こんにちはニコニコ

先週はバイオリンソロの録音の予定でしたが、エッセンにある録音会場が緊急工事ということで使えなくなり、急にトンハレの小ホールで試みることに。



トンハレにはオーケストラや有名ソリストの公演が行われるメンデルスゾーンホールと、ヘンドリッヒ小ホールがあり、夏休み中ではありますが仕事場ということもありホールの使用許可をもらえました。

なのですが、、、問題発生ガーン

1回もホールの音響を聞いた事がなかったのでわからなかったのですが、響き過ぎてまるでお風呂で演奏状態、、、滝汗

マイクを合計4台立てて音を拾っているにも関わらず、音が全然はっきり聴こえず、もあ〜っとした録音に、結局断念せざるを得ませんでした。

本来録音しようとしていた会場は、とても天井が高く空気も乾いていて、よくカルテットの録音に使用している所でもあります。


またこの会場が使えるようになったら録音を試みようと思います。

そして今回録音するのを機に、今まで使っていた古い松脂を買い換えることにしました。

松脂は弓の毛に塗ることで弦を摩擦できるようになる、音を出す上で非常〜に大事なアイテムの1つ。

今まではギリシャ製のメロス(ライト)を3年ほどは使っていましたが、友達の新品の松ヤニを借りた時に、弓が弦に吸い付く違いを実感し、これは替え時かなと思うきっかけに。

ちなみに友達の松ヤニはフランス製のベルナンデル。

結構ポピュラーなだけあって、サラッとして明るい音、吸い付きも割と良しでした。

原則的には割れない限りずっと使えるという松ヤニ。

ですが長い間空気に触れたりしていると、だんだん中身が乾燥してきて、弓にヤニが付きにくくなり、始めのような使い心地では無くなってきます。

松ヤニは始め絶妙な湿度を保っているから少しベタベタしているんですね。

松ヤニひとつにしてもたくさんの種類があるので、色々なレビューを読んで、自分が求めている使い心地や傾向に合いそうなものを注文しました。

それがこちら。


フランス製で、弓の名家でもあるギヨームです。アルミ製のケースは少しは松ヤニの質を長持ちさせてくれそう。

ベルナンデルのに比べるとかなり暗い色で、音に深みを出してくれるはず、、、



なのですが

私の弓なのか毛には残念ながら合わずチーン

力強い音が出ることは確かですが、少し粉っぽく、摩擦を強くしているような印象。

もう少し軽く弓に吸い付いて滑らかな音になるのを期待していたので、見事に予想が外れました。

やはり一人一人が違うように、松ヤニと弓との相性も一概に説明を読むだけではわからないものです。

松ヤニは大体千円から三千円までが相場ですが、高ければ良いわけでなく、自分の弓と弦や更には個人の弾き方や好みに合ったものを見つけるのが大切なのですね〜OK

そんな時バイオリン教師のゲオルグ・ミヒェルを訪ねる機会があり、彼の使っている松ヤニも試させてもらいました。


ドイツのピラストロ社から出ているピラストロ・シュヴァルツ。

ピラストロ社といえば弦のメーカーとして有名ですが、その弦の種類に適しているとされる松脂がいくつも出ています。

例えばオブリガート、トニカ、オドイクサ、オリーブ、エヴァピラッツィ(ゴールド)などなど…


その中でもシュヴァルツはスタンダードでスチール弦によく合うとのこと。

使ってみるととっても弓への吸い付きが良く、音も明るく滑らかで、すぐに気に入りましたルンルン


ゲオルグの所に滞在中にずっとピラストロを借りて練習していたら、持っていきなよとプレゼントしてくれました。

これからしばらくはこの松脂を愛用することになりそうですルンルン