方言で、いいじゃない。 | 社長のスピーチコーチ 森 裕喜子のプライベートブログ

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経営者やトップアスリートのスピーチコーチ、森裕喜子が日々のプライベートな出来事などを綴ります。(2021年8月よりプライベート版に改定)

「人前で話すとき、方言で話すのはどうなんでしょうか?」

少し前の仕事で、
某業界若手のメディア対応スピーチトレーニングをした際、
こんな質問をいただいたのです。

こう応えました。

「地域特有の単語で、他では意味が通じない言葉には気をつけたら良いけれど、
ご自身の言葉で話されたら良いのではないでしょうか?」


今朝の日経新聞の記事。タイトルは「方言は人の命に関わる」
ちょっとドキッ・・・内容は・・・

沖縄。お嫁さんがやって来た。
近所のおばあさんが「お嫁さんに」と饅頭を持ってきた。
その饅頭を食べたお嫁さんは、死んでしまった。

う〜ん、なぜでしょう?



沖縄では方言で「ネズミ」のことを「お嫁さん」と呼ぶそうで!
饅頭はネズミ退治の毒入りだった・・・という実話なのです。
記事によると、方言の意味を取り違えたことによる事件は少なくないらしい。

こんな場合は困るんですが、
イントネーションやちょっとした語尾の違いくらいは、
その人らしさが出ていいじゃない!
と、私は考えます。

もちろん、時と場合に寄ります。

アナウンサーなら標準語は必須だし、
映画「マイフェアレディ」のように、階級を飛び越えるために美しい言葉が必要なことも、
ありますねえ。

でも、方言だって、個性の一部ではないですか?

方言が恥ずかしくて人前で話すのが苦手、という方。
これまで何回かお会いしました。

でも、ここが大事なとこですが、
本来、スピーチプレゼンは自分の言葉で話すもの!
どこからか借りてきたような言葉で話しても、聞き手の心は動きません!

人と違っていいではないか!
少しくらいイントネーションが違ったって、いいではないか!
言葉がちょっと違うからといって、発信をためらうべきではない!

私はそう思います。

そして、
違いに敬意を払い、楽しめる社会であって欲しい!
私はそう願うわけです。

違うことを楽しむ。
この考え方がないと、自分らしさなんて、出ません。
自分らしくない自分なんて、どうなの?!

ただ上手いだけで自分らしさを消してしまうスピーチプレゼンなんて、
意味がありません。