株主総会の決議により、その他利益剰余金やその他資本剰余金を配当又は処分する事。
剰余金の配当等には以下の様な物があり、株主資本等変動計算書によって報告される。
1.剰余金の配当
株主に対する分配。
2.任意積立金の積立て
(剰余金の処分)
特定の契約や経営活動による必要性から、剰余金の一部を社内に留保する物。
3.準備金の積立て
(利益準備金、資本準備金)
準備金とは、会社の財政基盤を強固な物にし、債権者を保護する為に剰余金の一部を社内に留保する事を会社法が強制した物。
剰余金を配当する場合、配当金の減少額に10分の1を乗じた額を資本準備金または利益準備金として積み立てる。
その時の準備金の積立額は会社計算規則により、基準資本金額(資本金の4分の1までの金額)までの積立てが決められている。
基準資本金額≦準備金の額の場合には資本準備金、利益準備金の積立ては不要。
基準資本金額<準備金の額の場合
その他資本剰余金とその他利益剰余金を配当財源とした場合は資本準備金はその他資本剰余金からの配当財源に限り増加させ、利益準備金はその他利益剰余金からの配当財源に限り増加させる。
ex.株主総会で資本剰余金60000とその他利益剰余金のうち繰越利益剰余金80000を財源として、配当金を支払う事を決議した。
配当直前の資本金は1000000、資本準備金は200000、利益準備金は37400である。
また、会社計算規則による準備金の積立てを配当財源により行う。
基準資本金額は250000
既に積み立ててある資本準備金と利益準備金の合計額
237600
∴資本準備金と利益準備金を積み立てる。
では幾ら?
配当金額
60000+80000=140000
準備金の積立額
1.(60000+80000)×1/10
=14000
2. 1000000×1/4-(200000+37400)=12600
1と2を比べて小さい方∴12600
3.資本準備金への配分額
12600×60000÷140000
=5400
利益準備金への配分額
12600×80000÷140000
=7200
資本準備金は65400
利益準備金は87200
以下の仕訳となる。
その他資本剰余金65400
繰越利益剰余金 87200
未払配当金140000
資本準備金 5400
利益準備金 7200
任意積立金の取崩し
特定の使い道を決定せず積み立てられる別途積立金以外は全て特定の目的を持って積み立てられる。
特定の目的を持って積み立てられる積立金は取締役会の決議でその目的を達成した時に取崩しの処理が行われる。
ex.平成○2年8月1日、
建物30000を取得し、小切手を振出して支払った。
この時に新築積立金30000を取崩した。
建物30000 当座預金30000
新築積立金30000
繰越利益剰余金30000
中間配当
金銭による株主に対する分配。
会社法では取締役会設置会社で定款に定めがある場合、一事業年度の途中で1回に限り、取締役会の決議により金銭による剰余金の配当を認めている。
尚、中間配当(剰余金の配当)を行う場合、当該剰余金の配当した日における準備金の額が基準資本金額未満の場合には、資本準備金や利益準備金の積立が要求される。
ex.平成○2年9月30日に取締役会の決議によりその他利益剰余金のうち繰越利益剰余金を財源とした20000の中間配当を実施する事が決定した。
中間配当に伴い、利益準備金2000を積立てる
繰越利益剰余金22000
未払中間配当金20000
利益準備金 2000
平成○2年10月15日に中間配当金20000を小切手を振出して支払った
未払中間配当金20000
当座預金20000
