肌着の話です。


低出生体重児として生まれた「たまろう」


生まれる前に準備していた肌着。


短肌着は何枚いるんだろう?


コンビ肌着は何枚いるんだろう?


カバーオールって何だろう?


ベストっているのかなぁ?


と、数ばかり気にしていました。


GCUに入院中は、病院の肌着を使用していました。

(点滴やモニタのコードを通せるように脇の部分に

 穴の開いている特殊な肌着でした)


病院は部屋の温度が26℃程度で、

「たまろう」は肌着一枚とタオルをおくるみ代わりにして

生活をしていました。


ところが、いざ退院となった時、

家から肌着類を持って行ったのですが、

通常の50サイズの服がぶかぶかでした。


「たまろう」は完全に服に埋もれてしまい、

服が退院したみたいでした。


低出生体重児。

体重ばかり気にしていましたが、

実は身長も小さくて、「たまろう」は45cmありませんでした。


当然50サイズでは大きくて、

腕や足の裾の部分を折り返して着させる必要があります。


ただ、手足の長さは折り返せば問題ないのですが、

そもそも体の幅や厚みが全然足りないので、

手を伸ばしても脇の部分までしか手先が届かない、という

変な状態になってしまいました。


着てるというか羽織っているという感じですね。


こればかりは本当に想定外でしたが、

逆に50サイズで2ヶ月を過ぎても問題なく着れています。


お祝い等で買ってもらったものもありますし、

いろいろな思い、願いがつまった肌着を

ちょっとだけ長めに着れるわけですから、

嬉しい誤算なのかも知れませんね。


ちなみに、私は買いませんでしたが、

専門店ではちゃんと40cm~45cm用という、

低出生体重児用の肌着も販売しています。


Amazonとか楽天で「小さな赤ちゃんのための肌着 」って検索すると

見つかります。


こういう商品が売られているってことは、 きっと同じような経験をしている人が たくさんいるからなんでしょうね。
 新生児は寝る事がお仕事。

その寝る空間をどうしてあげるかは悩みの種です。

「たまろう」には ベビー布団セットと ベッドインベッドを買いました。


ベビー布団セットは、よくある、


・マットレスx1
・敷布団x2
・掛け布団(厚手)
・掛け布団(薄手)
・まくら
・シーツ
・掛け布団カバー


がセットになっているものを買いました。


ただ、新生児、 特に「たまろう」のように
低出生体重児で体のサイズが小さい場合は、
ベビー布団はとにかく大きすぎます。
正確には、大きいことよりも、 布団が重すぎることが問題です。
あと、布団にできる隙間が大きすぎるんです。

そこで、このベビー布団の中で
「たまろう」を固定する用に ファルスカ ベッドインベッド を買いました。


縁があり新生児の空間が守られているため、
添い寝した時に押し潰してしまう心配もありません。
また、背中の部分に緩い傾斜があるため、
吐き戻しをした時の逆流防止にもなります。


このファルスカのベッドインベッドですが、
4種類柄があるうち、 羊(シープ)と象(エレファント)の絵柄の
あるタイプ(2種類)の方が、
若干ですが背中部分のクッションが固めです。


寝るとき、背中の部分は硬めの方が 良い
という話を聞くので、 背中のクッション部分の下に
硬めのダンボールを敷いています。

背中と直接触れる部分はフワフワしてた方が
寝かしつけの時にも便利だと思いますが、
土台は硬めの方が良いみたいです。


ベッドインベッドは寝返りをするようになると
使えなくなるので、実際は3-4ヶ月くらいしか使えません。


ちなみにベッドインベッドは、
折りたためてコンパクトになりますし、
カバーを洗うこともできます。
持ち運びも楽なのですが、
私の場合は、
持ち運びが面倒なので
リビングのソファーベッド上に置く用と、
寝室のベッド用に2つ買いました。
(そのため硬さの違いに気付きました)


