガに対して後出しからねばねばネットを撒く動きの安定性が上がる他、リフレクター+飛び掛かるでミミッキュ対面で撃ち合う立ち回りも可能。
上記配分は一例。
●参考
【ポケモンUSMシングル】シーズン8最終使用構築 最高最終2100
...
以降は私が今まで使ってきたテンプレとは異なるオニシズクモの型を紹介。
S振り眼鏡オニシズクモ
●構成
オニシズクモ@拘り眼鏡
控えめ
H76 B12 C236 D4 S180
153 - * - 114 - 110 - 153 - 85
波乗り/熱湯/冷凍ビーム/寝言
C-
・波乗り
177-150カプ・レヒレが高乱数3発で落ちる
191-124輝石ポリゴン2が高乱数2発で落ちる
H-B
A187メガミミロップの猫騙し→恩返しを高乱数で耐える(〜157)
A112マリルリのじゃれつく→アクアジェットを耐える
A200メガリザードンxの雷拳を確定で耐える
A197メガルカリオのストーンエッジを高乱数で耐える(14/16)
H-D
C211メガリザードンyの大文字×2を高乱数で耐える(〜156)
C197霊獣ボルトロスの10万を高乱数で耐える(15/16)
S-
ポリゴン2、アシレーヌ、マリルリ、テッカグヤ等の60族付近を意識
●解説
Sが欲しい局面が多いので、耐久をぎりぎりまで削りポリゴン2やテッカグヤの上をとれるようにS振りしたオニシズクモ。
後出し性能が下がる変わりに水技が等倍の低速ポケモンを崩せるようになる。
努力値が極めてカツカツなのでところどころ甘えている。
AS鉢巻オニシズクモ
●構成
オニシズクモ@拘り鉢巻
意地っ張り
A252 B4 S252
143 - 134 - 113 - * - 152 - 94
アクアブレイク/滝登り/吸血/寝言
A-
アクアブレイク×2で145-135カプ・レヒレが高乱数で落ちる(144〜)
アクアブレイク×2で204-170テッカグヤが残飯×2込みでも確定で落ちる
アクアブレイクで153-131メガリザードンが高乱数で落ちる(13/16)
H-B
C200カプ・テテフのサイコショックを確定で耐える(〜142)
A207+1メガギャラドスの滝登り×2を高乱数で耐える(〜147)=噛み砕くを高乱数で耐える(13/16)
A112マリルリのじゃれつく→アクアジェットを高乱数で耐える程度(〜147)
H-D
C211メガリザードンyのエアスラッシュを確定で耐える
C172ロトムの10万ボルトを確定で耐える
C161カプ・レヒレのムーンフォース×2を確定で耐える
S-
エアームド、S振りメガクチート、物理ギルガルドあたりを抜く
●解説
低速ポケモンの崩しに特化したオニシズクモ。
ダメージ計算を見て分かるように、対面前提なら耐久に振らなくとも耐えたい攻撃は耐える。
オニシズクモの後出し運用は役割破壊で返り討ちに遭いやすいので、仮想敵への繰り出しに必要な耐久は切り捨てSに振り切った。
着想はS振り眼鏡オニシズクモと同じであるが、こちらは眼鏡とは異なりメガリザードンyやカプ・レヒレに強め。
イバンオニシズクモ
●構成
オニシズクモ@イバンの実
控えめ
H76 B12 C236 D4 S180
153 - * - 114 - 110 - 153 - 85
波乗り/ねばねばネット/毒々/ミラーコート
C-
波乗りで212-110カバルドンが高乱数で落ちる(13/16)
波乗り×2でD131メガメタグロスに170〜ダメージ
H-B
・下記を耐えてイバン確定発動
A187メガミミロップの猫騙し→恩返しを高乱数で耐える(〜157)
