伝わる力は、言葉の扱い方に出る | 社長のスピーチコーチ 森 裕喜子のプライベートブログ

社長のスピーチコーチ 森 裕喜子のプライベートブログ

経営者やトップアスリートのスピーチコーチ、森裕喜子が日々のプライベートな出来事などを綴ります。(2021年8月よりプライベート版に改定)

昨日の日経夕刊で気になる見出しがありました。

「美しい日本語に危機感」

岩波書店調べによると、正しい言葉遣いへの関心は弱まってきている、といいます。

言葉は時代によって変わる。
仕方のないことですが、言葉を使うことには常に意識を持っていたい。
スピーチプレゼンの本番では、普段言葉をどう扱っているか、が不意にあらわれるものです。

女優の草笛光子さんがご自身を「わたくし」と呼んでいました。
わたし、ではなく、わたくし。
たった一文字のちがいですが、背筋をシャンと伸ばしたくなる響き。
お話の一言一言に、品と潔さを感じました。

そして、ふとこんなことを考えました。
草笛さんのように言葉を丁寧に扱う方は、
きっと「すみません」を連発しないのではないかなあ・・・と。


「すいませ〜ん、これください」ではなく、
「恐れ入ります。こちら、いただけますか」。

立ち去る際は「すみません、失礼します」ではなく「ごめんください」。

感謝の気持ちは「すみません、ありがとうございます」ではなく「ありがとう存じます」。

文字だと雰囲気が出にくいですが、聞いて心地よく、佇まいのちがいがあります。

「すみません」はどんな場合にも使える便利な言葉。
ですが、
使い勝手の良さゆえに頼りすぎると、言葉の扱いが雑になる気がします。


丁寧な言い回しや言葉遣いには、滅多に出会えないのが現実です。
それゆえ、岩波書店のデータにあった正しく美しい日本語への意識が薄れていくことも、
仕方ないのでしょうか?

以前読んだ本を思い出しました。

言葉と丁寧に接する。
これは、人と丁寧に触れ合うことに通づるでしょう。

やはり、正しい、美しい言葉は大事にしたいなあと感じました。

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