ところで、ベッドインベッドに寝かせてみると、
小さな「たまろう」にはまだまだ大きな隙間が生まれてしまいます。


赤ちゃんは包まれてる感じが安心するので、
タオルをロール状にグルグル巻にして、
「たまろう」を囲うように添えています。

そうすると、体の位置も固定されて、
優しく包まれるように感じるのか、
安心して眠っていました。


ちなみにこのアイディアは、
GCUに入院している時に教わりました。


出産の準備やお祝いでタオルをたくさん貰いましたが、
日本製ではないため新生児の身体を拭くのに使うのは
少し気がひけるなぁと思っていたタオルを
ここぞとばかりに使っています。


面白いのは、「たまろう」が寝ている状態を横からみると、
上から、

掛け布団(ベッドインベッドの縁に乗せるように)
毛布
「たまろう」
タオル
ペットシート
クッション(ベッドインベッドのもの)
ダンボール
シーツ
敷パッド
敷布団


となります。


何だかミルフィーユみたいですね。


「ペットシート」って気になると思いますが、 これについてはまた別の機会に。

falska 

生まれてから13日後、「たまろう」は退院しました。


退院時の体重は2300g。


退院の基準は病院によって様々のようです。

「たまろう」の場合は、未熟児でも低出生体重児であったため、

入院期間はそれほど長くはありませんでした。


ちなみに、低出生体重児の場合、退院後の生活が

とても不安になります。

通常、出生後に母子手帳をもらった際に同封されていた

保健所への通知資料を送ると思いますが、

それに加えて病院側からも、生まれた時点での病状や

その後の治療内容について別途連絡を入れてくれます。


出生1ヶ月以内には保健所から助産師さんが自宅に訪問

してくれますが、その際もかなり手厚くサポートしてくれます。


通常の新生児と同じように育児をして問題ないのだろうか、

いろいろ心配になりますが、気になることがあったら

保健所に遠慮なく相談すべきだと思います。


ただ、基本的には通常の新生児と同じで問題ないと思います。

体重や身長が小さいため、どうしても焦ってしまいますが、

単純に数週間、数ヶ月遅れだと思って、

おっぱいやミルクの量もたとえ少なめでも、

それは仕方のないことだと思います。


出生時に1kg少なかったのに、1ヶ月検診で通常の子に

体重が追いついてしまったら変ですよね。


ゆっくり焦らず、が基本だと思います。


さて、「たまろう」の退院によって、新たな生活が始まりました。


通常の「家事」に「育児」がプラスされました。


私の家では、以下のように作業分担をしています。


■たまっちの役割

 ●朝食の準備

 ●ゴミ出し

 ●掃除

 ●洗濯

 ●風呂掃除

 ●朝一番のミルク・おむつ交換

 ●(早く帰れる場合は)沐浴・お風呂入れ

 ●(早く帰れる場合は)夕飯の準備

 ●食料の買い物

 ●夜の寝かしつけ

 ●帰宅後のミルク・おむつ交換


■妻の役割

 ●その他


基本的に「たまろう」は3時間毎に起きるので、

私が家に居る時は、おむつ交換、ミルクあげ、

寝かしつけを担当しています。


料理に関しても、可能な限り担当していますし、

洗濯も出社前に済ませています。


土日は「たまろう」につきっきりで面倒を見て、

妻には好きなだけ外出してもらって

気分転換をしてもらっています。


また、平日は妻は3時間毎に起きる必要がありますが、

別の部屋で寝ている私も、「たまろう」の泣き声で目が

覚めたら、調乳を担当しています。


なんだかんだで気になって毎回起きちゃうんですよね。


ただ、結果的に3時間毎に起きてしまうことになっても、

「たまろう」の横で一緒に寝るのと、

別の部屋で寝ているのでは全然緊張度が違います。


やっぱり隣で寝るのは眠りも浅くなってしまいますし、

いつ泣くのか、吐き戻ししてないか、いつ起きるのか、

と気になって体が休まりません。


妻は平日ずっとそのような時間を繰り返しているわけですから、

週末は寝る場所を交換して、私が「たまろう」の隣に寝るように

しています。


「たまろう」の寝息を傍で感じることができる喜びもありますし、

妻が週末くらいは途中起こされることなく寝て欲しいという思いもあります。