A197メガメタグロス、及びA200メガリザードンxの雷パンチを確定で耐える
A197メガルカリオのストーンエッジを高乱数で耐える(14/16)
A216メガメタグロスの思念の頭突きで13/16の確率でイバン圏内に入る
H-D
・同上
C211メガリザードンyのエアスラッシュで確定でイバン圏内に入る
C211メガリザードンyの大文字×2を高乱数で耐える(〜156)
C197霊獣ボルトロスの10万ボルトを高乱数で耐える(15/16)
S-
ポリゴン2、アシレーヌ、マリルリ、テッカグヤ等の60族付近を意識
●解説
下から攻撃→相手の攻撃を耐えつつイバン発動→上から攻撃というムーブを実現させることで対面性能を確保している。
また、相手の攻撃を受けつつイバン圏内に入れることで次のターンに上から遂行出来るようになるため疑似的に繰り出し性能が向上する。
Hに振り切るとイバン圏内に入らない局面が多くなるためあえて耐久を下げている。
詳細は下記URLを参照。
両刀水zオニシズクモ
●構成
オニシズクモ@水z
勇敢
H188 A156 B84 C76 D4
167 - 121 - 123 - 80 - 153 - 55
アクアブレイク/熱湯/寝言
A-
アクアブレイク→水z(アクアブレイク)で267-128カビゴンが高乱数で落ちる(262〜310)
C-
熱湯×2で172-90エアームドが火傷ダメージ×1込みで確定で落ちる
(下から熱湯連打前提)
水z(熱湯)で135-51カミツルギが確定で落ちる
●解説
物理水zにすることでカビゴンを対面から突破出来る。
また、物理オニシズクモが苦手なエアームドやカミツルギを特殊水zで倒すことが出来る。
熱湯でエアームドに負担をかける想定が非常にピンポイントであること、水z後に無振りメガゲンガーや無振りミミッキュをアクアブレイクで縛れない火力の低さが足を引っ張る。
どくまもオニシズクモ
●構成
オニシズクモ@たべのこし
腕白
H156 B172 S180
163 - 90 - 147 - * - 152 - 85
アクアブレイク/毒々/身代わり/守る
H-
みがまも最大効率(16n+3)
H-B
A233メガバシャーモの飛び膝蹴り×3を残飯回復×2を3セット込みで耐える
S-
ポリゴン2や耐久テッカグヤの上をとるために60族をだいたい抜く値
●解説
着想はS振り拘りオニシズクモと同じで、こちらはどくまもによって崩しを行う。
特殊だとナットレイに対する嵌め性能が上がり、物理だとウルガモスにしっかり役割が持てる。
【あとがき】
オニシズクモ入りの構築がぼちぼち結果を残すようになったこと、私自身もシーズン12にオニシズクモ入りでそれなりに満足な結果を残せたことからオニシズクモと一区切りつけようと思い記事の執筆に至りました。
参考になれば幸いです。
【概要】
シーズン14で目立った環境の変化について記載する。
それ以前の環境に関しては環境考察【S12~13】を参照すること。
【注意事項】
・あくまで個人の考察なので鵜呑みしないこと。
・内容がめちゃくちゃ長い。
【目次】
【本文】
1. 環境について
1-1. カビゴンメタ
シーズン13で爆発的にカビゴンが流行したのをきっかけに、カビゴン対策が環境に蔓延した。
当然ながら格闘タイプが増加。
カビゴンに強くカビゴンの取り巻きにも打点を持ちやすいメガクチートの増加も目立った。
カビゴンの流行はゲッコウガの技構成に大きな影響を与え、シーズン14ではカクトウZを持った物理ゲッコウガや、カビゴンを一撃で倒せる奮い立てるミズZ型が見られるようになった。
