ー分配可能額ー
株式会社の剰余金の額はその他資本剰余金とその他利益剰余金の合計額であり、配当の基礎となる。

株主総会での決議で分配可能額の範囲内で剰余金の配当を行う事ができ、下記の通り算定される。
①剰余金の額
・株主総会で承認された
    損益計算書上の当期純利益
・株主総会で承認された
    承認するまでの期間に
    処分した自己株式の対価
この2つの合計額から
③自己株式の帳簿価額
④最終事業年度の末日後に
    自己株式を処分した場合の
    対価の額
⑤株主総会で承認された
    損益計算書の当期純損失
⑥のれん等調整額とその他
    有価証券評価差額金が
    評価差損である場合の金額
(借方残高の場合)
この4つの合計額を引いた額となる



最終事業年度
Aの期間は株主総会の承認を得ていないので、×2年度は最終事業年度とはならない。
Bは株主総会の承認を得ているのでこの時点で×2年度が最終事業年度となる。



ex.その他資本剰余金10000
      その他利益剰余金29000
      自己株式△2500
4/1〜6/30までの取引
6/25に株主総会が行われた。
5/31に自己株式1000を1600で
処分した
現金預金1600
                        自己株式1000
         その他資本剰余金600
6/10に自己株式を1300で
取得した
自己株式1300  現金預金1300
6/15に自己株式800を消却した
その他資本剰余金800
                             自己株式800
6/25の株主総会でその他利益剰余金を財源とした剰余金の配当2000が決議され、利益剰余金
200を積み立てた。
又、その他資本剰余金1000を資本金に計上する事が
決議された。
その他利益剰余金2200
                     未払配当金2000
                     利益準備金   200
その他資本剰余金1000
                               資本金1000

6/25の株主総会で3/31が最終事業年度となる。
そこで末日後に加算する額
自己株式処分差益600
末日後に減算する額
消却額                     800
未払配当金          2000
利益準備金積立額200
資本金計上額      1000
∴剰余金の額は
39000+600-4000=35600
ここから分配可能額を求める
自己株式の帳簿価額2000
自己株式の対価の額1600
35600-2000-1600=32000


-のれん等調整額-
資産の部に計上したのれんの額の1/2に相当する額及び繰延資産の部に計上した金額の合計額。
資本等金額(最終事業年度の末日における資本金の額及び準備金の額の合計額)やその他資本剰余金の金額との関係により、分配可能額の算定に影響する。
なお、この場合の影響額は分配可能額の算定にあたり、減額する。

のれん等調整額
=のれんの額×1/2+繰延資産
のれんの額×1/2の額が
鍵を握る。

のれんの1/2が資本等金額及び最終事業年度の末日におけるその他資本剰余金の額の合計額以下の場合

この場合には、のれん等調整額が資本等金額を超過する額が影響額となる。




のれんの1/2が資本等金額及び最終事業年度の末日におけるその他資本剰余金の額の合計額を超えている場合

この場合には、最終事業年度末日におけるその他資本剰余金の額及び繰延資産の部に計上した額の合計額が影響額となる。



のれん等調整額が資本金等金額以下の場合は影響額はゼロ

まず、資本金+資本準備金+利益準備金で資本等金額を求め、それにその他資本剰余金をプラスする。
その額とのれんの額の1/2を比較する。これで影響額の範囲が解る

のれん等調整額−資本等金額=影響額の場合の資本等金額は資本金+資本準備金+利益準備金