いろいろな考え方があると思いますが、

育児は夫婦でやるものだと思っています。


大変だなと思うことをただ共感するだけでなく、

ちゃんと自分も経験することが重要だと思います。


「イクメン」という言葉がありますが、

育児をするのは当然だと思いますし、

その事をひけらかすような「イクメン」という言葉は、

とても軽い気がして好きになれません。


妻も最初はイクメン、イクメンと言ってましたが、

私の反応があまり良くないとわかると、

「じゃあ、オカンみたいだから、オカメン」と呼ぶようになりました。


イクメンがダメで、オカメンがOKなのは

一貫性に欠くと思いますが、とりあえず

「オカメン」を受け入れることにしました。


 ※ちなみに妻は関西人


育児に関してはすばらしいブログがたくさんあるので、

私は、低出生体重児ならではの視点でブログを書きたいと思います。










出産直後の入院費。

これもとても気になります。


出産翌日に出生届を提出しましたが、

その際に、こども医療費の助成制度を申し込みました。

すぐに認定書が発行されましたが、

この認定書を病院に提示することで、

入院で要した費用のうち、

保険適用部分は負担ゼロになりました。


具体的には、入院中のミルク代以外はすべて無料でした。


ちなみに、約2週間の入院でミルク代は8,000円でした。

入院中は、自分で買ったおむつとおしりふきを看護師さんに渡して、

使ってもらっていました。


このミルク代ですが、退院した日に

領収書を役所の窓口に持っていったところ、

返金手続きをしてくれました。(口座への振込み)


結局、GCUでの入院費は2週間弱で自己負担ゼロでした。


多少手続きは面倒ですが、

制度の充実ぶりには驚かされました。



GCUも前向きに

GCUへの入院。


入院当初は生まれたばかりの我が子を
好きなだけ抱っこすることはできません。
保育器の外から見守るだけでした。


でも点滴や測定器が外れてしまえば、
好きなだけ抱っこもできますし、
母乳も直接飲ませることもできます。
沐浴もできますし、
添い寝できないこと以外は、
ほぼ普通の生活が送れます。


ミルクとオムツ交換も
3時間毎に定期的に行われ、
部屋の照明も、
朝になると明るく、
夜には暗くなります。


「たまろう」が入院していたGCUには
70人くらいの新生児がいました。


切迫早産の妊婦さんの症状とは
比べ物にならないくらい、
いろんな症状の新生児がいました。


保育器やコットが並び、
医療機器の電子音と
新生児の泣き声が交錯する、
とても不思議な空間でした。


決して静かな環境ではありませんが、
生後間もない時期に規則的な生活を送ったことで、
「たまろう」は退院後も
ミルクとねんねに関しては、
こちらが逆に心配してしまうような
優等生になりました。


GCUでは、
ミルクの飲ませ方、
おっぱいの飲ませ方、
ゲップのさせ方、
沐浴の仕方、
オムツ交換のさせ方、
ベッドメイキングの仕方を、
「たまろう」を使って教えてくれました。


低出生体重児の場合、
新生児サイズのオムツもぶかぶか、
50サイズの肌着もぶかぶか、
ミルクを飲むのも休み休み
ゼェーゼェー言いながらですし、
沐浴するにも小さすぎて危なっかしいです。
ベビー布団も大きすぎて
体の向きを固定するための工夫が必要です。


育児本にはあまり載っていない、
低体重児ケアの勘所を何度も丁寧に教えて貰えました。


24時間面会できたので、
妻は昼間に、私は仕事帰りに病院に面会に行き、
細かいノウハウを教えて貰いました。


もし普通に生まれていたら、
こんなに丁寧には教えて貰えなかったでしょうし、
退院後も手探り状態でバタバタしていたと思います。


完全母乳という点を割り切れるのであれば、
むしろ前向きに考えても良いのかなと思いました。


ちなみに、入院中は「たまろう」に飲ませるために、

毎日母乳を持っていく必要がありました。
病院からは家でも3時間に1回必ず搾乳するよう指示がありました。
私たちの場合は、入院中に病院で貸し出して
もらっていたMedela(メデラ)の電動搾乳器を買いました。
母乳の出があまり良くない場合、
搾乳にはかなりの時間を要しますので、
手動タイプではなく電動タイプにしました。

