誰しも自分では気がつかない癖があるものです。
気づかないからこそ「癖」なのですが、
それがスピーチプレゼン力を妨げているかも・・・。
先日、管理職の男性のマンツーマントレーニングでのこと。
話す最中に出る小さな癖がありました。
一文話すごとに一瞬、聞き手から目線が外れるのです。
手の指を擦り合わせる癖もありました。
まず目線について、文末までしっかり聞き手を見るよう、お伝えしました。
すると、すぐに直ってしまいました。
同時に指をこすり合わせる癖も消えてしまいました。
その上、言葉や話そのものがぐぐっ!と引き締まり、
かつ、パワフルになりました。
体が変わったことで発信力全体が上がったのです。
ご本人は「なんだか、わかってきました・・・!」
本来持っていらした”伝える力”が自ずと溢れ出てきた瞬間でした。
目線を外してしまう癖。
意外と多くの方に見られます。
背後にあるスクリーンの文字をチラっと見て内容を確認するためですが、
実際には見てはいないことが多いですね。
見る動作をすることで、安心できるのでしょう。
まさにスピーチプレゼン力を妨げる癖です。
自分もやってるかも?と思われたら、注意してみてください。
ですが、とにかく癖を直せば良いわけではありません。
逆に話しづらくなる場合もありますし、個性や特性を消すことにもなりかねません。
安直に指摘することは危険です。
覚えておきたいのは、体の動きと声や話の内容、そして
伝わるパワーには関係があること。
発声だけを変えよう、
内容だけを作ろう、など、
どれかひとつだけをよくしようと取り組んでも、本質的な力は上がりません。
スピーチプレゼンは、話し手の総合力なのです。
部分は全体。
森 裕喜子