最近傘を差すのが面倒に思えてきた。

傘を差したところでどうせ濡れるときは濡れる。表面的は話だ。

冬の寒さを予感させる冷たい雨が

私の体内に染み込み、全身を凍らせ、心までをも濡らすことはない。

あくまでも表面的な話である。

 

秋雨がじっくりと闇夜と混じりあう。

秋の夜長に焦ることもなく、誰にも邪魔されることもなく。

時間をかけて滴が流れ降り、明くる日の陽が照らせば赤や黄の葉が濃さを増す。

それでいいではないか。これも表面的は話だ。

 

だから私は雲の上にある月に思いを馳せる。

今日はさぞかし綺麗なんだろう。

そこに確かにある、見えているとか見えていないとか関係なく。

これは内面的は話。