搾乳だけでなくマッサージとしても使用でき重宝しました。


ちなみに搾乳口(乳房に当てる部分)ですが、
購入時に付いているものは標準サイズなので、
微妙に大きさがフィットしない場合は、別売りの
「パーソナルフィット搾乳口」というものがあります。
妻も別サイズを購入しました。

ただし、アカチャンホンポやベビーザらスの店舗では

あまり置いていないみたいで、仕方なく並行輸入の通販で

購入しました。


赤ちゃんが目の前にいる場合には脳に信号が届き
母乳が自然と出るようになるそうですが、

入院してしまって離れ離れの場合は、

なかなか思うように母乳が出ません。

妻も「たまろう」の写真をiPadで表示し、

脳に刺激を送りながら搾乳をしていました。





切迫早産から約100日の入院を経て
そのまま出産となったわが子。
「たまろう」です。


「たまろう」は、2200g強の低出生体重児でした。


一般には未熟児と呼ばれていますが、
早産(36週以前)で生まれた場合の「早産児」と、
正期産で生まれて2500gに満たない場合の「低出生体重児」
では意味が多少異なります。


「たまろう」は正産期(37~40週)
ギリギリに生まれましたので、
循環器等の体の機能には問題がありませんでした。


正産期に入ってもお腹の中にいる赤ちゃんは
体重が増え続けますが、そのほとんどが皮下脂肪に
なると言われています。


逆に言うと、正産期でも早めに生まれると、
体重も少なめで、ポッチャリというよりもシュッと
した感じの子が生まれてくることが多いようです。


「たまろう」も赤ちゃんっぽい、
ぷよぷよした感じではなく
ほっそりとして足はシワシワな感じでした。


生まれた赤ちゃんの症状により異なりますが、
低出生体重児の赤ちゃんが入院する場所として、
NICU(新生児集中治療室)とGCU(回復治療室)があります。

感覚的には早産児の場合にNICU、
正期産で体重が少ない低出生体重児の場合はGCUとの
説明を受けました。


「たまろう」はGCUに入院しました。


入院の理由は低体重もありますが、
妊娠中のインスリン投与による影響の低血糖と、
一時的な過呼吸も入院の理由でした。


GCUは24時間スタッフがつきっきりで、
ミルクやおむつ交換をしてくれます。
最初の数日は保育器に入れられて、
保育器の温度は30度、部屋の温度は26度
に設定されていました。


家族の面会も24時間可能でした。


GCUでの様子は、ちょっと見た目が可哀想でした。


口には管がつながれて、
そこからミルクやビタミン剤が投与されていました。
腕には点滴が繋がっていて、
顔を引っ搔く行為で点滴が取れないように
手に添え木がグルグル巻きにされていました。
足の裏や胸にも心拍数や血糖値を計る機器が取り付けられ、
さすがに最初に見た時には涙が止まりませんでした。