カビゴンの役割対象であったギルガルドは剣舞聖剣で逆にカビゴンを返り討ちにするように。
叩き落とすを採用した霊獣ボルトロスやカプ・レヒレも僅かだが見られるようになった。
しかし、これだけ対策されてもカビゴンが数を減らすことはなかった。
1-3. 崩し偏重のゲッコウガ
1-4. メガボーマンダの配分の変化
耐久メガボーマンダは数を減らし、アタッカー性能を重視したAS龍舞型、AS両刀型、CS特殊型が主流になった。
耐久メガボーマンダが数を減らした要因として、
メガメタグロスを低リスクで後出しされたり、
火力のなさを付け込まれて鈍いカビゴンやナットレイ、ビルドランドロスに起点にされるといった理由が挙げられる。
しかし、耐久のないメガボーマンダはめざ氷や不一致冷凍ビームで一撃で落ちるので対策は容易である。(かつて耐久メガボーマンダが増えたのはこのため)
環境の変化が進むにつれまた耐久メガボーマンダは数を増やすだろう。
1-5. 受けループの対面構築化
受けループは”受ける構築”から”攻める構築”に変貌。
ラッキーの本来の役割は特殊受けであるが、現環境ではステロ+電磁波で後続のサポートをしたり、カウンターで物理ポケモンを強引に処理する運用が主流である。
ラッキーはもはや特殊受けではない。
起点にされやすいラッキーのケアとしてヌオーが採用されるようになった。
数値が低く受けきる運用には向かないが、特性で相手の展開を強引に阻止できる点や、欠伸やカウンターで場を荒らす攻めの動きがとれる点が攻めのラッキーと合致した。
エアームドもラッキー同様、鉄壁を採用した受けきる構成ではなく比較的腐りづらいステロ+吹き飛ばしの構成が主流に。対面性能を重視したHAヒコウZ型が採用されることも。
攻撃技に関してもメガボーマンダの身代わりを破壊出来て、バシャーモやウルガモスを対面処理出来るブレイブバードが持ち物を問わず主流となった。
受けループがこのような構成に変貌した背景として、従来の受けきる構築の組み方では崩し枠の対処が不可能という事情がある。
受けポケモンを崩すための枠である崩し枠を受ける形で対策出来ないのは当然であるため、受けループが受けループしなくなるのも仕方ないことであろう。
また、崩し枠対策として採用される潰し枠の他に、オニゴーリのような崩し枠の採用が散見するようになった点から受けループの構成が変化した背景を読み取ることが出来る。
受けに合わせて潰し枠を組み込むよりも、潰し枠に合わせて受けの構成を調整したほうが強いことが示されたのではないだろうか。
1-6. その他特記事項
・ギャラドス
誘うカプ・レヒレを返り討ちに出来るヒコウZギャラドスや、ゲッコウガに強く雷パンチを持たないメガメタグロスやギルガルドを起点に出来る混乱実ギャラドスが環境に刺さっていたのかギャラドスの使用率が増加。
シーズン14は今までクチート軸での補完でしか採用されていなかった非メガのギャラドスの強さが見直されたシーズンだと言える。
テッカグヤの増加も目立つが、耐久メガボーマンダが減ったことや、メガメタグロスが雷パンチを採用しない構成が主流になったことでテッカグヤによる受けが安定する環境であったのだろう。
メガメタグロスが雷パンチを採用するようになると上記の二匹は死ぬ。
・電磁波ミミッキュ
もはやあまり語ることもないポケモンだが、シーズン14では電磁波を採用したミミッキュが印象として残ったことを記述しておく。
先発のミミッキュはおおよそ電磁波持ちである。
1-7. 結局シーズン14の王者って?
