こんにちは。sakamoto_5

 

生徒さんに書いて頂いた読書感想文の紹介です。

今日ご紹介は2015年度2期生の平田悠華さん。

 

読んで頂いたのは永井荷風の「濹東綺譚」。

平田さんは元々読書は好きでヴォイスからの課題以外でもよく読んでいるそうですが、それも納得の秀逸な文章を提出して頂きました!

 

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「濹東綺譚」感想文 平田悠華

 

私は元々、永井荷風の知的芸術性の高さに惹かれていたので、今回永井荷風最高傑作と言われる『濹東綺譚(ぼくとうきだん)』の感想文を書くことにしました。

 

永井荷風がモデルであると言われている小説家の主人公は自宅にも表通りにも落ち着けず、あてもなく歩いていた下町で偶然出会った私娼窟の玉の井の女の元へ幾度か通う。

時代と共に移り変わっていく町や恋心を「下町」という一昔前の独特の味わいの中で繰り広げていくのが流石永井荷風だと思った。この物語自体は大きな展開はないが詳しい情景やリズムの良さでとても引き込まれる。

また、切ない恋の結末も秀逸だ。その結果から主人公の方が女性に惚れていたのだろうと感じさせられた。

 

「濹東綺譚」は物語の導き方や情景の鮮やかさが勉強になった。何気ない日常も切り取り方で大きな物語になる…

この小説は一日もあれば読むことが出来るので是非読んでいただきたいです。

「小説を読む」とは手取り早く間接的経験を養う、とても便利な方法だと私は思います。

直接的経験は限りがあるので、色々な人を、物語を組み立てなければいけないシンガーソングライターを目指す私たちにこそ「小説を読む」事が必要になると感じます。

なので、時間が許す限りこれからも様々な図書を読み続けたいと思います。

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平田さんの感想から考察、これからの意気込みに至るまで短いながらも中身の濃い感想文ですね!

こうなると彼女がこれから創る歌詞、音楽にも俄然興味が沸いてきませんか?

 

西尾先生によるヴォイスプラス内での歌詞制作も、歌い手の想いももちろん大事ですが、それを最大限聞き手に伝える為、プラスアルファであの手この手の手法を歌詞の中に盛り込んでいきます。

その下地を作るという意味でも、読書、それを感想文にまとめる練習は必ず必要との事です。

 

4月入塾のヴォイス生でももちろん貸し出しはOKですので、お気軽のお声掛けくださいね!