ちなみに、私の妻は出産直後にこの姿を見ましたが、
産婦さんによってはショックも大きすぎることから、
出産の日は旦那さんだけが面会するケースも多いようです。


いわゆる初乳には栄養もたくさんあり与えることが重要と言いますが、
GCUに入院してしまった場合は、
搾乳機で母乳を搾乳し、保存パックに入れてスタッフに渡します。


GCUでは、ミルクに母乳を混ぜて管から口に与えてくれました。


ただしこの管だらけの生活も数日で終わり、
入院6日後には保育器からも出て
「コット」という透明なベッドに移動になりました。


生まれた直後に体重が一時的に減りますが、
「たまろう」も出産後3日くらいで200gくらい減りました。


結局入院から13日後、
「たまろう」が2300g近くになった時点で
退院となりました。



妊娠生活。


胎教でクラシックを聴かせたり、
お腹の赤ちゃんに語りかけたり、
買い物をしたり、旅行をしたり。


やりたかったことが
すべてできなくなってしまった入院生活。


でも、悪いことばかりじゃありません。


妻は入院することで生活にリズムが生まれました。

食事も何も心配することはありませんでした。
特に妊娠糖尿病になってしまったので、
自宅で点数を数えながら料理をしていたら
本当に大変だったと思います。


陣痛がきた場合、どうやって病院に行くか?
親が近くに住んでいない場合、
一人で家にいる場合、
本当に大丈夫なのかと心配でした。


でも入院していたので、
すぐに看護師さんが駆けつけてくれて
陣痛室に連れて行ってくれました。


妊娠中、
お腹の赤ちゃんがちゃんと動いているのか、
体重が増えているのか、心配性の妻は
1ヶ月に1回の妊婦検診では
きっと心配になっていたと思います。


でも、
入院中は毎日何度も心音を聞く事ができました。
しゃっくりしているのもわかりました。
20分毎に寝起きしているのもわかりました。
体重が少しずつ増えていることも実感できました。
助産婦さんが心のケアと生まれた後の
母親としての心構えをこまめに教えてくれました。


決して悪いことばかりじゃない。


妻が入院していた病院は、
多い時には20人以上の新生児がいました。
100日近くの入院で少なくとも
500人以上の新生児を見ることができました。


確かに最初はプレッシャーにもなったけれど、
いつしかそれは楽しみとなり、励みとなり、
新生児を窓越しに眺めることが日課になっていました。


いつしかここにお腹の赤ちゃんが寝ている姿を想像して。


切迫早産のきっかけとなった出血。
もしかしたらお腹の赤ちゃんが、
妻の体調を気遣って、「ちょっと休んで」と
言ってくれたのかも知れません。


入院生活で面会を続けることで、
妻とたくさん話をすることができました。


わが子はそれを望んでいたのかも知れません。
夫婦の会話を聞きたかったのかも知れません。


病院には切迫で毎日何人もの妊婦さんが
入院してきました。
症状は人それぞれでしたが、
同じように苦しみ、同じように正期産を
夢見ている妊婦さんがたくさんいること、
その存在を感じることができるのは
とても励みになりました。


もし普通に妊娠生活を送っていたら
こんなにも多くの妊婦さんと触れ合うことが
できたのか、おそらく無理だったと思います。


ひとつだけできなかったこと。


お腹の赤ちゃんに名前で語りかけることが
ほとんどできませんでした。


病室は相部屋なのであまり声を出せませんし、
正直、語りかけてたらちょっと怪しいです。


でもそれは生まれてからでも遅くはないし、
きっと心の中で語りかけてた言葉は
伝わってたんじゃないかと思います。


生まれた今、ちゃんと名前を呼ぶ声に反応
してくれるから。


入院は好きでできるものではありません。
心身ともにケアされた入院生活、
お腹の赤ちゃんからのプレゼントだと思うと
とても前向きな気持ちになれますよ。


突然の入院。


自分も妻も今まで入院したことが一度もなかったので、
最初は入院費ってどのくらいかかるんだろう?
と心配になりました。


でも、いろいろ調べてみると心配の必要はなく、
加入している健康保険によって、
一定額を超えて支払った金額が2、3ヵ月後に
戻ってくることがわかりました。

(特に申請は必要なく給与口座に勝手に戻ってきます)


いったん自分で全額支払って、
自己負担金を超えた分が戻ってくるのが「高額療養費制度」です。


ただし、「いったん自分で全額支払う」のも
かなりの高額(私の場合は約70万/月程度)になりますので、
支払いの段階であらかじめ自己負担金分しか支払わ
ないようにするのが、「限度額適用認定証」です。


私の場合は妻が入院してすぐに職場の総務に
「限度額適用認定証」を発行して貰いました。


申請した3日後に捺印されたパスポート大の
用紙が発行されました。これを病院に提出する
ことで、入院開始日に遡って適用されました。


病院での支払いはクレジットカードも当然使える
ので、変な話、ポイントを貯めたい場合には、
限度額適用認定書はあえて使用しないのも
ありかと思います。


ところで、高額療養費制度が適用されるのは、
保険が適用される項目のみとなります。


妻の場合、切迫早産での入院でしたが、


・入院費(ベッド代)
・点滴費(ウテロン)
・処置費(ステロイド等)
・注射費(プロゲステロン)
・便秘用の整腸剤(マグミット)
・腰痛用の温湿布
・血糖値の計測器具
・インスリン