ポケットモンスター ソード & シールド
ギルガルドメタとして増えた免疫カビゴンを剣舞聖剣で返り討ちに。
その結果シーズン終盤では誰もカビゴンをギルガルドに投げなくなったのか特殊ゴーストZ型が数多く結果を残した。
残飯毒キンシ型、呑気弱点保険型も依然環境に存在し、もはやゲッコウガ以上に対処が難しいポケモンと化している。
絶対に許してはいけない
2. 構築について
2-1. メガボーマンダ軸
カバマンダガルド+カビレヒレの並びが流行。残りの一枠はミミッキュ等。
ゲッコウガやウルガモスは従来のカバマンダガルドの並びに強かったが、カビレヒレが組み込まれたことにより通すのが難しくなった。
2-2. メガメタグロス軸
構築に大きな変化はなし。
ロトムレヒレグロス、リザグロス、グロス軸の受けサイクル(ドヒドグライグロス)それぞれが満遍なく結果を残している。
強いて言えばメガゲンガーのシャドーボールやカプ・コケコのデンキZを耐える意地っ張りHD調整のメガメタグロスが一定数見られた。
2-3. メガリザードン軸
鬼羽メガリザードンXが結果を残した。
シーズン14のレート2200達成者の4人のうち、2人が鬼羽リザXを軸とした構築を使用していた。
鬼火という命中不安要素はあるものの、メガリザXの優秀な耐性を活かしやすく、受けポケモンと組み合わせるという自然な形で苦手なポケモンのケアが出来る鬼羽リザX軸は安定した立ち回りを行いやすく、環境に適合している構築だと言える。
ちなみにシーズン12からの傾向であるが、上位帯で使われているメガリザードンはXが主流である。(ぽけっとふぁんくしょん参照)
メガリザードンYはステルスロックに非常に弱く、事故死しやすいので敬遠されている?
2-4. メガゲンガー軸
マンダグロスリザのメガ枠三強に次いで採用率が高く、結果も多く残している。
シーズン14では滅びゲンガーの他に、アタッカーゲンガーでも守るを採用する構成が見られた。
メガゲンガーは相手のスカーフ枠に縛られやすいが、守るを採用することで相手のスカーフの有無をチェックしつつ、次のサイクルで確実に対面したポケモンをキャッチ出来る。
このようにメガゲンガーと守るは相性が良いので、守るを採用したメガゲンガーは数を増やしていくだろうと予測している。
スカーフの有無をチェックした後安全に裏に引かれるので、スカーフ地面でメガゲンガーを誤魔化していた構築は別の対策を強いられるだろう。
2-5. メガクチート軸
ポリクチは環境からほぼ消滅し、クチート軸といえばラティクチが主流となった。
環境考察【S12~13】で記した通り、ポリクチの消滅は相手に読まれる構築・戦術の弱さをもの語る一例と言える。
その点ラティクチは立ち回りや構成に柔軟性があり、環境によって組み方や戦術を変更しやすい。
クチート自体はシーズン14では数が増えたカビゴンや、カバマンダガルド+カビレヒレに一貫を取りやすく、受けサイクルにも強いので環境に刺さっていた。
2-6. 受けサイクル
受けループに限らず、最近の受けサイクルはチョッキブルルや混乱実ハピナス等のような対面での撃ち合い性能を重視した型が好まれる傾向がある。
理由は1-5. 受けループの対面構築化の項で示した通りであろう。
また、潰し枠の選択肢も多様化し、ミミッキュやメガゲンガー以外にもメガバンギラスやゲッコウガが採用されている。
3. 総括
3‐1. 三強の崩壊
一般枠はミミッキュ、霊獣ランドロス、ゲッコウガ、メガ枠はボーマンダ、リザードン、メタグロスの三竦みの環境が続いていたが、一般枠はカプ・レヒレ、ギルガルドが、メガ枠はゲンガーの採用率が三強に迫っている。
クチート、ガルーラ、ラグラージ等、上記のポケモンを軸とした構築以外にも数多くのポケモンが結果を残しており、もはや結果が出せるかどうかはどんなポケモンを使うかではなく、プレイヤーの力量次第の環境だと言えよう。
3-2. 構築の平坦化
アタッカーを軸とした構築ではクッションや崩し枠が組み込まれ、受けポケモンを軸とした構築では潰し枠が組み込まれたスタンパが現環境では大部分を占め、対面構築、純正受けループ、積み展開、ギミック構築等の構築コンセプトに特化した構築(コンセプトパ)をあまり見かけなくなった。
戦術や立ち回りワンパターンな構築は対応範囲の広いスタンパに後出しじゃんけん方式で対応されるのである。
そのためかたまに結果を出すコンセプトパは環境に存在しない新しいギミックを取り入れている構築が殆どで、構築の賞味期限も短い。
7世代にマンネリを感じる要因のひとつであることは間違いない。
3-3. 環境メタについて
随時追記。