Vocal.ReviewVol.15「Cry & Fight」
参考音源→Cry&Fight
もっとも三浦大知的音楽の世界だ。
ヒットメーカーのUTAとビートメーカーのSeihoが参加した曲。
特徴的な断ち切りのリズム。そのリズムの中で、見事に日本語を処理した歌い方。
このリズムを壊さずに、日本語の歌詞を処理するのが、彼は抜群に上手い。
それで、彼のダンス曲は、どんなに激しい曲でも、きちんと歌が成り立っているのだ。
即ち、リズムの中で、日本語を処理する能力が長けている。
これは、三浦大知という歌手の大きな特徴だ。
断ち切りのリズムと対比されるように現れるロングトーン。
意思をハッキリもった芯のある歌声だ。
この二つの切り替えが見事だ。
特に断ち切りのリズムの場合、語尾の歌声の処理が難しくなるが、彼は、ハイトーンでも突き上げる歌声にならず、腹筋で切っているのがわかる。
喉で歌声を断ち切らずに、腹筋で切ると、きちんと響きが最後の音まで乗るために、聴いている人間は、苦しくならない。これが、喉元で切られると、詰まったような声になり、聞いている方が苦しさを感じる。
こういう部分において、彼の発声の基礎テクニックの確かさを感じる。
MVの画面を見ずに、歌だけ聴くと、緩急の切り替えが上手いことがわかる。
緩急のリズムと歌い方を瞬時に切り替えられるのは、彼の腹筋力と背筋力が、強い事を示している。
即ち、ダンス同様に、歌も、どんなにリズムが変化しても、芯がぶれない。
彼の歌手としての基礎体力が徹底して鍛えられていることを示す。
この曲は、三浦大知の能力の特徴を余すことなく発揮している一曲だと言えるだろう。
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