等、すべて保険適用項目でした。


一方、食事はカロリー制限の糖尿食が

提供されていましたが、食事は


・入院食事療養費


として、保険適用外でした。


月額で言うと総額で約70万円。
そのうち、保険適用項目が約63万円。
保険適用外(食事)が約7万円でした。


自己負担額ですが、収入に応じて異なります。

具体的には
標準月額報酬(通常の月の額面給与)が
53万円以上の場合は、


約15万円+(保険適用外費用の自己負担分)

 →私の場合、だいたい18万円程度


月額報酬が53万円未満の場合は、


約8万円+(保険適用外費用の自己負担分)
 
 →私の場合、だいたい10万円程度


となります。


ちなみに、加入している健康保険によっては、
保険適用分の自己負担額に独自の上限が設けられていて、
限度額認定適用証を使用しても、
さらに数万円返金される団体もありますので
ぜひ加入している健康保険に問い合わせてみてください。


なお、入院費の請求は病院によって異なるようです。
私の場合は、月末締めで、翌10日に病室に請求書が
届きました。


上記の限度額や月単位となりますので、

例えば同じ10日間の入院でも、

月をまたいで5日間+5日間の場合と、

ある月に10日間入院する場合では、

自己負担額が異なります(後者の方が得です)。


ちょっと細かい話ですが、

いきなり何十万、何百万とかかるものではない、

とわかるだけで気持ちが少し楽になります。





プロゲステロンの注射は24週目から35週目まで
週1回のペースで続きました。


その間、ウテロンの点滴は、
右手、左手と刺す場所を変え、
最後は血管がボロボロになり
腕のあちこちが内出血で腫れてしまいました。


ただし、幸いにも早産は免れることができ、
36週が終わるといよいよ正産期ということで、
37週となる日についに点滴を外すことになりました。

外して1日様子を見て問題がなければ、
陣痛が来る日まで一時的に退院できることになりました。


ただし、長い期間点滴を続けていると、
点滴を外した途端に張り返しがあり、
すぐに出産になってしまう場合もあるという話を聞いていました。
退院したその日に出産のために再び病院に戻ってきたり、
数日後に陣痛が始まるケースもあるそうです。
もちろん、予定日まで何もない妊婦さんもいるそうです。


妻の場合は、点滴を外した途端に
微弱陣痛が始まりました。


退院を予定していた時間まで様子を見ていましたが、
24時間経過した段階で子宮口が5cmまで開いた状態となり、
担当医師の判断でそのまま出産することにしました。


ただし、微弱陣痛の時間がとても長かったことと、
長い入院生活による体力の低下から、
陣痛促進剤を用いることになりました。


陣痛促進剤は、その名の通り、陣痛を促進させるものですが、
リスクの1つとして過剰促進による子宮破裂があるそうです。
また、長く点滴をしていた妊婦の場合、
点滴を外した24時間以内に出産をすると、
出血が多量になってしまう場合があるとのことでした。


担当医師による説明を受け、署名をした後、
陣痛室で陣痛促進剤を投与し(これも点滴でした)、
子宮口が10cmとなった後、分娩室に移りました。


陣痛開始から分娩までは3時間半強と
とても短い時間でした。

また、心配していた出血も、
妻の場合はギリギリ24時間を過ぎていたからなのか、
出血量も普通量でした。


あまりに短い時間だったため、
陣痛時のマッサージ用に購入していたテニスボールも
使わずじまいでした。


長い入院生活からそのまま出産。


3ヶ月以上というとても長い期間でしたが、
世の中には切迫早産で入院する妊婦さんが
こんなにもたくさんいるのだということを
知ることができました。


妊娠・出産に関する書籍や雑誌はたくさん
ありますが、切迫流産、切迫早産については
書いてあることがあまりに少ないと思います。
原因が不明であることから、
具体的な予防策がないのも確かだと思いますが、
妊婦さんは無理をしない方が良い、
という言葉の重みを改めて感じました。


