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映画「インポッシブル」感想文 橋本麗蓮
この映画は、大津波で離ればなれになった家族のことを描いています。
近頃、人を愛するとはどういうことなのかと深く考えるきっかけが多くなり、
言葉にすると非常に平凡に聞こえてしまいますが共に手を繋いで進むことだと思いました。
相手のために、多少の変化が自分の中でおころうとも、いとわない存在だと思いました。
余計な言葉をつつしみ、にこやかに周りからの愛情を受け取り、それをまた誰かを愛する原動力にする、
幸せでいる状況の中で慣れを生み出すのではなく、
日々感謝すべきだとこの映画は私の考えを深めてくれました。
もちろん、愛する人を愛し続けることは大切ですが、
同じように自分とそこまで関係のない周りの人間にもきちんと愛情を持つことがいかに大事か、再認識できました。
映画の中では、名前すら知らない者同士が寄り添いあうシーンが多くありました。
自分の心を開くことで相手の心も開き、共存していくこと、
たとえその過程を理解されずに、あるいは拒否されようとも、まず自分の心を開くことが大事なのだと思います。
なぜなら私たちは一人で生きていけるわけではありません。
これもまた、一つの愛の形なのだと映画を見ながら思いました。
映画の中で、特に印象的だったのは妻が手術室に運ばれる直前、
夫が「愛している」、「本当に愛しているんだ」と何度も言い、彼女にキスをしていたところです。
欧米人の夫婦によく見られることだと私は勝手に思っていますが、
結婚し、子どもができても恋人のように変わらない愛を相手に表現し続けることは
多くのパートナーたちが時間と共に忘れてしまいがちなことだと思いました。
また、生死の間をさまよいながらも、
むしろそのようなシチュエーションでこそ見えてくる深い愛情が見えました。
私の生きている環境の中で見かける多くの大学生同士の付き合いとは随分と違うものだと実感しました。
周りを慈しみ、愛することは人間だからこそできることだと思い、
形あれどもなくとも自分の中でさまざまな形の「愛」を見つけ出し、
忘れずに伝えていきたいと思いました。