私も一応(笑)家庭の主婦ですから、ずっと結婚後37年、

なるべく節約してお金を使うという観念を持ってきました。

 

人生には、その時その時で、さまざまなフェーズがあります。

 

私は結婚後、人生で初めて、サラリーマン生活をしました。

なぜなら、実家の父は経営者で、母は、父が亡くなるまでは、サラリーマン生活というものを体験してきませんでしたから、

当然、普通の家庭よりは、豊かな暮らしをしていたでしょう。

 

ふと、思い出したのは、私が小学生低学年の頃、

母が、当時、大丸百貨店でダイヤモンドを投資の目的で買っていたのを覚えています。

今から50年以上も前のことです。

ですが、ずっとそんな暮らしをしていたわけでもなく、

父の事業は亡くなるまでに2度倒産をしては、復活させるという…

 

ですから、父の事業の状況によって、私達の生活レベルは変化したということが言えます。

経済的に大変な時も、潤沢な時も、どちらも体験しながら、私は成長してきました。

 

独身時代は、音大を出て、歌の仕事を主体的にしていた私は、

いわゆるお給料というものとほぼ無縁でした。

いつもギャラという形で支払われていたので、ボーナスというものも頂かず…

 

毎月、決まった額の収入を貰うようになったのは、結婚してからです。

夫の給料の中でやりくりをする、という生活を初めて体験しました。

 

少しでも安いもの、

少しでも節約して…

 

誰もが考えることですね。

 

 

子育ても終わり、夫婦、2人の生活になり、

定年後も夫は働き、

私も自分の仕事で得てものを全て自分で自由に使えるようになってからも、

 

何かものを選ぶときには、つい、少しでも節約、ということが頭をよぎります。

 

 

 

ですが、昨年あたりから、そう考えるのをやめました。

 

 

自分がそれを使うたびに、自分が快適と思えるもの。

 

値段が高くても、

 

 

それを使うたびに、心が満たされるもの。

 

 

そういうものを選ぶようにしています。

 

 

例えば、

昨日、購入したキッチン用のビニール手袋。




 

 

2ヶ月ほど前に、

百貨店のキッチン売り場でたまたま目に入り、購入したマリーゴールドというキッチン用手袋。

価格が、日本のスーパーで購入できるものの2倍から3倍ほどする(800円前後)ものなのですが、

 

これが、非常に快適。

 

私は手が洗剤で荒れやすく、

洗剤もヤシの実洗剤一択という感じで、

水仕事をすると、すぐに手がふやけてしまいます。

 

皮膚科のドクターから、

「手袋をして水仕事をするように」と言われて、

薄手の手袋やら、ビニール手袋やら、

いろいろ試したのですが、どれも今ひとつ使い心地が悪い。

 

指や手の動きに馴染む薄手の手袋は、すぐに水が入って来ますし、

水の入りにくい厚手タイプだと、ゴワゴワして、動きが悪い。

 

そんなときに見つけたのが、マリーゴールドでした。

 

これ、1947年に世界で初めてゴム手袋を生産したUKブランドのもの。




非常にしなやかで、手指の動きに十分ついてこれるほど、柔らかいのに、全く水が入ってくることもなく、数ヶ月使っても平気。

 

使うたびに、ストレスを感じないのが何よりです。

 

 

価格は、市販のものの2〜3倍しますが、何百回と使うことを考えれば、わずか数百円でこの快適さが手に入るのは、たまりません。

 

 

 

結局、価格の差、というものは、

 

自分にとって、ストレスを感じない、ということなのだとわかりました。

 

 

 

無駄で安いものを購入するよりは、

高くても、自分の納得のいくものを。

 

 

ものの価値は、自分で決める。

 

 

そう思います。

 

 

 

久道