何も問題なく妊娠生活を送って、
何も問題なく出産すること。


それが、「当たり前」でなく「奇跡」であることを。


23週というかなり早い時期で切迫早産になり、
半分の確率で早産になると言われていましたが、
奇跡的に私の子は、無事に正産期を越えて
生まれてきてくれました。


ただ、生まれて一安心となれば良かったのですが、
インスリン投与を続けていたことにより
やはり低血糖となってしまい、
また、食事制限の影響もあり、
体重はなかなか増えず、結局低体重で
生まれてきてしまいました。


私の子は、すぐにGCUに入院となってしまいました。


ここからまた我が家に新たな入院生活が始まりました。

切迫早産での入院。


妻はお腹の赤ちゃんのために
十分な栄養を摂り、体を安静にし、
少しでも長くお腹の中にいられるように
心の状態も落ち着いている必要があります。


夫としてできることは限られていますが、


・できる限り毎日面会すること
・普通の妊婦さんと同じように出産の準備をすること


を心がけました。


面会時間は限られていますが、
できる限り仕事をコンパクトにまとめ、
毎日最低1時間は面会するようにしました。


休日も朝から夜まで、
できる限り一緒に時間を過ごすようにしました。


もちろん職場の理解も必要かと思いますが、
職場に相談してみると、
周囲も協力的でとても助かりました。


病院内で起こったこと、体の調子等、
毎日自分で確認することはとても大事です。

ちょっとした体調や数値の変化や、
違和感があるけど看護師さんに言えずにいることが
あるなと感じたら、
遠慮せずにスタッフに話すよう、促しました。


一方、出産の準備は簡単ではありません。


本来ならば自治体等で開催される両親学級への参加や
ベビー用品&出産準備、記念写真や旅行など、
新しい命が生まれるまでにしておこうと思っていたことが
何もできなくなってしまいます。


切迫早産の場合、
いつ生まれるかわからない状況ですから、
20数週という状況でも、
すぐに出産準備をしなければなりません。


タオルや産褥ショーツ等々、
出産準備品を一式カバンにまとめて
病室においておきました。

できれば目にしたくないものですので、
ロッカーの後ろの方に隠すように置いておきました。

使用しないに越したことはありませんが、
切迫早産の場合、産気を感じてから短時間で出産となる
ケースが多いため、早めの準備が必要です。


出産準備品。


ベビー布団やベビーバス、肌着やタオル、おむつ等の
出産準備品一覧を、夫婦でああだこうだ言いながら
買い物することができません。


「赤すぐ」等の雑誌を買って一緒に選んで通販をしたり、
ネットで調べて実際にアカチャンホンポやベビーザらスで
私が買ってくることがほとんどでした。


実際に目で見て触ることができないので、
買ってきたものがしっくりこないこともありましたが、
それに関しては多少無駄になっても仕方ないと割り切りました。


買ったものは基本的には病院に持って行き、
生まれてくる赤ちゃんが使っているシーンを想像しながら、
少しでも前向きな気持ちになるように、
コンスタントに買い物をしました。


入院生活はとても単調です。


時間はたくさんあり周囲は「好きなことをやればよい」
と言いますが、正直そのような気持ちにはなれないと思います。
その時に、ベビー用品の買い物は気分転換にもなり、
普通の妊婦さんと唯一同じ経験ができるものですから、
とても重要視しました。


ところでこの買い物ですが、
残念ながら妻の入院していた病院では、
ベビー用品の出張販売のようなものはありませんでした。

NPOや業者等で、病院にまでベビー用品を出張販売して
くれるようなサービスがもしあったら、
夫婦で一緒に買い物ができて、

切迫早産で沈みがちな気持ちも晴れたのではないのかなあと
思います。


物販行為なのでいろいろ問題があるのかも知れませんが、
サービスを必要としている夫婦はたくさんいると思います。