手は口ほどにモノを言い(2) | 社長のスピーチコーチ 森 裕喜子のプライベートブログ

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経営者やトップアスリートのスピーチコーチ、森裕喜子が日々のプライベートな出来事などを綴ります。(2021年8月よりプライベート版に改定)

今週読んでいた本に書いてありました

「言葉では嘘を言うことはできるけれど、声や体は嘘をつけない」

そうですね、
スピーチプレゼンでも
声の調子やジェスチャー、目線に話し手の本音が出てしまいます。

言葉にしないように我慢していたことは、
第二の口である「手」によくあらわれます。
無意識にやってしまうのが、手の怖いところ。

あるプレゼンターが話していた最中、一瞬、手を腰に置きました。
腰がちょっと調子悪く、気になっただけなのですが
聞き手はそんなことを知りません。
「話す時の態度が悪い」とアンケートに書かれてしまいました。

ちなみに、良い姿勢で立った場合、手は自然と体の脇に垂れる感じになります。
いわゆる体のニュートラルな状態。
手の位置でも、なんらかの意味を持つメッセージになります。

最もよく見かけるのは、手を前で組んで話すこと。
両手を前で組むと、確かに、落ち着く感じがあります。
ですが、これはいわば「黙って立っている」時の体勢。
堂々と自分の意見を言う体のあり方ではありません。
実際、体を小さく見せてしまいますし、深い呼吸には不向きです。
話す際には、手は解いた方が良いですね。

手を後ろで組むのも尊大な印象を与えます。
あるいは、何か隠し持っている、だから手の内を見せない、そんな感じにもなります。

ただ手の位置だけなのに、これだけ色々あるんです。
聞き手は細かく分析するわけではありませんが、確実になんらかの印象を与えてしまうのです。
言葉が生まれる前、人間は手でいろいろなコミュニケーションをしていました。
ですから、手の動きには何らかの意味を読み取ってしまうのでしょう。

言葉以外の、体から発せられるメッセージに、気をつけたいものです。