2023年3/12
【流浪の月・626】very good 難易度3
【コンビニ人間・627】very good 難易度2

去年映画化していて評判が良かったので読んでみた【流浪の月】と、芥川賞受賞作の【コンビニ人間】。
どちらもすぐに読了してしまったためまとめてアウトプット。


あえて2作に共通点を見出だすならば、それは『生き辛さ』と言えるのではないだろうか。

自分以外のその他大勢の『普通』といわれる人々から貼られる不本意なレッテル。
勝手な先入観と思い込みと正義感、「あなたのためよ」という免罪符のもと心の奥深くまでズカズカと土足で入り込まれ「これが普通だから」と強制的に矯正される。
普通って何?常識って何?
それは誰が決めているの?

放っておいて。
私の言葉をそのまま素直に受け止めて。
無理に理解しようとしないで、あなたの正義を押し付けないで。
私をそのまま認めてちょうだい。

どちらの主人公もそう言っている気がしてならない。


そしてどちらの主人公にもこう言いたい。

わかってもらえないと嘆くのなら、なぜ自分の正直な思いを納得がいくまで相手に伝えないのか、と。

小説の登場人物にツッコミを入れるのもナンセンスだけれども、相手と自分が納得いくまでトコトン話し合うべきではないだろうか。
そうすればきっと、理解はされなくとも少なくとも事情はわかってくれるんじゃないかな。
いや、何度も言ってきたけれどわかってもらえなかったんだよね。。


それは私の実生活にも言えること。

私は変わり者、この世界にたった一人、どうせ言っても誰もわかってくれない。
…本当にそうなのかな。
言葉に出して相手に伝えてすらいないのに?

そしてもし逆の立場になったのなら、私はそのまま相手を認められるだろうか。
相手の意見を尊重せず、相手が間違っていると決めつけ、わたし仕様に無理に矯正しようとしていないだろうか。


【流浪の月】
人の心の中なんて決して覗き見ることなんてできないし、そもそも当人にとって一番大事なことなんて他人にはわかりっこないんだし、それを他人がとやかくいう干渉するなんて、こんなにもバカげている。
こういうことって実はたくさんあるのかもと思うと悲しくなる。
是非映画も観てみたい。

【コンビニ人間】
コンビニのように便利で都合よく使われる不幸な尻軽アラサー女子の話を勝手に想像していたけれど、全然違って驚いた。
そうきたか、と。
全編通して軽く笑えるのだが、素直に笑っていいのか戸惑ってしまった。きっと作者の思惑通りに、私には良い意味でなんだか嫌な感じのする話。
こういう作品が芥川賞取るんだ、とちょっと驚いた。←勝手な先入観


なんだかアイスクリームが食べたくなったので行ってきますか、コンビニへ。


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